潜水の道を極めた寡黙な少年。氷のように近づきがたい外見の下に、一点の瑕もない純粋な心を秘めている。
「気づいたかい?鳩が帽子から出てきた時、フレミネの口角がちょっとだけ上がったんだ。だから、あそこにもっと力を入れて、ハトの群れが空へと飛び立つようにするべきだと思う!フレミネを心から笑わせてあげるのも、お兄ちゃんたる僕の役目だからね。」
――マジックショーのリハーサルが終わると、リネはリネットにウィンクしながらそう言った。
概要
名前 | フレミネ(英:Freminet/中:菲米尼/仏:Fréminet) |
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レアリティ | ☆4 |
所属 | フォンテーヌ/ブーフ・ド・エテの館 |
種族 | 人間 |
使用武器 | 両手剣 |
神の目(元素/アルケー属性) | 氷/プネウマ |
誕生日 | 9月24日 |
命ノ星座 | オートマタ座 |
オリジナル料理 | 「海鳥の一休み」(ポワソンシーフードスープ) |
家族 | リネ (義兄)、リネット (義姉) |
CV | 土岐隼一 |
繊細で優しい子だけど、自分を卑下するのが好きみたい…過去の経験と関係してるのかも。時々、彼から伝わる雰囲気がリネとはまるで正反対に感じることがある…どっちも私の家族だから、意見が分かれた時は私が責任を持って橋渡ししてるの。
──フレミネについて…リネット
人物
水の国フォンテーヌは、目玉のダイビングを指南する潜水士を数多く抱えている。その中でもフォンテーヌ廷の腕利き潜水士である彼は、突出した素質と水中での長い集中力、水に関する豊富な知識とそれを利用したいかなる水中環境にも対応する適応力を持ち、日に焼けた水のベテラン達の間でも常々話題に上がるほど。
しかし本人は極めて内向的な性格で、注目を浴びることを極度に嫌い、外部からの依頼はほとんど受けていない。他人の目線や反応・評価は彼にとっては水際の天気のように移ろいやすく映り、些細なミスでその評価が転覆することを思うと恐怖に飲まれてしまう。
彼が潜水士をやっているのも、何よりそんな世俗の喧騒を断ち切り水中の静寂と一つになるためであったりする。
一見すると冷たい性格に見えるが、前述の通り実際には臆病で、必死に揺れ動く感情を隠しているだけである。家族であるリネやリネットは面倒見が良く、ペールスというクロックワークペンギンもそばにいる。
もしこの居場所が脅かされる事があるならば……彼はその邪魔者に対して、氷の如く機械の如く、冷酷に刃を向ける事だろう。
能力と戦術
Var4.0後半の期間限定祈願で追加。Var4.1以降は恒常祈願からも排出される。
氷元素と物理を織り交ぜ、サブアタッカーとの元素反応を元素スキルと元素爆発でブーストし、通常攻撃の火力をどこまでも引き上げていく物理アタッカー。
エウルアや辛炎よりも癖は強いが、水元素使いや雷元素使いでお膳立てを整えてやれば痛い一撃を連発できる。
天賦
- 通常攻撃「潜流の剣」
両手剣で最大4段の物理攻撃を行う。4段目に一瞬前隙が発生する。重撃はいわゆるジャイアントスイング型。
どちらもダメージ倍率は全キャラで見てもトップクラスであり、元素スキルや元素爆発と合わせることで主火力を担っていける。
- 元素スキル「プレッシャー・フロウ」
「回って」
両手剣による斬り上げで氷元素攻撃を繰り出すと同時に10秒間の「ペールスタイマー」状態に入る。
この状態での通常攻撃には「霧寒」による氷元素の追撃(元素スキル扱い)が乗り、ダメージと同時に「圧力ランク」を上昇させる。
持続時間中に元素スキルを再度発動させると「高圧粉砕」を放ち、圧力ランクに応じた攻撃を行った後状態を解除する。
・ランク0:氷元素ダメージを与える縦斬りを放つ。
・ランク1~3:氷元素+物理ダメージを与えるペールスとの共同攻撃を放つ。威力はランクによって変動し、高ランクであるほど物理攻撃の比率が上がっていく。
・ランク4:圧力に満たされたペールスをかっ飛ばし物理攻撃を放つ。ランク4の際は通常攻撃でも「高圧粉砕」が強制発動する。
キャラ突破段階1(Lv20~40)で天賦「飽和潜水」が開放されると、ランク3以下で「高圧粉砕」を発動した時、元素スキルのクールタイムが-1秒される。さらにキャラ突破段階4(Lv60~70)で天賦「並流式冷却装置」が開放されると、自身で氷砕きを起こしてから5秒間、「高圧粉砕」のダメージが+40%される。
また、発動時の切り上げ攻撃にはプネウマを帯びた氷元素ダメージを与える「霊息の棘」が追撃として発動する効果がある(クールタイム9秒)。
