「法廷での閑談は控えてもらいたい。……審判は、まだ終わっていない」
概要
名前 | ヌヴィレット(英:Neuvillette/中:那维莱特) |
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レアリティ | ☆5(限定) |
所属 | フォンテーヌ/フォンテーヌ廷 |
使用武器 | 法器 |
元素/アルケー属性 | 水/プネウマ |
誕生日 | 12月18日 |
オリジナル料理 | 無欠のピュルテ(コンソメスープ) |
CV | 神谷浩史 |
いつか彼らが再び戻って来た時こそ、真の試練の始まりとなる。
——始炎の殉葬者 シュバランケ
人物
ナヒーダの告知立ち絵でコメントを寄せたのが最初の登場。この時点でフォンテーヌの最高審判官であることが明かされ、正義と司法の国においては水神に次ぐ最高権力者。
自らの素性をみだりに明かす事はなく、特定の個人に肩入れする事を防ぐため、自らの名を伏せ姓である「ヌヴィレット」呼びを誰に対しても徹底させている。
その謎の部分を暴こうとするゴシップ誌の妄想じみた詮索は「とんだ三流記事」と切って捨てている。
その立場ゆえ規則には人一倍厳しく、ほとんど無表情で口調も事務的と、一見すると冷酷無情な人物に見えるが、その内面は真摯で善良。自らの地位も全く鼻にかけず、「ただの仕事に過ぎない」「特別なわけではない」と旅人一行へ説いている。
裁判中に度々乱入する人物に対し、秩序を乱す行為として咎めはしたが提出した証拠や証言は受理するなど、非常に寛容で柔軟。
またナヴィアたちがヌヴィレットの持つ資料を調査するため、虚偽の申請で職員を欺いて執務室を尋ねてきたにも拘わらず、彼女らの要請に快く応じまでした。
こうした人格者ぶりからフォンテーヌの民からの信頼は厚く、直属の捜査部隊として率いているメリュジーヌ一族にも律儀で誠実な態度ゆえ、「理想のパパ」として慕われている。
自国の神であるフリーナの事は彼女の見栄っ張りな性格を熟知しているため呆れており、彼女が余計な事を言って事態をややこしくする前に口を挟んで収拾を図るなど、彼の気苦労が覗える。
公の場では「フリーナ殿」、プライベートの場では「フリーナ」と呼び捨てで呼んでいるが、向こうもそれを気にする様子はない。また、彼女の身を案じている部分も見受けられ、それほど不仲ではないようである。
なお実力もかなりのもので、神の目の不携帯により水元素を使用出来ず、魔王武装の着装中で隙があったとはいえ、邪眼を開放したタルタリヤを一撃で気絶させるほどの戦闘能力を有している。
能力と戦術
Ver4.1前半及び4.5後半の期間限定祈願(ピックアップガチャ)「淵海に令する者」で実装(限定★5キャラは対象限定祈願の期間中のみ入手可能)。
範囲も威力も絶大な特殊重撃「衡平な裁量」の運用に全ての能力が集約された水元素アタッカー。元素スキルも元素爆発も、この重撃をお膳立てするバフとしての側面が強い。
照準が完全マニュアルである事とチャージ→発動中の中断耐性の低さがネックだが、命ノ星座1凸やチーム編成で後者をカバーして立ち回れば極大火力で戦場を一掃出来る。
天賦
- 通常攻撃「清きこと水の如し」
最大3段。水元素ダメージを与える。法器は添えるだけで、発動は手にした杖を起点にする。
重撃(長押し発動)では長時間のチャージ「集力・心証開示」を行い、これによって「審理のエンブレム」が完成すると特殊重撃「衡平な裁量」を放つ。
集力の際には移動も可能であり、元素スキルや元素爆発で生成された「源水の雫」を取り込むことで自身のHPの回復とチャージ時間の短縮が行える(発生から15秒間フィールドにとどまり、3個取り込めば即時チャージが完了する)。
