ファトゥス第十一位、「公子」、その戦績や名前は広く知られている。
概要
名前 | 「公子」タルタリヤ(英:"Childe"Tartaglia/中:"公子"达达利亚) |
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レアリティ | ★5(限定) |
国/所属 | スネージナヤ/ファデュイ(執行官・第十一位) |
種族 | 人間 |
使用武器 | 弓 |
神の目(元素属性) | 水 (劇中では雷の邪眼も使用) |
誕生日 | 7月20日 |
命ノ星座 | 空鯨座 |
オリジナル料理 | 極みの一釣り(ドドリアン海鮮スープ) |
CV | 木村良平 |
「アイツのことを信用するのは構わんが、あまり入れ込むなよ。ヤツの追い求める戦いは極めて危険なもの、一般人に耐えられるもんじゃねぇ。」
── ファデュイ執行官“雄鶏”からの忠告。
人物
氷国スネージナヤに属し各国で暗躍する組織・ファデュイの幹部、11人の"執行官(ファトゥス)"の一人。第十一位「公子」。
その戦績や名前は広く知れ渡っている。外見はあどけなさが残る若者だが、戦士として鍛え抜かれた肉体を持つ。仲間内からは最も若く、最も危険な執行官と噂されているらしい。
璃月を訪れて早々危機に陥った旅人とパイモンを、ある理由から助ける事になるが、それを機に、旅人とは知り合いとなる。
家族構成は両親については不明だが、祖国スネージナヤには弟のアントンとテウセル、妹のトーニャがおり、トーニャとは手紙をやり取りしたり、逆に彼女からは家事の腕前を絶賛されているなど、家族の前では良き兄としての表情を見せている。
能力と戦術
立場上は敵であるタルタリヤだが、2020/11/11~12/1の期間限定祈願(ピックアップガチャ)「冬国との別れ」でなんとプレイアブルキャラとして配信された(原神のPU限定★5キャラの「恒常落ち」は原則無いため、復刻が来ない限りは入手不可)。
元素スキルで近接モードと遠隔モードを切り替えて戦うアタッカー。
独自の状態異常、断流状態が戦術の要になる。断流状態は以下の特徴を持つ。
- 遠隔モードでの重撃(狙い撃ち)と元素爆発で付与される。レベル上限4段階突破(レベル60~70)以降は近接モードでの通常攻撃&重撃の会心時でも付与される。
- 付与後にタルタリヤ本人の攻撃(遠隔モードでは狙い撃ちのみ)を当てる事で通常攻撃扱いの水範囲ダメージを発生させる。
- 付与した敵を倒すと近くの敵に断流状態を拡散させる。
ここまでの解説でお分かりいただけるかもしれないが、彼は弓使いとは名ばかりの射撃も出来る"対集団特化型"近接元素アタッカーである。
断流状態の仕様上近接モードを軸にしなければ本領を発揮できないためレベル60以上でないとまともな運用が不可能、キャラ交代を挟むと近接モードが強制解除されるため元素反応を狙うには慎重な運用が必要、有効打の全てが水元素であるため場所によってはほぼ無力化されるなどの欠点もあるが、会心率を高めて斬り込めば雑に武器を振り回すだけでも見る間に敵陣を殲滅する火力を秘めている。
弓使いであって弓使いにあらず、それが公子というキャラクターである。
天賦
- 通常攻撃・断雨
最大6段。後半になるほどにダメージ倍率は上がるが隙も大きくなる。最後に至っては弓で殴りながら射っているようなモーションになる。狙い撃ち(重撃)時は断流状態を付与できる。
実はタルタリヤの通常攻撃は育成する意味があまり無い。彼のメイン火力は近接モードであり、この際のダメージ倍率は元素スキルの天賦レベルが反映されるためである。
ただ前述する断流状態のダメージ量は通常攻撃を参照している為、余裕があれば育てた方がいい。
- 元素スキル「魔王の武装・荒波」
「狂瀾怒涛!」
水の武器を生成し、近接モードと遠隔モードを切り替える。近接モード時は能動的な断流状態の付与が出来なくなる代わりに全ての攻撃が水元素ダメージとなるため、あらかじめ他キャラで設置型スキルを置いてから元素反応を狙ったり、敵が密集している所に斬り込めば凄まじい火力になる。
通常攻撃に重撃を混ぜるコンボがダメージが出やすいが、その分スタミナの消費が激しいため通常2、3回+重撃が現実的である。
唯一にして最大の欠点は遠隔モードに戻ると近接モードでいた時間に応じて、最大で45秒のクールタイムが挟まる事。これを解決するには基本的に後述する命ノ星座の効果に頼るしか無い。キャラ交代を有効に使う、時間を目一杯使おうとせずに適度に退場するなどして隙を潰していくと良いだろう。
