概要
スローライフをコンセプトに、デザインに重点が置かれ、「くつろぎ」「ゆったり」「過ごしやすい」ことを念頭に開発されている。デザインに重点を置かれていることは内装・外装ともに一目瞭然であり、当時のスズキ車の中では秀逸であったことは、若い女性の指名買いを多く誘ったことに表れている。
オーソドックスで実用的な軽乗用車であるアルトを基本に造られているが、アルトの冠名を付けず単にラパンと呼ばれることが多い[1](リアウィンドウにやや小さめの「SUZUKI ALTO」のステッカーを装着する。初代はリアウィンドウの右下に装着し「ALTO」ロゴは5代目のもの、2代目はリアウィンドウの左下に移動し、「ALTO」ロゴは6代目のものになる)。
アルマイトの弁当箱をイメージした丸みのある外観や、車名の由来となっているウサギの入った前後のエンブレム、インストルメントパネルのアナログ時計(初代モデルのタコメーター非装着グレードのみ)など女性を意識したデザインとなっている。若い女性をメインターゲットに据えることから、ボディーカラーも淡い色を中心に豊富にラインアップされており、それに合わせて内装色も設定される仕様となる。
マツダにはスピアーノとしてOEM供給されていた。
メカニズム
エンジンは水冷直列3気筒K6A型で、40kW(54馬力)のVVT付き自然吸気仕様、低回転域の扱いやすさを狙った44kW(60馬力)のインタークーラー付きMターボ仕様(初代の途中から採用、後に廃止)および47kW(64馬力)のインタークーラー付きターボ仕様の3種類が存在する。
トランスミッションは、コラムシフトの4速AT(ターボモデルのみロックアップ機構を備える)のほか、SSのみフロアシフトの5速MTが選択出来た。
2代目ではVVT付き自然吸気仕様(「G」と「X」に搭載)とインタークーラー付きターボ仕様(「T」に搭載)の2種類のエンジンが用意され、トランスミッションはインパネシフトのCVT(Jatco製)のほか、「G」と「X」には同じくインパネシフトの4速AT(スリップ制御付ロックアップ機構を備える)が選択できた。2010年5月の仕様変更でCVTのみとなり、同年8月の改良で日産自動車とジャトコが共同で開発した副変速機構付CVTとなった。