- 特殊重撃「衡平な裁量」
前方直線範囲に荒れ狂う洪水を放ち、3秒間水元素範囲ダメージを与える。この際に自身のHPが50%以上残っていると、自身もスリップダメージを受ける。「衡平な裁量」の発動にはスタミナを消費しない。
途中で「集力」を中断した場合はスタミナを消費する通常の重撃となる。
元素スキルと元素爆発で「源水の雫」をばら撒き、これを取り込みながら4秒近いチャージタイムを踏み倒し「衡平な裁量」を連射するのが基本戦術になる。
その性質上撃ちながらカメラを振り回す事がほぼ必須となるため、コントローラーでプレイする場合にデフォルトのボタン配置ではモンハン持ちでもしないとすべての要求操作をクリアできない。そのため彼の運用時は弓の狙い撃ちボタン(PS4ならL2)でも通常攻撃が撃てるようになっている。
また、チャージ→発動の最中はわずかに浮遊しながらの移動を行えるため、少し難しいがその気になれば約7秒間、水上移動や急斜面のゴリ押し浮遊などを可能にする、言うなれば「高さほぼ0でダッシュ不可能だがクールタイムも無い放浪者」のような探索運用が出来る。
- 元素スキル「涙よ、私は必ずや償おう」
「静粛に!」
前方の敵めがけて瀑(滝)を降らせ、水元素範囲ダメージを与え(自身の最大HPをもとに計算)、命中後に付近に「源水の雫」を3個生成する。
また、10秒のクールタイムが必要だが命中後に霊息の棘を降らせ、プネウマを帯びた水元素ダメージを追撃として与える。
元素スキル自体のクールタイム(12秒)とは別にカウントするが、★4「祭礼の断片」のようなクールタイムリセット効果を使わない限り必ずアルケーのクールタイムが先に消化されるため、そこまで問題にはならない。
- 元素爆発「海よ、私は帰ってきた」
「高き者を、私は蔑む」
迸る怒涛を放ち、自身を中心に水元素範囲ダメージを与える(自身の最大HPをもとに計算)。その後2本の瀑を追撃として落とし、前方に「源水の雫」を6個生成する。
クールタイムも必要元素エネルギーもそこそこに重いが、重撃で「源水の雫」を消化し切るまででも結構な時間を食うため、何も出来ない(しなくていい)時間は割と無い。「元素爆発→元素スキル→9個撒かれた雫を食いながらクールタイムゼロで重撃3連射(この間にエネルギー回復)」が理想的。
この元素スキルと元素爆発で生成する「源水の雫」だが、水主人公も同様の物を生成することができる。全く同じ物であるため、水主人公側で生成した雫をヌヴィレットが吸収しても重撃のクールタイム減少が出来る。
「源水の雫」は楓原万葉の様な風元素吸引キャラクターで一ヶ所に集めることが可能。ヌヴィレットの重撃中に吸収できる範囲は決して狭くないので、依存度が高い訳では無いが覚えておこう。
ただし、ウェンティの元素爆発では吸引できない。クレーの元素スキルの子爆弾と同様。
- 天賦「古海継嗣の権威」
キャラ突破段階1(Lv20~40)で開放。
チームにいるキャラクターが敵に蒸発、凍結、感電、開花、水元素拡散、水元素結晶反応を起こすと、ヌヴィレットに「遺龍の栄光」効果を付与する。継続時間30秒、最大3層まで重ね掛け可能。層数に応じて、重撃・衡平な裁量は通常の110%/125%/160%分のダメージを与えられるようになる。
生成された「遺龍の栄光」効果は元素反応毎にカウントされる。
最大3種類の水元素関連反応を起こす必要があるため、無凸段階ではこれを満遍なく活かすには水共鳴反応を捨てることになる。後述の1凸で2種類に軽減され、水共鳴反応込で天賦の最大値を発揮出来る。
- 天賦「至高なる審理の規律」
キャラ突破段階4(Lv60~70)で開放。
