概要
フォンテーヌの最高審判官であるヌヴィレットと水神フォカロルスことフリーナとのカップリング。
フリーナはフォンテーヌに君臨する神であるため、ヌヴィレットは最高審判官であれど、序列的には彼女の部下にあたる。
常に冷静沈着かつ無表情なヌヴィレットと違い、フリーナは内心は小心者でありながらお調子者の子供っぽい性格をしており、性格は対照的。
上記の性格も相まって、彼女を神と畏敬するにはイマイチなポンコツ具合であるせいか、ヌヴィレットがフリーナを神らしく尊敬していると思われる部分はあまり見られない。しかし、彼女の身を案じたりなど関係は悪くない様子。
余談
フリーナはその性格のためか、神としての威厳はあまりなく、フォンテーヌの人々からは身近なマスコット的な扱いを受けている。ちやほやされれば何でもいいのか、本人はそれを悪く思う様子もない。威厳を持って何かを制する時はヌヴィレットの力を借りている模様。(しかし当の本人はこれを自分の威厳だと思い込んでいる)
お調子者のフリーナの尻拭いをしたり、たしなめるといった恋愛関係というより、親子関係にも近いイラストも多い。
しかし、魔神任務の第4章第5幕「罪人の円舞曲」を終えた後だと、この2人への見方がまた変わるかもしれない。
未視聴のファンは、早めのプレイをおすすめする。
外国語表記
日本語 | ヌヴィフリ | |
---|---|---|
中国語 | 那芙 | |
英語 | Focallette | Neuvifuri |
韓国語 | 느비푸리 |
関連イラスト
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本編での経歴(ネタバレ)
ここから先はフォンテーヌ全体に関する重大なネタバレが含まれます。魔神任務第四章第五幕未読の方はブラウザバックを推奨します
ふたりの出会い
ヌヴィレットは「七神の時代」以前の「七龍の時代」を支配した当代の「水の龍王」であり、他の龍とは違い人間体で誕生した。生まれた頃から原始胎海などの存在は知っているものの、それに関する知識は部分的に不足しているなどの欠落を抱えており、彼は龍の世が終わった後で自身が人の姿で龍として誕生した理由を長い間模索していた。
そして500年前の大戦が終わってからしばらく後の事、ヌヴィレットのもとに差出人の書いていない手紙が届く。その内容は「エピクレシス歌劇場の最高に見晴らしの良い席を用意している」という招待状だった。ヌヴィレットはこの手紙が当時水神の座を継いだばかりのフォカロルス--フリーナからの手紙だと気付いていた。
水の龍王から奪った力をその身に宿す水神。二人は本来は相容れぬ存在だったが、この頃は人にも神にも関心が薄かったヌヴィレットはその招待に応じることにし、用意された席についた。そして歌劇場でフリーナが演じる様々な公演を鑑賞した。
その後フリーナに自分が人の姿で生まれた存在意義を人間たちを観察して探してみてはどうかと誘われ、紆余曲折を得てヌヴィレットはフォンテーヌの最高審判官となった。
フォンテーヌの統治
フリーナはフォンテーヌを支配する水神でありながら、喜怒哀楽が激しく臆病で見栄っ張りな性格で、為政者としての威厳も皆無である。公務にもあまり関心がなくほぼヌヴィレットに任せており、演劇に情熱を注ぎ、審判を歌劇として楽しんでいる。このような性格のためか人気はあるものの、国民からも国の元首というよりはマスコットとして扱われている。
対するヌヴィレットは無表情で冷静沈着かつ規則に忠実な性格。水神に次ぐ最高権力者でありながら公正無私を徹底し、審判においては水神にもない判決の権利を持っており、実務面での国の元首として国民からも頼られ信頼を得ている。一方で優しい一面も持ち合わせており、メリュジーヌたちをはじめとして親しい人には穏やかな一面を見せている。
このように性格が正反対な二人は、見栄を張って調子に乗るフリーナと、その虚勢に呆れながらも彼女の尻拭いをするヌヴィレットという構図が出来上がっている。水神としての威厳が皆無なフリーナではあるが、一方でヌヴィレットはフリーナが国民が思っている程愚者ではなく、聡い一面がある事も見抜いていた。
対立
本編でフォンテーヌを滅ぼす予言が現実になりつつある中で、実際にポワソン町で被害が出てしまった事もあり、予言への対策の為にヌヴィレットはフリーナに知っている事を教えるように詰め寄った。しかしフリーナは話せる事は何もないと断固として話さず、話は平行線のまま終わってしまう。
