概要
アウロルニス・シュイは、2013年に中華人民共和国遼寧省にある髫髻山層の約1億5300万年前から1億6500万年前の年代の地層から発掘された化石であり、地元のディーラーが販売しているのを研究者の Pascal Godefroit が購入したことによって発見された。研究者が化石を購入して研究することは珍しい事ではないが、きちんとした年代を測定できない危険性をはらんでいる他、化石が偽造されている可能性もある。まず複雑な骨の構造から、偽造の形跡が低い事を確認した。その上で化石を調べ、新種として記載された。
パスカル・ゴドフロアらの研究チームは、アウロルニス・シュイの化石の特徴から、アウロルニス・シュイは鳥類の最初期の姿であると主張した。アウロルニス・シュイの生息年代は、同じく初期の鳥類であると推定されている始祖鳥 (Archaeopteryx) より約1000万年ほど古い時代であり、また始祖鳥の生息したヨーロッパとは地理的にかなり離れているが、互いに近縁であると推定した。但し反論意見もあるため詳細はいまだ不明である。