現在のHPが上限の30%を超えている場合、超えた分1%につき、ヌヴィレットの水元素ダメージ+0.6%。
この効果によってアップできる水元素ダメージは最大30%までとなる。
HP80%以上を維持するとこちらの天賦が最大値となる。ヌヴィレット本人は回復をするが自傷も相応に激しいため、珊瑚宮心海や白朮の様な安定したヒーラーを搭載すると、こちらの天賦を高い値で維持できる。
- 天賦「潮波のように集いて」
探索天賦。チームに編成されているとき、全員の水中でのダッシュ速度がアップする。
命ノ星座
第一重「尊栄の創定」 |
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ヌヴィレット登場時、固有天賦「古海継嗣の権威」による「遺龍の栄光」を1層獲得する。固有天賦「古海継嗣の権威」を解放する必要がある。さらに、集力・心証開示と重撃・衡平な裁量を発動時、ヌヴィレットの中断耐性がアップする。 |
第二重「律法の懲罰」 |
固有天賦「古海継嗣の権威」は以下のように強化される。「遺龍の栄光」1層につき、重撃・衡平な裁量の会心ダメージ+14%。この方法でアップできる会心ダメージは最大42%まで。固有天賦「古海継嗣の権威」を解放する必要がある。 |
第三重「旧時の擬制」 |
通常攻撃の天賦Lv+3(最大Lv15) |
第四重「憐憫の王冠」 |
ヌヴィレットがフィールド上にいる、かつ治療効果を受けた時、源水の雫を1個生成する。この効果は4秒毎に最大1回のみ発動可能。 |
第五重「公義の裁定」 |
元素爆発の天賦Lv+3(最大Lv15) |
第六重「憤怒の報償」 |
重撃・衡平な裁量を発動時、ヌヴィレットは一定範囲内の源水の雫を吸収できる。源水の雫を1個吸収するごとに、重撃・衡平な裁量の継続時間+1秒。さらに、重撃・衡平な裁量が敵に命中すると、2秒毎に追加で洪水を2つ放つ。洪水は1つにつき、ヌヴィレットのHP上限10%分の水元素ダメージを与える。この方法によるダメージは、重撃・衡平な裁量のダメージと見なされる。 |
特に強力なのは1凸。シールドに頼らずとも強固な中断耐性を得られ、固有天賦の元素反応が2種類で済むので、編成の幅が広がる。
装備・編成について
- 武器
★5ならばモチーフ武器の「久遠流転の大典」が最適解。会心ダメージの大幅引き上げ、HP上限の増加、自傷&回復をトリガーとする重撃バフ、さらにエネルギー回復と必要なものを全て取揃えている。
★4ならば4.0で追加された紀行「古祠の瓏」も候補。精錬すると高いHP上昇効果を持ち、★4武器にしてはかなり高めの会心率を確保できる。ただし、定められた出場時間と待機時間を守らなければ効果が切れる制約がある他、後述する聖遺物「ファントムハンター」と組み合わせる場合は会心過剰に注意。
無課金武器ならば鍛造「金珀・試作」が良い。元素爆発後のエネルギー&HP回復、高めのHPサブステータスが噛み合っており、会心率&ダメージは聖遺物と本人の性能で補える。
- 聖遺物
2セットで重撃ダメージを引き上げ、4セットで自傷&回復をトリガーとして最大36%もの会心率を確保出来る「ファントムハンター」が最適。武器や聖遺物厳選はこの36%の会心率を確保出来ることを加味して選びたい。
ファントムハンターが揃わない場合はHP聖遺物である「千岩牢固」と「花海甘露の光」、水ダメージ聖遺物である「沈淪の心」と「水仙の夢」の2セット聖遺物で強い聖遺物を付けると良い。
- 編成
なおヌヴィレットの火力は夜蘭と同じくHP上限を参照するため、ベネットのような攻撃力バフは機能しないことに注意。
楓原万葉のような元素ダメージバフ、クレー(要2凸)の防御デバフといった要素を活用しよう。