なお、塵歌壺の実装と同時にフィールドに点在する樹木を攻撃すると木材が採取できるようになったが、これは「近接武器、かつ物理属性」に限りできることであり、タルタリヤの元素スキルは近接攻撃のようだがは本質は弓のまま、かつ元素攻撃なので、木材採取はできないので注意しよう(同じことが近接法器の鹿野院平蔵やリオセスリ、近接武器を属性化する神里綾華や「召使」でも言える)
- 元素爆発「極悪技・尽滅閃」
・遠隔モード「魔弾一閃」
「止水の矢!」
前方に水元素を込めた矢を放ち、水範囲ダメージを与えると同時に断流状態を付与する。また、この技の発動後は元素エネルギーがある程度戻ってくる。
範囲攻撃としても十分なダメージ量を持つが、下記の近接モードの説明を見れば分かる通り、この技は近接モードやその状態での元素爆発への布石である。
・近接モード「尽滅の水光」
「隙を見せるのはほんの一瞬だ!」
自分を中心とした範囲斬撃を放ち水ダメージを与える。対象が断流状態ならそれを強制解除して追加ダメージを発生させる。
断流状態を付け直さねばならないデメリットはあるが、追加ダメージも合わせると武器や聖遺物の厳選をしていなくても状況と実力次第では5桁のダメージを軽く叩き出す。
なお、上記の発動ボイスは原語のニュアンスから微妙にズレており、原語から意味を読み解くと「隙を見せたと思ったかい?引っかかったね!」というような表現が最も近いとか。
- 天賦「武芸マスター」
彼を編成に入れておくだけでパーティ全員の通常攻撃のレベルを1上昇させる天賦。大抵の編成で安定した火力上昇が見込める。
初期から開放されているパッシブ系の天賦は他のキャラの場合は非戦闘系天賦になっている事がほとんどだが、彼のそれはゴリッゴリの戦闘系天賦である。前述の通りの特性上、自身の火力上昇にはほとんど役立たないのはご愛嬌。
命ノ星座
第一重「魔王の武装・押波」 |
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元素スキルのクールタイムが20%減少する。 |
第二重「魔王の武装・暗流」 |
断流状態の付いた敵が倒れるとタルタリヤの元素エネルギー4回復。 |
第三重「淵の災い・紛争の源」 |
元素スキルの天賦Lv+3(最大Lv15) |
第四重「淵の災い・復水放流」 |
断流状態がフィールドに存在する限り、遠隔近接それぞれのモードで追加ダメージとして発生する水元素範囲ダメージを4秒ごとに自動発生させる。 |
第五重「極悪技・雨斬り」 |
元素爆発の天賦Lv+3(最大Lv15) |
第六重「極悪技・天使の滅び」 |
近接モード時の元素爆発発動後、遠隔モードに戻った際に元素スキルのクールタイムをリセットする。 |
元素スキルのクールタイムに直接関わる1凸と6凸(完凸)は使用感が激変する。6凸はその気になれば常時近接モードも可能になる、弓を飾りにする代物だが、そこに至るまでの課金的なハードルはとてつもなく高い。
2凸と4凸は元素チャージ効率やダメージ効率を高める。どうしても息切れ時間の多い彼の手数を増やしてくれるだろう。
ただ基本性能からいって無凸でも相当強い。メインアタッカーとして運用したいなら6凸が一番だが、原神は一体で戦うゲームではないので、足りない分は他のメンバーで補おう。
装備について
元素チャージ効率は遠隔モードを軸とする場合は100%~130%、近接モードを軸にするなら130~150%が望ましい。
- 武器
おすすめ武器は会心率と全元素ダメージが強化されるモチーフ武器★5「冬極の白星」か会心ダメージと通常攻撃ダメージが上がる★5「飛雷の鳴弦」。
(ボス戦タルタリヤやVer2.2のイベントイラストでは良く見ると「冬極の白星」を装備している)
この二つはタルタリヤ★5装備でどちらが強くなるかたびたび議論になる。
それ以外なら会心率と会心ダメージが上がる★5「天空の翼」が安定して強い。
★4は通常攻撃が強化される「弓蔵」、会心率が上がる紀行武器「蒼翠の狩猟弓」、スターライト交換武器の「黒岩の戦弓」が良い。中でも「弓蔵」は精錬ランクを完凸して近接モードで運用すると無凸の★5武器に迫る火力を叩き出す。
- 聖遺物
おすすめ聖遺物は水元素ダメージが上がる「沈淪の心」4セット。
4セットが厳しいなら「沈淪」2セットに攻撃力を上げる「剣闘士のフィナーレ」2セット。
「来歆の余響」も火力が上がるが下振れが激しいとダメージが出ない。
