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メロピデ要塞の公爵。漆黒の水底に潜む領主。


プロフィール編集

名前リオセスリ(英:Wriothesley/中:莱欧斯利)
レアリティ☆5(限定)
所属フォンテーヌ/メロピデ要塞
種族人間
使用武器法器
神の目(元素/アルケー属性)氷/ウーシア
誕生日11月23日
命ノ星座獄守犬座
オリジナル料理秘伝のローストリブ(スペアリブのロースト)
CV小野大輔

「ナヴィア、私が何年か前にパレ・メルモニアから『伯爵』の称号を授与されることが決まり、それを断ったことを覚えているかい?何が言いたいかというと…今日、やっとメロピデ要塞の管理者に会えたんだ。かつては『公爵』という階級が、ただの飾りに過ぎないと思っていたこともあったが…意外なことに、このリオセスリさんは見た目よりも随分と老練であったよ」

——『棘薔薇の会』前会長 カーレス


人物編集


オープンワールドRPG「原神」の登場人物。


フォンテーヌの水底に佇む罪人の流刑地「メロピデ要塞」の管理者。同国の行政府「パレ・メルモニア」より「公爵」の称号を賜っている。


過去には死者が出る事も珍しくなかった監獄であるそこは、彼が管理者になってからは、全ての者にある程度の衣食住が保証され、規律を守り正しく働けば努力の分だけ報われる環境へと劇的な改善を遂げた。

社会に馴染めずこの場所に来る事になった囚人達には特に居心地が良いようで、刑期を終えても「水の上」に戻りたくないという声もちらほらと聞こえ、実際に囚人の身分を返上した後も労働者として根付く者が居るほどである。


ただそんな場所でも残念ながら秩序を乱す者は現れる。そんな時は彼の拳が、ならず者たちへの最高の「話し合い」の手段となり「理屈責め」となるのである。

また、武力のみならず情報戦にも秀でており、もし隠れて動いている囚人に対して彼が動かないとしても、それは決して気づいていないのではない。「放っていても問題ない」と、あえて黙認しているに過ぎないのだ。


フォンテーヌの法の及ばない自治区めいた特殊な立ち位置にあるメロピデ要塞を剛柔使い分けて「統治」する手腕は水底の領主と呼ぶに相応しく、彼を問題解決の手練れだと褒め称える者もいる。だがそんな声に対して、彼はティーカップをそっと置き、新聞を手に取ってこう返した。


「誤解しないでくれ。やつらは規律ある生活を送れる場所が欲しいだけなんだ…俺は、そういったやつらに必要な『安寧』を与えてやったに過ぎない」


能力と戦術編集

Ver4.1後半の期間限定祈願(ピックアップガチャ)「万劫に渡る氾濫」で実装(限定★5キャラは対象限定祈願の期間中のみ入手可能)。

3年という期間を経て満を持して実装された初の氷・法器キャラ。しかしその実態は機械式の籠手と拳闘技で敵を殴り倒す、鹿野院平蔵と同じ部類の法器(拳)である。


このため法器キャラ基準ではトップクラスのタフさと単発火力を持ち、主な運用スタイルも出ずっぱりのメインアタッカー。

(スキルの効果で)HPを微消費しながら繰り出す強化通常攻撃で暴れ、半分近くに減ったら重撃でトドメと回復、というサイクルが基本となるだろう。


天賦編集

  • 通常攻撃「フロストコンビネーション」

最大5段の近接氷元素攻撃を放つ。元素スキルの影響下かダッシュ後の一定時間はコンボがリセットされない。

重撃はスタミナを消費して強烈なアッパーカットを放つ。

籠手による殴打であるためか攻撃の命中時にはヒットストップが発生するほか、鉱石や構造物を破壊できる特性を持つ(破壊力は通常攻撃が片手剣や長柄武器と、重撃が両手剣の通常攻撃と同程度)。


また、キャラ突破段階1(Lv20~40)で天賦「やがて公義は弁ぜらる」が開放されると、HPが60%未満の際に「恩典の戒め」がスタックされ、次に放つ重撃が強化される(クールタイムはスタック消費後5秒 / スタックは赤黒いオーラで確認可能 / 「敵への重撃の命中」をしない限りスタックは永続的にキープ可能)。