加えて重撃を長時間行うアタッカーのため、行秋、夜蘭の様な通常攻撃から追撃するサブアタッカーとも相性は良くない。
逆に八重神子やフィッシュルは味方の行動に依存せず自動攻撃を行うため、サブアタッカーを入れる場合はこちらを編成しよう。(ただしフィッシュルの6凸による追撃は通常攻撃に連動するタイプである)
ver4.2では元素スキルで自動攻撃、元素爆発でHP変動に応じたダメージバフ&治療バフをチーム全員の全ての攻撃に配布するフリーナが実装された。重撃主体のヌヴィレットとは非常に相性が良く、またヌヴィレットのHP増減が大きいことからフリーナ側にとってもありがたい。
また、ヌヴィレットが無凸の場合は中断耐性にも注意しなければいけない。これはヌヴィレットはチャージ中や重撃中に怯むと行動が中断され、大幅な火力低下が起きてしまうため。そのため、無凸の場合は鍾離、白朮、ディシアなどのシールド・中断耐性キャラを搭載すると安定する。
- 総評
原神のキャラでもトップクラスのDPSを持ちながら、耐久力も高い上に回復手段もあるという圧倒的な自己完結性能ゆえ、実装直後から各性能評価サイトのtierランキングを次々と塗り替えたため「環境破壊」「インフレーヌ」との異名を誇る。
他のアタッカーで高火力を出すには試行錯誤や膨大な厳選時間、課金が必要になるが、ヌヴィレットはそれらがほぼ要らないまま同等のダメージを出し、またプレイヤースキルも不要なため、育成労力がかなり低く済むというお手軽さも評判の一因。
上記の通りの強さ故に、一部上級者たちの間で螺旋をヌヴィレット単騎で攻略するという挑戦が流行った(螺旋のヌヴィレットを入れたチーム編成の使用率ランキング上位に単騎がランクインする程)。
Ver.4.8では重撃中の全方位回転を制限する実質的な下方修正が行われたが、実装から10ヶ月が経過し復刻も終えた後の修正であること、さらに事前告知が全くなかったことからユーザーから運営への不信感が噴出し、即座に詫び石と共に元に戻す予定が回答され、翌日夕方には実行された。
また、この時の謝罪文が今後二度とキャラクターの上方修正をしないとも取れる文面であったことで更に波紋を呼んだ。
その原文が「登場後のキャラクターの修正は、たとえどのような意図があったとしても原神を信じてご支持くださった皆様を傷つけてしまうことを痛感いたしました。」
とまるで開き直りともいえる内容であった。
一応、これは原文を日本語訳した時の言い回しの問題で、運営にそこまで極端な意図は無いと言われている。
余談
- ver4.0直前の告知立ち絵において、他キャラでは「神の目」あるいは「神の心」と表記される場所が???とされ、命の星座も???となっている。
- 何よりも好きなものは水であり、趣味も各地の名水を味わうこと。料理として好きなものは汁物であるが、これも「二番目に好きなもの」と言い切るほど。
- 立場上フォンテーヌを離れるわけにはいかないが、輸送可能な名水は各地からお取り寄せしており、産地の差どころか下処理一つ違っても別物と判断できるほどの感覚を持つ。
- 彼曰く、モンドのシードル湖の水は「暖かみ」、璃月の軽策荘の水は「叙情的」、稲妻の紺田村の水は「穏やか」らしいが、飲んだパイモンは当然何も分からなかった。
- とあるサロンで各地の水を全て当てた事により「水の違いが分かるほどの鋭い味覚の持ち主」と勘違いされ、飲料メーカー各社も各地の水を販売する事となった。
- 嫌いなものは揚げ物や白焼きなどの水分が飛んだ(水分を吸うような)食べ物。中でもデーツナンは「胃に乾燥剤を詰め込むのと同じようなものだ」と名指しで嫌っている。