追撃の氷元素ダメージは単体では大したことはないが、これで氷砕きや超電導反応を誘発し、ただでさえ高めの物理火力をさらに引き上げる効果を持つ。雑に振り回してもとりあえずランク4のペールスホームランは発動するので無駄打ちにはならないが、最大火力を出したいなら元素反応の意識はしておきたい。
発動時間とクールタイムが同じ10秒だが、「高圧粉砕」による強制終了を前提としているため常時発動とはいかないので注意が必要。ランク4だろうと精々6秒程度で強制解除となる。
- 元素爆発「シャドウハンターの奇襲」
「ダイブ⋯ 準備完了」
氷元素範囲ダメージを与えると同時に元素スキルのクールタイムをリセットし、10秒間の「潜猟モード」に入る。継続時間中は自身の中断耐性をアップさせ、さらに元素スキルに「クールタイム70%減少(10秒→3秒)」「霜寒の与えるダメージ2倍」「通常攻撃時のペールスタイマーの圧力増加+1」の効果を付与する。
元素スキルをブーストすることで通常攻撃をさらにブーストするバーサーカースキル。必要エネルギーは60と平均的。
- 天賦「深海ナビゲート」
探索天賦。フレミネがチームにいる時、水中でのスタミナ消費が35%軽減される。
同一の性能を持つ天賦との重ねがけは出来ない。
命ノ星座
第一重「深海と泡沫の夢」 |
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元素スキルの「高圧粉砕」の会心率+15%。 |
第二重「ペンギンと豊穣の国」 |
元素スキルで「高圧粉砕」を発動させると自身の元素エネルギー2回復。ランク4で発動させると3回復。 |
第三重「潜流と白い砂の歌」 |
通常攻撃の天賦Lv+3(最大Lv15) |
第四重「雪の月とあし笛の舞」 |
自身で凍結、氷砕き、超電導反応を起こしてから6秒間、攻撃力+9%(最大2重/クールタイム0.3秒)。 |
第五重「暖炉と断章の夜」 |
元素スキルの天賦Lv+3(最大Lv15) |
第六重「目覚めと決意の刻」 |
自身で凍結、氷砕き、超電導反応を起こしてから6秒間、会心ダメージ+12%(最大3重/クールタイム0.3秒) |
直接・間接はそれぞれだが、全ての凸が戦闘能力を順当に強化する。逆を言えばこの凸で使用感がガラリと変わる、というものは無い。安心して基本戦術を極めていこう。
なお、リネと同じく非常に珍しい通常攻撃が強化される凸を持つ。
装備・編成について
氷元素の追撃で超電導や氷砕きを載せた通常攻撃が主な攻撃手段となる。
突破ステータスが攻撃力であるため氷元素使いの「会心を盛りやすい」特性を鑑みても会心系、特に会心ダメージは不足しがち。
武器でド定番となるのは物理両手剣のゴール、★5「松韻の響く頃」。ただし元素爆発中はバフ効果の発動条件である通常攻撃が思うように出ないため、無策で使うと最大火力は出しづらい。★5「狼の末路」で攻撃力を爆盛りするのも良いが、会心系が一切盛れないため、聖遺物の厳選地獄は覚悟しておこう。
攻撃力を順当に盛れる鍛造★4「古華・試作」や武器効果で元素スキルを無理やり高速回転できる★4「祭礼の大剣」も良い。紀行★4「螭龍の剣」は攻撃面だけを見れば相性は最高だが、被弾でバフが剥がれるため長時間のシールドを展開できる相方が必須となる。
聖遺物は物理火力を増やす「蒼白の炎」がオススメ。4セットにして瞬間火力を高めるか「血染めの騎士道」2セットと組み合わせて物理ダメージを極限まで伸ばすかはプレイスタイルと相談しよう。
探索面では、唯一の固有天賦である水中スタミナ軽減を持っている。フォンテーヌは探索可能なエリアの約半分が水中であるため、編成しておくと探索をより効率的に行える。
また、リネは『フォンテーヌの特産物のミニマップ表示』、リネットは『水中での体力およびスタミナ回復スポットのミニマップ表示』があるため三人で組めば素材採集が捗るであろう。
探索時の装備のおすすめはPVにも登場した★4「鐘の剣」。通常戦闘では産廃の名をほしいままにする武器だが、ほとんどの武器が固有能力をまともに発揮できない水中では「被弾時のシールド展開」という能力とHPというサブステータスが存分に活かしきれる、まさに潜水士のための武器なのである。
無論前述の通り、陸上で戦士として戦う際はもっと良い武器はいくつもある。TPOに応じて装備を付け替えて活用していこう。
ちなみに「鐘の剣」のストーリーはモンドだが、デザインはフォンテーヌのクロック・ワークスを思わせるものであり、色合いもフレミネと同じことから彼のモチーフ武器ではないかと思われる。
余談
- 中国語ではリネとフレミネを同じ声優が担当している。
- なお中国語では空とスカラマシュ、蛍とノエルと七七、北斗と行秋のように声優が複数の役を演じていることは珍しくない。