強化された重撃はスタミナを消費せず、ダメージが+50%され、命中後に自身のHPを30%回復させる効果を持つ。

強化重撃の回復量に対し、強化通常攻撃による消費HPの方が多く、さらに強化通常攻撃はHP減少と共に解除されてしまうため立ち回りに少々慣れが必要。


ダメージ倍率は平凡だが、攻撃速度はかなり速い。極短の射程も長い踏み込みでカバーしているため一対一の戦いならば使い勝手は良好。逆に攻撃範囲はかなり狭いため、対集団戦は不得手。立ち位置を工夫するか、そうでなければあふれる火力で各個撃破を決めていこう。


氷元素の付着ICDは平凡だが、アビスの魔術師(水)や濁水精霊などの常時湿潤状態なエネミーは、凍結させ続けて一方的に殴り倒せる。特に後者は凍らせ続けることで達成できるアチーブメントを狙いやすい。

重撃には付着ICDがなく、溶解で大きく火力を伸ばすことができる。


  • 元素スキル「アイスファング・ラッシュ」

⛓️リオセスリ🐺

「少し良いかい?」

前方へのダッシュを行い「烈霜の懲戒」状態に入る(持続時間10秒 / クールタイム16秒)。発動時、周囲に敵がいる際はその敵に向かい一気に距離を詰める。

この状態では「自身の中断耐性アップ」「自身のHPが50%を超えている場合、通常攻撃(重撃を含まない)が敵に命中すると、HPを消費して与えるダメージをアップさせる(消費は0.1秒に1回発生)」の効果を得る。この状態は自身の退場とともに解除される。


また、キャラ突破段階4(Lv60~70)で天賦「いずれ罪業は贖わる」が開放されると、元素スキルの影響下でHPが増減する際、持続時間中の攻撃力を+6%する「抵罪の赦免」を獲得する(最大5層)。


  • 元素爆発「ガンメタル・ウルフバイト」

リオセスリ

「寒いから気を付けろよ!」

ナックルを駆動させ氷元素を纏ったストレートを放ち、前方の敵に凄まじい拳圧と氷柱で複数回の氷元素範囲ダメージを与える。

また、攻撃終了時に迸発の刃が発生し、ウーシアを帯びた氷元素ダメージを追撃として与える。


シンプルな攻撃であり、射程も想像以上にあるため、集敵後に叩き込み一気に殲滅するのも良い。

必要元素エネルギー60 / クールタイム15秒とやや重めながらも合計ダメージ倍率はLv9で1000%をわずかに超えるというコスト相応の火力を持つ。一瞬で多段ヒットが発生するため相手の足止めを気にしなくて良いのも嬉しい。


アルケーの追撃はフィールドギミックの解除に使えるようなものではない。素直に追撃に使い、そのついでにプネウマ属性持ちの敵をオーバーロードさせる程度が良いだろう。


  • 天賦「公爵の恩赦」

探索天賦。武器突破素材の合成時に一定の確率で合成品を2倍(1個余分に)獲得する。


命ノ星座編集

第一重「悪を為す者に恐れを」
天賦「やがて公義は弁ぜらる」の強化獲得条件に「元素スキル継続中に通常攻撃の5段目ヒット」が追加され、クールタイムが2.5秒に短縮される。また、強化重撃のダメージアップが200%に強化され、命中時に1回だけ元素スキルの効果時間を4秒延長させる。
第二重「力に驕る者に鎖を」
「抵罪の赦免」1層につき、元素爆発のダメージ+40%。
第三重「騙し盗る者に罰を」
通常攻撃の天賦Lv+3(最大Lv15)
第四重「苦に喘ぐ者に救いを」
強化重撃による回復効果がHPの50%にアップする。さらに自身の最大HPを超える回復が行われた時、自身が出撃中なら自身の攻撃速度を4秒間20%アップ、自身が待機中なら自分のキャラ全員の攻撃速度を6秒間10%アップさせる。この2つの効果は重ね掛けできない。
第五重「冤を蒙る者に赦しを」
元素爆発の天賦Lv+3(最大Lv15)
第六重「罪の無い者に慰めを」
強化重撃の会心率+10%、会心ダメージ+80%。さらに氷柱を発生させ、強化重撃と同じだけの氷元素の追撃を与える(重撃扱い)。

どれも強力ではあるが、特に欲しいのは1凸。重撃の強化をヒーラーに邪魔される事がなくなり使い勝手と生存性が高まる上、純威力も格段に強化される。


装備・編成について編集

奇を衒わない攻撃力依存タイプ。自身の突破ステータスで会心ダメージを、氷元素共鳴で会心率を盛れるため、会心系ステータスをそこまで血眼になって厳選しなくて良いのもありがたい。元素爆発はあくまでサブウェポンであるため、(特に元素スキルの隙がなくなる1凸後は)元素チャージ効率の意識はしなくて良い。