- 無論食べ物に限らず乾燥した物・事象はとにかく苦手であり、その極みである砂漠地帯に出すと「新手の抹殺計画か?」と邪推する程。
- メリュジーヌ達から「理想のパパ」と慕われる彼だが、その態度は実父でも中々そうはならないレベルの超過保護。これには彼と彼女達が歩いてきた過去も絡んでいる。
- 実は普段の服装や髪型は日々の生活にかなり不便があるが、最高審判官の威厳を保つために我慢してあの格好をしているらしい。
- 「休暇を取る」という感覚も未だに掴みきれていない様子で、海灯祭の折に勧められ璃月旅行に行った際も、なんと半日で帰宅してしまい周囲から呆れられていた。その際商人の口車に乗って大量の茶葉を買ったり、陶芸体験で見事な出来のスプーンを作ったりしている。
- 実は各ローカライズ版によってボイスの迫力()が全く異なる。特に英語版は声優迫真の演技でやたら強烈で貫禄のある物が多く、殊に通常攻撃3段目では渾身のシャウトが出てくる。各国語版比較
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ハイドロポンプ…重撃のビームでこれを想起したユーザーが非常に多く、4.1生放送においてヌヴィレットの戦闘モーション公開時にまさかのトレンド入りを果たした。
※ここから先は魔神任務第四章第四幕まで、および伝説任務のネタバレが含まれます。
種族 | 古龍(元素龍) |
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古龍の大権(元素/アルケー属性) | 水/プネウマ |
命ノ星座 | 原海リヴァイアサン座 |
彼こそ「七神の時代」以前の「七龍の時代」を支配した「水の龍王」の当代(2代目)であり、他の龍とは違い人間体で誕生した。
生まれた頃から原始胎海などの存在は知っているものの、それに関する知識は部分的に不足しているなどの欠落ゆえ、龍の世が終わった後で自身が誕生した理由を長い間模索していた。正体については、旅人をはじめとする信頼できる人間にのみ明かしている。
400年以上前に水神からのスカウトを受け、自身の存在意義を見出せるとフォンテーヌの最高審判官に就任。以降幾多の苦難を乗り越えて現在の裁判制度を確立した。
就任してからしばらく後、当時は人間のみで構成されていた自らの配下である「マレショーセ・ファントム」が「水仙十字結社」とエリナスで交戦した際、傷付いたエリナスから「メリュジーヌ」が誕生し、後に彼女たちを見つけ人間社会へ連れ出した。
彼曰く、七龍の時代に「最古の僭主」がテイワットに降臨した際、龍王は力の一部を奪われ、その力が「七神の権能」になったとの事で、水の龍王を継承した自分も力を完全に行使できないとの事だが、それでも七神に匹敵するほど。
故に万が一「神の消失」によってその権能が返還されさえすれば、フォンテーヌの滅びを止めることも可能な力を得られる事が示唆されている。
また、フォンテーヌ全ての水に含まれる感情を察知する事ができ、全ての水が通るルキナの泉を介してフォンテーヌの過去の出来事を視る事ができる。ヌヴィレット以外の者が干渉すると脳内に水が満たされる感覚に陥るため、なるべく人気が無い時に発動するようにしている。異邦人の旅人はさほど影響は出なかった上、パイモンは視る事すらできなかった。
もちろん雨の中を歩く事により、雨を通して過去の出来事を視る事ができ、伝説任務第一章では「召使」とリネ達の屋外での会合を視ていた程。
- 職歴
人間とは隔絶した生命体のためか、最高裁判官という重責もライフワーク感覚で捉えている。冗句などの言動も全く理解しておらず、大真面目に受け止めて対応するほど。
