概要
タンサン先生が2018年10月に小説家になろうで投稿され現在でも執筆中。その後は書籍化、コミカライズ化された。
内容は高校生の結城幸助が入学初日に老人を助けようとして命を落としたが助けた老人が神様だったため、助けたお礼に異世界転生されると思いきや目覚めたら元居た世界だったが代わりにめちゃくちゃ強いチート能力を手に入れ、現実世界で平凡に生きようとするが…。
本作は札幌を主な舞台としており、札幌の名称等が、時折出てくる。
登場人物
- 結城幸助
アニメや漫画・ラノベが趣味の高校生。
高校入学初日に神様を助けてお礼に異世界転生するはずだったが手違いで現実世界に戻された。しかし神様から与えられたチート能力を手に入れた。
もとは滝川市の出身で、札幌に上京して、祖父母が昔住んでいた日本家屋に、一人暮らしをする予定だった。
あらゆる「術」・「異能」・「技」を一目見ただけで取得できる能力を持っている。
それは人だけでなく、力を失った術具に対しても可能で、幸助の底なしの霊力のためか、オリジナルを上回る出力を出せる。
ただし妖怪の固有技などの、人間には習得不可な能力は、取得できない。
その他にも、霊魂やステルス付式神など、優れた陰陽師にも視えない存在を視認できる。
身体能力も底上げされて、洗濯機が発泡スチロール箱並の感覚で持ち上げられる怪力……等、常軌を逸脱した強大な力を持つ。
だが本人はあまり見せびらかすことはせず平凡に生きたいとのこと。
だが何故か気づかぬ間に、他所の特殊能力者の諍いに巻き込まれる事が多く。相手側の内情や事件の全貌を、本人もよく知らないままに解決させてしまう展開が、初期に多かった。
なお前述の通り、能力値は作中でも規格外だが。本人の戦闘技術が未熟なことや、殺人を躊躇する性格から、格下相手に苦戦することがある。
- クロ
猫の妖。通称「猫神」。神と崇められるほどにまで至った大妖怪て、数百年にわたって札幌を守護してきた。
普段は黒い家猫の姿をしているが、真の姿は巨大な獅子。タテガミがあることから、雄と思われる。
ある事件で幸助と知り合い、事件解決後に、偶然幸助が彼の本名を言い当てたことで、従魔契約がなされてしまい、以後幸助の家に共同生活することになる。
「クロ」という名前は、かつて怪我をした時に、彼を助けた旅人がつけた名前。
つけた名が和名であることや、漫画版で描かれた姿からして、明らかにアイヌではなく和人。
つまりクロは、名前を与えられた後に、北海道に移住したことになる。
- 水上 潤叶
幸助のクラスメイトであり、クラス委員長を務める少女。第一章ヒロインであり、その後の出番の多さから、実質本作の正ヒロインと思われる。
見た目と性格の良さから、校内でも大人気の美少女。幼いころから多くの男性に告白されており。校内には「水上様ファンクラブ」という熱狂的な信者の団体ができるほど。なおこの団体は、漫画版では存在消失している。
その正体は、日本を影から支える、陰陽師組織の五大陰陽師家の一角である、「水上家」の長女で次期当主であり、派閥内では最強の術師である。
水を操る術が得意であるが、その技はあまり戦闘向きではなく、他の派閥の有力術師には、正面からの戦闘では劣る。
ある事件で派閥内で起きた問題を、幸助に助けてもらい(当初は正体を隠していたが)、その恩義があって、後に幸助との交流が深めることになる。
水上家は、幸助の身の安全を、外部勢力から守るために、彼の功績の一部を、潤叶のものにしており。その結果、政府や他能力者組織から、本来の実力以上の過大評価をされている。
漫画版での彼女は、原作よりも戦闘での出番が増やされており。また幸助の内情を知る展開が、原作よりも大きく前倒しされた。
また原作での幸助は、まだ明かしていない「神様」に出会った事実も教えられているなど。漫画版ではかなり扱いが優遇されている。
なおそこにいくまでの過程の、彼女の幸助の正体を探ろうとする行動は、完全にストーカーにしか見えないものであった。
- 小さいおっさん
本作のちょいキャラ。幸助の家に住み着いている、小人のような怪人。
元ネタはとある都市伝説の怪異であると思われる。漫画版では一コマだけ出番が増えて、今は洗面台の下に暮らしているようだ。
後の潤叶の発言によると、彼は妖怪ではなく、幽霊に分類される存在らしい。