  • 武器

★5武器ならば同時実装されたモチーフ武器「凛流の監視者」は氷共鳴でも溢れない程度の適度な会心率をサブステータスに持ち、HPの増減をトリガーに通常攻撃&重撃のダメージと攻撃速度を強化するためベストマッチ。

他にも攻撃速度を高めつつ時間経過と攻撃命中で通常攻撃を強化していく放浪者のモチーフ武器トゥライトゥーラの記憶や、時間経過で元素ダメージを高めていく恒常武器「四風原典」なども、出突っ張り運用が主となる彼には好相性。


★4ならば、ドラゴンスパインの探索で開封される鍛造武器「冬忍びの実」も悪くない。今までは適性者がおらず産廃だったが、通常攻撃メインかつ100%氷元素を与えるリオセスリなら効果を十全に引き出せ、攻撃力特化のサブステータスも嚙み合っている。

直近のイベント報酬「果てなき紺碧の唄」も、通常攻撃と重撃を強化するため選択肢に上がる。


  • 聖遺物

現状では火力の要である通常攻撃と重撃を強化し、元素スキルから通常攻撃を回すだけで勝手に会心率を盛ってくれる「ファントムハンター」4セットほぼ一択。冠のメインオプションを会心率にするだけで武器や聖遺物のサブオプションの補正抜きでも70%近い会心率を担保できる。


妥協案としては氷元素ダメージを伸ばしつつ凍結パーティで運用する場合はファントムハンター以上の会心率を盛れる「氷風を彷徨う勇士」4セット、もしくは攻撃力バフに加え元素エネルギーを犠牲に圧倒的ダメバフを付与できる「追憶のしめ縄」4セットが候補となる。

どちらも廻聖で入手可能であるため、ファントムハンター厳選中に余った聖遺物で手っ取り早く用意できる。


時計は攻撃力、杯は氷元素ダメージ、冠は会心率か会心ダメージがおすすめ。「氷風」や「ファントム」のような装備効果で会心率を盛れる構成で運用する場合、冠のメインオプション抜きで平常時の会心率を45%まで確保できていれば、後は会心ダメージに回して良い(というか、回さないと会心率が100%超えになる可能性が出てくる)。


  • 編成

ある程度の耐久力と自己回復を備えているとはいえ、近接でのインファイター+自傷持ちである上に戦力を削がずに盛れるHPは25000前後が限界であるため、シールダーかヒーラーが一人は欲しいところ。しかし無凸の場合はヒーラーを編成してしまうと強化重撃が出しにくくなるため、シールダーの採用を優先するか、最初から重撃を捨て通常攻撃のみに割り切る必要がある。


彼を主軸とするチーム候補は大きく分けると「凍結型」と「溶解型」。どちらも強化しきれば通常攻撃のことごとくが万単位のダメージを叩き出せるようになる。


・「凍結型」なら行秋申鶴楓原万葉(or「翠緑」4セットを積んだ風元素キャラ)。氷特化型バッファーの申鶴と万能サポーターの万葉で火力を盛り、行秋で水元素を撒きつつ強化重撃を邪魔しない程度の回復と中断耐性アップを付与できる。申鶴がいなければ雲菫で通常攻撃を強化したり、レイラで耐久力を高めるのも良い。

行秋、甘雨神里綾人で凍結反応の範囲と確実性に極振りし、動く敵がいなくなった戦場で万物を粉砕する組み合わせも存在する。誰が呼んだか「ザ・ワールド」。


・「溶解型」ならベネット&香菱(ベネシャン)をベースとし、風元素サブアタッカーで炎をフィールドに残しつつ火力を盛る「拡散溶解型」か、草元素キャラの燃焼反応で炎付着を無理やり維持し続ける「燃焼溶解型」に分かれる。生存性が気になるなら香菱のところをトーマディシアに変えると若干の火力と引き換えに安定性が増大する。


また原神初心者で、リオセスリの育成が十分でない場合は水・雷・草キャラと組む「凍結&超開花型」もおすすめ。

編成候補となるキャラが幅広く、ヒーラーも多いためPTの安定性と育成コストも安く、尚且つ入手しやすい★4で組める点は初心者にもってこい。ただし、原神にも慣れリオセスリの育成も進みメイン火力を担うようになれば、上記の「溶解型」か「凍結型」の方が圧倒的に総合火力は伸び、使いやすくなる。