業務内容も多岐にわたり、職員用のタイプライターのキーキャップの領収書一つにまできっちり目を通している。
就任したばかりの頃は、メリュジーヌ共々旧体制勢力の人間たちに快く思われておらず、何度も刺客や武力蜂起に襲われては返り討ちにしていた。
しかしヌヴィレットを狙っても敵わないと悟った者たちは、彼が信頼していたメリュジーヌの部下「カロレ」に殺人罪をなすりつけ、暴動にまで発展した事態を収束する為に彼女は自害。ヌヴィレットからの信頼が厚く、カロレの相棒的存在だった人間「ヴォートラン」はその仇を取るために敵勢力を独断で私刑した為、ヌヴィレットは彼の事も裁くしかなかった。
メリュジーヌ達への過保護な態度はこの際に負ったトラウマに起因しており、メリュジーヌの一人「キアラ」に脅迫状が届いたと聞いた時には、周囲の制止も聞かずに休暇をとって自ら調査に乗り出す程であった(ただし、この数百年の間にメリュジーヌはすっかり人々に受け入れられており、脅迫状の件を知った多くの市民は彼女たちを守ろうと自発的に動いていた)。
アルベド以来のお試しバトルの無い伝説任務となったが、これは長年にわたるヌヴィレットやメリュジーヌの努力が実を結んだからこそ、昔を思い起こす今事件も一人の愚か者の逆恨みの域を出ず、武力を使うまでもない杞憂になったと言えよう。
- フォンテーヌ廷の雨
基本的にテイワット各国の中心都市は天気が荒れる事はない。しかしフォンテーヌでは時折雨が降るようで、それは決まって重い審判の後であったり、悲しい出来事の後だったりしたことから、雨は水龍の涙であるといつしか言われるようになり、「水龍、水龍、泣かないで」という雨除けのおまじないも伝わっている。
無論民衆の大多数はヌヴィレットの正体など知る由もないのだが、劇中でも彼が悲しみに包まれるような時、フォンテーヌの地を雨が濡らしている。シグウィンをメロピデ要塞に送り出す日の空は酷い土砂降りであったという。
- 神の目について
上記の通り「神の目以外の何か」で元素力を扱っている事が示唆されてきたが、魔神任務第四章第四幕クリア後に更新される情報で、古龍の大権なる初出の概念である事が明かされた。
正体を隠すために偽の神の目を持つことを勧められた事もあるが、これには不快感を示し拒否している。それ故七神の最古二人が自らそうしている事を聞いた時は、「滑稽」と思わず吹き出している。
ここから先はフォンテーヌ全体に関する重大なネタバレが含まれます。魔神任務第四章第五幕未読の方はブラウザバックを推奨します。
ヌヴィレットは「予言」が進みポワソン町に甚大な被害が出た事で、フリーナに対し水神の秘密を打ち明けるよう最後の説得を試みるが、頑なに拒み続ける彼女に止むを得ず強硬手段を実行。リネやナヴィアらも協力の元、フリーナを法廷へ引き摺りだし、旅人によって大衆の面前で偽りの神である真実が暴露・証明される。
だが"水神でない"と証明された直後であるにも拘わらず、何故か諭示裁定カーディナルが出した判決は「水神、死刑」。
更に、世界の内側で原始胎海の水を吸収・氾濫させていた元凶だった「呑星の鯨」が突如歌劇場に出現。タルタリヤの活躍で異空間へ追い返すも、今対抗できる戦力はなく絶望視された。
しかし諭示裁定カーディナルが突如光ったかと思うと、ヌヴィレットは別の場所でフリーナに似た女性……諭示機と一体化していた本物の水神フォカロルスと対面する。
そして、フリーナは自身が抜けた後に芽生えた自我にして影武者であったこと、フォカロルス自身は諭示機としてひたすらエネルギーを蓄え、それを使って自分ごと「水神の神座」を殺すのが目的だった事を教えられる。
全ては天理にバレぬよう七神に与えられていた権能を水の龍王に還し、フォンテーヌ人の罪を赦して浄化して貰うために。