- 命の星座が「オートマタ座」であるが、人間ではないという訳ではなく、その生き方や、人より機械を好む在り方が反映されている模様。
- 他人に心を開けない彼は、海藻などの物言わぬ存在に悩みを打ち明けるのが好きらしく、ある晩リネは掃除機に話しかける奇行を見かけたという。
- その他趣味も一人で海底を自由に泳ぐこと、童話を読むこと、小型機械の分解やメンテナンスに没頭することなど。
- 服は短パンではなく、ダイバースーツに上着を羽織っている。
- 事前公開されたPVでは上着を脱いで水に潜っていたが、システムや規制の都合からかゲーム内では上着を着たまま水中に潜る。
- 太ももの露出は足元付近まであり、男性キャラでは現在最もズボン丈が短い行秋並みかそれ以上に露出している。
- 好きな食べ物は海鮮料理。リネやリネットと好みが合うのが嬉しいようで、調理法や味付けに関してはこだわらない。苦手な食べ物(飲み物)はコーヒー。カフェイン耐性が皆無であるようで、カップ半分も飲む頃には動悸で苦しむ事になるらしい。
- 元素爆発発動時をはじめとして潜水メットを愛用しているが、神の目使いとなり異界源水の加護を受け、水中でも息が続くようになっているため潜水具としての意味は最早無い。「仕事」に入る際の精神的なスイッチという意味合いで「メットを被る」という行動をしているようだ。
関連イラスト
関連タグ
リネ:義兄
リネット:義姉
==ここより先、魔神任務第四章第一幕のネタバレ注意==
「君には二つの選択肢がある。『過去』という名の苦海で、溺死するまで自らを憐れむか…もしくは、『家族』の手を取って再び目を開けるかだ。」
――アルレッキーノ
- 潜水士の「裏面」
リネとリネット同様に彼もまたファデュイ管轄の孤児院「壁炉の家」出身であり、(末端ではあるが)ファデュイ構成員である。
フォンテーヌ廷の貧民街「サーンドル河」で生まれ、親の借金に振り回された末に「壁炉の家」に流れ着いた彼は、気弱な少年という姿で対象の警戒を解かせ懐に入り、潜水メットを被ることで「雑音を遮断し、任務を遂行する」ことを繰り返していたようで、そんな自らを自動人形と定義していた。
リネ&リネット兄妹とは「同じ孤児院で家族同然に育った」義理の弟という事になる。
ただし「壁炉の家」に入った時期は彼の方が早く、それから数か月後に"先代の召使"を"今の召使"が斃し管理者を引き継いだ事で、いつ処分されても可笑しくない状況から救われたのだという。
今ではこの歪で危うくも暖かい「家」と「家族」は、彼に全力を賭させるに十分な拠り所となっているようだ。
のちに"召使"がフレミネの過去を調査した結果、親に捨てられたのではなく、蒸発した父親が高利貸しに妻子を売り飛ばし、母親は息子を守るべく苦渋の決断で「壁炉の家」に預け、自身は犠牲に死んだと知る。
先代がこれらを隠していたと悟り癇に障った"召使"は高利貸しを粛清。肩身の懐中時計をフレミネに渡して真相を教え、フレミネは一層彼女に忠誠を誓った。
- イベント「トルクシーの不思議な冒険」にて
Ver4.2の期間限定イベントの主役。とある水域で魚が消える騒ぎの裏に潜むという水妖の調査にやってきた旅人の前に現れる。
件の水妖の正体が「壁炉の家」にあった旧式パーツで自ら製作・調整中のクロックワーク・マシナリー「トルクシー」であり、とある夫人から依頼を受け、精神を病み現実と幻想の区別がつかなくなった夫人の息子を現実に引き上げる足がかりとして、息子の幻想であるトルクシーを主役とした「冒険の物語」を再現しようとしている事が今回の騒ぎの原因であると旅人に伝えた。
フレミネ自身も童話の世界を信じ、幻想に救われた者である。だからこそ今回、窮地に陥った者に奇跡を見せたいと依頼を引き受けたのである。
完成すればこちらの依頼も片付くからと協力を申し出た旅人と共に、物語の再現とトルクシーの制作は着々と進んでいく。そして完成目前となった時、旅人達に予想外の情報がもたらされる。夫人の息子はさながら水妖が絡んだかのような水難事故でかなり以前に亡くなっている、と。つまり精神を病み現実と幻想の区別がつかなくなっているのは夫人の方だったのである。
然して、トルクシーと息子の区別すらつかなくなった夫人の前で奇跡は起きた。完成したトルクシーが発した単なる機械的な反応のはずの信号が、息子の声を夫人に伝えたのだ。これによってようやく現実と幻想を切り分けることが出来た夫人は、物語を完成させることで幻想に区切りをつけ、息子の死を受け入れ少しずつ前に進むことを決意した。
フレミネと旅人は「童話のような奇跡」の担い手となり、確かに追い詰められた者を救ったのである。