余談編集

  • ある出来事により10代の頃に罪人としてメロピデ要塞に投獄され、長い獄中生活を送った後、前管理者の圧政を打破して空いた椅子を引き継ぐ事になり、治安維持や物資生産などの功績を認められて公爵位を授与された、という異色の経歴を持つ。この事は要塞内でも噂になっているが、本人はそれとなくはぐらかしている。
    • なお、これをはじめとしたキャラストーリー中の様々な情報を総合すると、彼の年齢は20代後半から30代前半ではないかと推測される。純粋な人間としては実装時点で最も大人な年齢層のキャラクターとなる。
      • 英語版では投獄された年代を「ティーンエイジ」と表現している→最低でも13歳、「投獄前と同じくらいの時間を要塞で過ごした」頃に公爵位を受け取る→26歳、公爵位を受け取った時は「カーレスは健在だった」→本編の数年前なので現在は最低でも28~29歳、となるわけである。
  • その聡明さを裏付けるかの如く博学で、メロピデ要塞の起源はもちろん、古代のレムリア王朝や内乱期のフォンテーヌなど、元一般人とは思えないほど知られざる歴史に詳しい。
  • あの公正無私を絵に描いたようなヌヴィレットと個人的な付き合いがある、という稀有な存在。想像の余地は色々とあるが、両者の伝説任務をプレイすればそのような関係になる理由も何となく推察できるのではないかと思われる。
  • 無骨な職業・人柄に反し趣味はティータイムで、業務の疲れなどは紅茶を飲んで癒すのが習慣。劇中でもよくその事を口にしており、執務室には幾つもの良質な茶葉を常備している。
    • 曰くコーヒーはミルク派、紅茶は砂糖二つが定番との事。隙あらばティータイムを始めるのと、見た目が完全にカタギじゃないのでよく紅茶をキメると言われる。
  • 嫌いなものはシグウィン特製ミルクセーキ。普通薄黄色になるはずのミルクセーキは彼女の手にかかると鮮やかな青色に変じ、口に入れれば「不毛の味」がするという。当然彼女がこれを飲ませようとしてきた時はスルーしている。
    • フォンテーヌPVの描写では何らかの目の障碍があるのでは?と予想されていたが、実際は仕事疲れでうわの空の中、シグウィンがすり替えたドリンクに気づいて取り替えただけであった。
  • 格闘家なためか、荒瀧一斗アルハイゼンを超える長身男性屈指のガタイの良さを誇る。そのためか椅子に座るとほとんどの場合、尻に敷かれた上着のテクスチャが座面を貫通し椅子の下から見える。なお、要塞の執務室の椅子は貫通しない厚さが確保されている模様。
    • ちなみに純粋な身長もトップクラス。このゲームにおいては「群玉閣の水場に入った時に底に足が付くかどうか」で高身長キャラの中でもさらに超高身長帯かどうかが判別できるが、Ver4.1現在で足をついて立てるキャラは一斗とリオセスリだけである。
  • 愛用の籠手は「鉄拳闘技場」で生き残るために囚人時代から幾度となく改良を繰り返したもので、管理者となった現在のモデルはフォンテーヌ科学院の協力のもとで設計されている。
    • 重撃や元素爆発時はスラスターから圧縮空気が噴き出るが、これを見た旅人の中には映画「パシフィック・リム」に登場するイェーガー「ジプシー・デンジャー」の「エルボーロケット」を思い出した者が結構居る模様。
    • アニメパートではナックルや腕部など各所がギミック展開し、メカ好きの旅人達にとっては嬉しい展開となっている。
    • ナックルそのものや元素爆発で用いるブースターには時折可愛らしいステッカーが貼られている。これはシグウィンや要塞に遊びに来るメリュジーヌたちが「公爵の私物にどれだけステッカーを貼れるか」と遊んでいる仕業であるのだが、そもそもこれを始めたきっかけが賭け事という自分達の悪い遊びを覚えて真似しだしたから。しかもリオセスリ自身もメリュジーヌには個人的に色々と恩があるため、あまり強く注意することは出来ないようだ。
  • 通常攻撃を連打するだけでいくらでも水上を渡る事ができ、先人のガイアや後続のシャルロットを優に超える手数・手軽さを持つため、SNSでは早速「真・踏氷渡海真君」などと呼ばれ始めている(後に凍らせずとも常時水面を歩けるフリーナも実装されたが)。