かつて自分を最高審判官に推薦したのも、その為だったとヌヴィレットは悟る。
「他の生命に配慮する」という古龍には珍しい美徳を生来持っていた彼が、人々も愛するよう変わってくれる事をフォカロルスは信じたのだ。
そして彼女はヌヴィレットの前で自らを処刑し、水の龍王は七神を超える元来の力を、全く喜べない形で取り戻す。
500年の歳月をただ予言による滅亡を防ぐためだけに使い潰した"二人の水神"の重責と想いを受け止めた彼は、空が落ちたかのような豪雨の中で即座に権能を振るい、全てのフォンテーヌ人に"赦し"を与え原始胎海の水でも溶けない真の人間へと変化させた。
そのまま鯨も倒して全てが終わり、諭示機や律償混合エネルギーは止まってしまったが、代替エネルギーも作り出せるようになったヌヴィレットがフォンテーヌにいる限り問題はなかった。
「俗世の七執政」が六執政に変わった世で、水神から退位したフリーナを労いつつ、彼はこれからもフォンテーヌの最高審判官、兼守護龍として、変わらぬ仕事を続けることになった。
余談(ネタバレ含む)
- 龍王の一角ゆえ、天理と七神に対しては「テイワットを奪った僭主」と直接的な恨みこそないが敵視しており、彼女らを裁く事を「いずれ成さなければならない使命」として定めていると、魔神任務終了後に開放されるボイスで語っている。
- ただし個人としての七神の境遇や人間性に関しては、フリーナやナヒーダの例もあるようにそこまで偏見を持つこと無く見ている模様。旅人から悪とは程遠い人柄を聞いた事もあり、数百年後回しにしても良く、向こうの姿勢次第では武力抗争以外の落としどころも考えているとの事。
- Ver4.4では、周囲の薦めで取った休暇で璃月の翹英荘を訪れ、同じく偶々来ていた岩神とニアミスするが、こんな形で会うべきでないという向こうの配慮により、直に対面する事は無かった。
- 水神から力を取り戻した為か、ヌヴィレットは七神同様に元素スキルや元素爆発中に髪の毛が光る。一方で待機画面で七神は足元に同元素のエフェクトが出るが、ヌヴィレットにはそれがなく、彼が神ではない証となっていた。ちなみにフリーナはどちらもない。
- 水神の神座が消失した事により、本来フォンテーヌ内で「神の目」が生まれる事は無くなる筈だったが、権能を引き継いだヌヴィレットが「神の目のシステム」を肯定し消さなかったため、その機能は生きておりフリーナが授かる事ができた。同時にそれら"災厄以降"フォンテーヌで発生する神の目には、水龍の加護であろう「牙」の装飾が追加された模様。
- 生まれた時の記憶が曖昧らしく、自分の正確な誕生日もわかっていない。プロフィールの誕生日は、フォンテーヌ廷に住むようになってから自分で定めた公の場での誕生日とのことで、フリーナの誕生日のようにフォンテーヌの祝日にする案を却下している。一方で当日は毎年休暇を取ってメリュシー村を訪れている。
- フリーナ曰く、現在の実年齢は少なくとも1000歳を超えているとの事。だが古龍基準では、まだ若造もいいとこらしい。
- 天理にとって管轄外の生命であるため、命ノ星座も本来は存在しない。「原海リヴァイアサン座」とは、メリュジーヌたちに星座を聞かれた際にヌヴィレットが自分で作ったもの。
- 「七龍の時代」に関する情報は現在のテイワットには殆ど残っておらず、唯一残っているのは天理の力が及ばない淵下宮にあった白夜国の書籍のみ。その白夜国では「新たな龍は人の姿で降臨すると言われている…」と予言したテキストが存在する。
- 「睡竜座」なる命ノ星座名を持つ珊瑚宮心海も関連が疑われているが、実際には2代目の水の龍王となったヌヴィレットを指していたのか、他の人物を指すのかは定かで無い。