人物
「酸素タンク」と異名の由来となった無尽蔵のスタミナと、名将サー・アレックス・ファーガソンが「大一番では最も頼りになる」と語る勝負強さ、そして中盤全てとウィングのポジションであれば何処でもこなせるユーティリティを持つアジア屈指のサッカー選手。
サッカー選手として
韓国プロサッカーリーグであるKリーグでは、大半の選手が高校でスカウトを受けてプロデビューするのがほとんどであるが、朴智星はどちらかと言うと落ちこぼれ扱いであった。
高校時代に全国優勝に貢献するが当時の指導者が「体の小ささがネック」と語り、結局高校卒業してもスカウトはかからず、そのまま大学進学している。
その大学時代、サッカー部の監督と親交のあった当時の京都パープルサンガの総監督が声をかけ、大学を休学し京都パープルサンガで念願のプロデビューを果たす。
ここに「Jリーグ出身のサッカー韓国代表」と言う、特異な経歴を持つ選手が誕生した。
2002年に当時韓国代表を率いていたヒディング監督の推薦を受け、オランダ・エールディヴィジの名門・PSVアイントホーフェンに移籍。
ACミランをあわやチャンピオンズリーグ敗退に追い込む先制ゴール。そして同年のオランダリーグでPSVを優勝にいざなう決勝ゴールを生む勝負強さを買われ、世界的名門マンチェスターユナイテッドへ移籍。
2012-2013よりイングランド・プレミアリーグのQPRへと移籍することが発表された。
韓国人特有のスタミナに裏打ちされた激しいプレスと走力、そして欧州で育った技術力で現在マンチェスターユナイテッドで欠かす事の出来ない戦力として、ファン・選手・監督の信頼を集めている。
一人の人間として
良くも悪くも我の強い性格が多い韓国人としては極めて珍しい、人当たりの良い性格。
また大の親日家で、多少の韓国訛りがあるものの非常に流暢な日本語を操り、今でも日本のマスコミには日本語で対応する。
この姿に2ちゃんの右翼的ユーザーからも友好的な意見が良く寄せられている。
本当に素朴な朴
人当たりの良さを象徴するエピソードとして以下のモノがある。
欧州から正月帰省をした松井大輔が、京都時代の友人と共に過ごしていたところ、「朴も呼ぼう」と言う話に。
しかし、朴は韓国の国民的英雄として多忙な身であると考え、松井は「韓国旅行がてら会いに行こう」と提案。そこで朴の都合を確認する為に朴に連絡を入れると・・・
朴智星「え?今、皆京都に集まってるの?行く行く。明日にでも行くよ。」
翌日の京都駅にはでっかいダンボール箱(お土産の韓国海苔)を抱え、一人京都駅にたたずむ韓国の国民的英雄の姿があった。