関連イラスト編集

リオセスリさん「交渉決裂だ」

リオセスリリオセスリ


関連タグ編集

原神 フォンテーヌ(原神) 拳闘士 刑務官
















ここより先、魔神任務第四章第四幕、および彼の伝説任務のネタバレ注意





















ストーリーにおいて(ネタバレ注意)編集

  • 魔神任務第四章第三幕〜第五幕

収監後に姿を消したタルタリヤの行方を追うべく、ヌヴィレットの依頼を受けメロピデ要塞への潜入調査を敢行した旅人たちを出迎える。


要塞には「禁域」の謎を追うべく先んじてリネ達が潜入していたが、前々からファデュイの詮索を退け続けてきたリオセスリは当然これもお見通しであり、常に一歩先を行く立ち回りで簡単に一行を封殺。

切羽詰まって正面から挑んできたリネも難なく無力化した直後、脱獄中に倒れクロリンデの手で救助されたフレミネの容態を見て、リオセスリは旅人に2つの極秘事項を開示する。


1つは彼が要塞の工業力を用いて、来たる予言の日に人々を救うための方舟の建造を進めていること、もう1つはメロピデ要塞の最奥たる「禁域」には、地の底から湧き出てフォンテーヌの命のことごとくを溶かしてしまう「原始胎海の水」を抑えつける栓があること。


フレミネの症状から既に「原始胎海の水」が漏れはじめ、「栓」の効力が限界に近づいている事を悟ったリオセスリは、翌朝ついに決壊した「原始胎海の水」を氷元素で無理矢理抑え込みながら旅人にヌヴィレットへの伝令を要請。

ヌヴィレットが「禁域」に辿り着き、水龍の力で封印を施したことで、少なくともしばらくの安全は確保された。


第五幕においては終始蚊帳の外で出番は少ないものの、予言通りに起きた大洪水に対し、完成した箱舟を導入して救助活動を行った。


  • 伝説任務・獄守犬の章

要塞の影でうごめく禁制品と囚人たちの団体の一派である「制帽の会」の陰謀をいつもの狡猾さで調査しており、知らずに首を突っ込んだ旅人とパイモンが加わった事で、良くも悪くも展開は加速。


支配欲に狂い「犯罪者など、何をしても良い資源だ」と喚き散らす黒幕に、要塞を罪人の行き着く地であると同時に「償いを選ぶことが出来る地」だと信じ改革を進めた公爵の怒りは爆発し、その非道に終止符を打った。


事件解決後、彼は旅人の疑問に答える過程で己の過去を語る。

新生の地にて追憶を

彼は孤児の生まれであったが、自分を引き取った貴族夫婦が人身売買を生業とし、売れ残った子供や真相に近づいた子供を「処分」していた事を知り、計画的に両者を殺害したことで収監された。


かつても今回も、力なき者を人として見ることなく食い物にしていたその所業は、一人の人間として許せない事だったのである。


故にこそ、罪を濯いだ後もこの地に残りたいと言ってくれる者の声は、彼の理想が僅かなりとも成就した証明となり、その心の救いとなった。


余談(ネタバレを含む)

  • この世にあまねくはびこる獣性と悪性を数多も味わってきた過去を持ち、自分一人で生きることは簡単にできると理屈の上では理解しても、なお「希望を抱ける報せ」を尊び、誰かが笑える理想のために在り続けてきた。
    • (恐らく無意識のうちに)自分自身を勘定から外し、時に泥を被るようなことをしてまで奮闘する、誇り高くも歪な「正義のために悪を為す」彼の姿は、ヌヴィレットやカーレスとはまた別の側面から「正義」を体現しているといえるだろう。
  • 実は「リオセスリ」は本名ではなく、過去の名を忌み捨てた彼が罪人として名乗った名であり、過去に為した罪を背負い続けている証明でもある。
  • 囚人生活の中で現在の利発さを開花させた彼にとって、他人を優に超える特別許可券を稼ぐ事は不可能では無かった。
    • それら資産は前管理者により理不尽に全額没収されてしまうが、それすら計画の内であり、その事実を広めながらの交渉術で旧体制の信用は完全に失墜。
    • 部下からも見放された前管理者は決闘に応じる度胸もなく逃亡し、"不運にも"その日がリオセスリの刑期満了日であった為、要塞中の支持を集めていた彼が"なし崩しに"新たな管理者となった。
  • 伝説任務で上記過去を知った上で、魔神任務での彼とリネの言動を振り返ると、お互いの「立場」と「行動」が意図せずしてトラウマの抉り合いを引き起こしている事に気がつくだろう。「力ある者の好き勝手と、それによって大切な人を奪われる悲劇」は両者にとって決して看過出来ないものだからである。

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