四槓子
すーかんつ
概要
全ての面子を槓子として和了すると成立する役。役満。
実際に麻雀をやったことがある人なら分かるだろうが一人で四回カンをするのは非常に難しいことから九蓮宝燈や天和と並んで(人によってはそれらを凌ぐと評する)、最も難しい役満の一つとされている。そもそもこの下位役として三槓子が存在するが、この段階で既に四暗刻などの役満御三家と比べても非常に出にくいのだから、その難易度の高さは語るに及ばずであろう。
現在の一般的なルールでは複数のプレイヤーで合計4回カンをすると四開槓で流局とするルールが多いため、狙ったとしても流されてしまうケースも少なくない。ちなみに四槓子聴牌者がいる場合嶺上牌が1枚も無くなるため他の3人は絶対に槓ができなくなるのが普通だが、五開槓といって5回目の槓成立を認め、宣言が出ると即座に流局とするルールを採用するケースが稀にあり、その場合聴牌になったのを知ってから意図的にこの役を消せることになってしまう。
しかもカンを4回もすればドラ・裏ドラも4つ増えるため、立直により高得点で和了され返り討ちに遭ってしまうリスクも負う。
鳴いても構わない役であるが、鳴かなかった場合であっても最終的には裸単騎待ちになる。つまり100%四槓子聴牌とわかる状態であり、門前で手を見せずに、あるいは四面子全てを晒さずとも作れる他の役満とは一線を画している。当然他家は九分九厘ベタオリに回るので出和了はまず期待出来ないが、待ち牌次第、或いは立直者がいれば運良く出和了出来る事もある。ほぼあり得ないが4回全部暗槓で完成させると門前扱いとなり四暗刻単騎待ちと複合する。もちろん、門前でも裸単騎待ちであることは変わらない。
4回の槓で成立するため4回目が大明槓だった場合、出した人に包を適用することがある。
しかし大三元や大四喜とは違いルール上どの牌で成立してもいいので対象となる牌を特定するのはまず不可能(1枚も見えていない牌なら全て可能性がある)であり、大三元と大四喜には適用しても四槓子には適用しないケースもある。
また、古いルールでは4回目の槓が成立し、打牌した時点でロンされなければ四槓子を認めるというものもあった。これは、本来の麻雀では四槓子という役は存在せず、四開槓のみが存在したのに対し、1人が4回槓すれば役満にすると決めたためである。その後、やはり雀頭が存在しなければいけないという考えが主となり、現在のように4槓子を作った上で雀頭を揃える事で和了とみなされるようになった。4回槓をするとドラは5枚となり、四開槓時と違い流局までそれが続く為、ドラ次第では十分に四槓子に抵抗も可能。もちろん、ハイリスクハイリターンという形になるだろうが。
ちなみに、ローカル役を除くと唯一天和、地和、人和と複合しない役満でもある。第1ツモで4連続槓をして嶺上開花であったとしても天和、地和の条件を満たさないためである。