※メイドインアビスの物語自体がこの白笛達との出会いの連続で進んでいくため、ネタバレには注意してください。
概要
メイドインアビスにおける、最高位の探窟家に与えられる称号。
あるいは、彼らの持つ特別なアイテム。
「白笛」という一単語で「白笛としての称号を与えられたもの」と「白笛そのもの」の両方を指し、どちらを指すのかは文脈によって変わる。
アイテムとしての白笛
白笛だけが身に着けることを許されたアイテム。
特殊な材料「命を響く石」を加工することで作られる。
見た目は笛だが、所有者がこれを使って音を出すと一部の遺物を操ることができる。
ただし、所有者以外が音を鳴らしても同じ効果は出ない。
あくまでも所有者の手で音を鳴らせればよく、「笛」ではあるが吹く必要はない。
たとえば、ボンドルドの白笛は擦って音を鳴らす方式である(作者談)。
称号としての白笛
前述の通り、最高位の探窟家に与えられる称号。
白笛の材料である「命を響く石」の入手がとんでもなく難しく、安定した生産手段が作中に存在しないため、「白笛にふさわしい実力があるので白笛認定」というよりは「白笛を持っているから白笛認定」という評価基準であろうと思われる。
赤笛~黒笛までは深度制限があり、それより深く潜ることは禁じられている。
(が、人間の生活拠点が地上にある以上、アビスの中から死ぬまで出てこないつもりなら赤笛であろうと規定を無視して潜っていくことはできる。)
白笛にはその深度制限はなく、自らの判断で好きなだけアビスの中を下りていくことができる。
また、アビス内から送られた手紙や電報等は「その送り主が白笛である場合のみ」真実として扱われる。逆に言えば、その称号のない者の残した記録は信頼に値しないとされ、地上では相手にしてもらえない。
総じて凄腕ではあるが、人格の面では曲者ぞろいであり、とても『度し難い』人物たちである。
判明している中では、以下の5人がおり、それぞれが各々の探掘隊を率いている模様(ライザ/ワクナの隊は未だ不明)。詳しくはリンク先参照(※ネタバレ注意)。
尚、これ以外にも歴代の白笛がいることは示唆されている。
- ライザ(殲滅卿/殲滅のライザ)
主人公リコの実母。女性でありながら、白兵戦で無類の強さを誇ったという。現在ラストダイブ中であり、リコの冒険の目標そのものといえる。
ラストダイブに挑んだため地上では死亡した扱いとなっており、それを機に現役の白笛を退いたことになっている。
- オーゼン(不動卿/動かざるオーゼン)
深界二層にある、監視基地(シーカーキャンプ)で防人を務める白笛。
束ねる探窟隊名は『地臥せり(ハイドギヴァー)』。
圧倒的な怪力を誇り、50年もの間白笛の座に君臨し続けている大ベテラン。
- ボンドルド(黎明卿/新しきボンドルド)
深界五層にある祭壇を改造した研究施設「前線基地(イドフロント)」に常駐する白笛。
探窟家達のラストダイブの管理役も任されており、六層へ降りるにはまず彼と交渉する必要がある。
束ねる探窟隊名は『祈手(アンブラハンズ)』。
いわゆる科学者タイプの人物で、五層の施設の維持管理をする傍ら、アビスの研究に余念がない。
様々な功績を残しているのだが、その実態は・・・。
- スラージョ(神秘卿/神秘のスラージョ)
鳥のような仮面をつけた姿で描かれていた人物。
現在は深界六層にキャンプを設置してそこで野営している。
獣人のような異形の姿をした隊員で構成された探窟隊『呪詛船団(ヘイルヘックス)』を率いる。
ボンドルド曰く、正規の手続きをして降りたライザとは違い、前線基地を強引に突破してラストダイブを決行したらしい。
- ワクナ(先導卿/選ばれしワクナ)
現在ラストダイブ中。老人であること以外は詳細不明。
スラージョ同様無断でラストダイブを決行した模様。
現在明らかになっている白笛は、上記の五人に加えて本作の主人公であるリコを含めて六つの白笛が確認されているが、63話にてリコと五人の白笛を除く更なる白笛が存在している可能性が指摘された。