予言に対抗しフォンテーヌを守るため、ヌヴィレットと旅人たちはフリーナに知っている事を何がなんでも教えてもらうため、彼女を「神の名を騙った偽りの神」として審判にかけるという作戦に出た。旅人たちは今までの情報からフリーナが神ではないことを察しており、ヌヴィレットはフリーナを傷つけることに抵抗感を抱いたものの、フォンテーヌを守るためにやむを得ず承認した。
そして審判によってフリーナは神ではない事が証明されるが、フリーナは最後まで認めようとしなかった。しかし民から見放され、ヌヴィレットから有罪を宣告された瞬間フリーナの心は壊れてしまい、彼女は廃人となってしまった。
そして最終判決を言い渡す「諭示裁定カーディナル」が出した判決は「水神・有罪・死刑」であった。死刑判決に戸惑う一行を他所に、「諭示裁定カーディナル」が処刑のため光輝いた瞬間、ヌヴィレットは別空間の中でフリーナに良く似た女性・本物の水神フォカロルスと出会った。
フリーナの秘密
ヌヴィレットたちが明かしたように、フリーナは「本物の水神フォカロルス」が用意した影武者であり、神の力を一切持たないただの人間の少女だった。
ある大罪からフォンテーヌ人は滅びの「予言」を天理から受けており、それを回避するために天理に「予言」通りに事が進んでいると見せかけるため、フォカロルスは神としての意識と力を肉体から切り離し、残された肉体に自意識が生まれ今のフリーナになった。
フリーナは水神を演じればフォンテーヌは救われるというフォカロルスの言葉を信じ、不老の呪いをかけられて500年の歳月を「水神」を演じてきた。しかも誰かに話す事を許されず、具体的な計画内容も、いつまで演じればいいという期限もわからないまま、フォンテーヌの人々を守る為にこの地獄に耐えてきたのだった。神でさえ長い年月を経れば精神が擦り減り摩耗するという中で、人の身で500年も水神を演じてきたフリーナの苦しみは計り知れないものだとヌヴィレットは絶句するしかなかった。
そしてフォカロルスもまた、500年間「諭示裁定カーディナル」として貯めてきたエネルギーを使い、ヌヴィレットの目の前で自らを水神の神座ごと処刑した。全てはフォンテーヌ人を救う為。水神の力を水の龍王であるヌヴィレットに返し、七神を超える権能を取り戻したヌヴィレットにフォンテーヌ人の罪を赦してもらう事で予言を覆そうとしていたのだった。フリーナを通じて500年前にヌヴィレットを最高審判官にしたのも、人に興味を持たないヌヴィレットに人間への愛を芽生えさせ、赦しの判決をさせるためだった。
二人の水神の業と想いを理解したヌヴィレットは、フォカロルスの死とフリーナの苦しみに深い悲しみを抱きながらも、彼女たちが願った通りフォカロルスの死によって取り戻した元素龍の権能を使い、フォンテーヌ人を予言から救った。
それぞれの道へ
全てが終わった後、ヌヴィレットはフリーナに事の真相とフォカロルスの最期の遺言を伝えた。それを聞いたフリーナは感情を露わさずに「疲れたから休む」とだけ言い、裁きを受けた身としてヌヴィレットに仕事と権利を引き継がせて正式に水神から退位し、ヌヴィレットの援助のもと一般人として暮らしていく事にした。しばらくは廃人のような生活を送るも、心配してやってきたクロリンデの介入もあり何とか新生活に馴染み始め、伝説任務を得て再び演劇への情熱を取り戻すと、人間として新たな一歩を踏み始めた。ヌヴィレットもフリーナが再び演劇の道を歩み始めた事を喜ばしく思い、水神を退位した彼女が人間として幸せに生きる事を願っていた。
このように500年近く共にフォンテーヌを統治してきたヌヴィレットとフリーナは、予言を乗り越えた事でその関係性が大きく変わった。
ヌヴィレットは最高審判官として、守護龍として、水神そのものがなくなった世界でフォンテーヌの統治者として君臨し、これからも悠久の時を生き続けていく。対してフリーナはフォカロルスの呪いが解けた事で不老不死ではなくなり、水神ではなく普通の人間として生き、人並みに年をとって死ぬ運命にある。
立場も寿命も何もかも全く異なる存在になってしまった二人が、せめてこの先幸せな時を過ごせる事を切に願うばかりである。
フリーナの神の目
水神の神座が失われた事で、フォンテーヌでは「神の目」が新たに発生する事がなくなった筈であった。しかし水神から権能を取り戻したヌヴィレットは人類の意義を認め、「神の目」のシステムを肯定し消さなかった。
フリーナが舞台を通して自らの過去を乗り越えた時、彼女の前に龍の牙が装飾された「神の目」が降臨した。まるでヌヴィレットがフリーナのこれまでの重責を労い、自分の意志で一歩を踏み出した彼女を称賛するかのように。