また、Ver3.6から追加された「水仙の夢」は水元素ダメージアップ+通常攻撃・重撃・落下攻撃・元素スキル・元素爆発のいずれかを命中させるとスタックが溜まり、攻撃力と水ダメがアップする(最大3層)。タルタリヤと非常に嚙み合い、どの武器においても満遍なく強化される。ダメージも既存のセットに比べてダメージが上がるので、タルタリヤの聖遺物厳選が終わっていないなら乗り換えても良いだろう。
ストーリーにおいて
魔神任務第一章(メインストーリー璃月編)
「迎仙儀式」において岩神殺しの疑いをかけられ千岩軍に囲まれていた旅人を助太刀し、ファデュイの運営する北国銀行へと匿う。
七神を求めて旅をしているという旅人の事情を知り、一時的な協力関係を結ぶ。身分の証となる「禁忌滅却の札」を渡し、岩神と親しい仙人にところへ行き助言を得るよう伝える。さらに手助けをできる人物として鍾離を紹介する。その後も、主に金銭面で旅人と鍾離を支援し、彼らの事件を巡る旅を助けていった。
ファデュイの執行官ではあるものの、モンドでウェンティを襲った淑女とは異なり、旅人には親切かつ友好的。北国銀行の運営者として大きな財力・人脈・情報網を持ち、助力を惜しまない。
しかし旅人を言葉巧みに引き入れる話術、一般人が入手し得ない禁忌滅却の札を何故か所有しているなど、所々に不審な点が見られる。また時折り見せる暗い表情や鋭い目付きなど、軽い口ぶりと笑顔の裏にはどこか闇が垣間見える。性格も飄々としており掴みどころが無く、その真意は計り知れない。
そんな彼の真の目的は淑女と同じく、七神が持つとされる「神の心」の奪取。そのために一時的に璃月に滞在していた。
凝光の策により岩神の亡骸が隠されてその所在が掴めなくなったため、旅人と鍾離の二人に協力する姿勢を取りつつ、彼らが亡骸の場所を探るように誘導していた。そして亡骸が造幣局「黄金屋」に隠されていることを突き止め、七星と仙人の衝突による混乱に乗じて同局を襲撃する。
しかし間もなく、不穏を察知した旅人が追いかけてきたため、彼/彼女の前に現れ、自身の狙いが神の心であることを明かす。
普段の人当たりの良い温厚そうな振る舞いは彼の一面でしかなく、その本性は強者との戦いを何よりも好む筋金入りのバトルジャンキー。執行官の地位すらも強敵との戦いのために使いたいと語るほど。
本来は回りくどいことを好まない良くも悪くも正々堂々な性格であり、前述の策の数々も本人にとっては「かなり我慢していた」レベルの不本意なものであった。
そして執行官としての使命と、戦いを愉しみたい衝動により旅人に刃を向ける。
攻略時のコツ・注意点
黄金屋ではタルタリヤとの戦いになる。
璃月編の実質的なラスボスであるが、とんでもない初見殺しだと旅人の間で専らの評判である。
- ストーリーでは推奨レベル35という詐欺表記(実際は世界ランクに応じて敵のレベルが上下する)。
- 水元素を操る第一形態、神の目の模造品「邪眼」の力を開封した雷元素の第二形態、魔王形態と称する水と雷の双方を司る第三形態の三連戦。長丁場にもかかわらずインターバルはなく、全滅したら最初から。
- 大振りの攻撃が多かったモンド編ラスボスのトワリンと異なり、軽い足並みで素早い攻撃を立て続けに仕掛けてくるため、以前と同じだろうと油断していると回避する間もなく、あっという間に体力を削られる。
- 追加で水範囲ダメージを発生させる断流により、通常攻撃でも大技並のダメージを受けてしまう。シールドも余裕で貫通し、連続で受けてしまえばHPと防御を伸ばしたキャラですら一瞬で沈む。第一形態ですらこの強さで、これで貴重な復活アイテムを消費してしまうと後半が非常に辛くなる。
- 第二形態以降はマーキングからの即死級大ダメージ攻撃が追加され、対処法を知らないと抵抗する間も無く一撃でやられてしまう。
どの攻撃も素早く苛烈で広範囲、さらにレベルはこちらの世界ランクに合わせて上下するため、レベル差で押し込む事もできない。かなりの難敵で、Ver1.1実装早々、多くの旅人を絶望のどん底へと叩き落とした。
流石に強過ぎた為、アップデートにてストーリー版のみに限り弱体化がなされた。しかし、弱体化したとはいえ、それでも半端なプレイヤースキルの旅人を悉く退けており、立ちはだかる大きな壁となっている。また、彼を倒さない限り、塵歌壺を初めとした様々なコンテンツが解放されず、稲妻にも行けないが故に神里綾華などの稲妻のキャラの突破が不可能。
ある意味、「公子に勝てないようじゃこの先やっていけないよ」という意味の登竜門的な立場かもしれない。
彼の攻撃は上記の通り初見殺しのオンパレードであるものの、幸いほとんどの攻撃に対処法は存在し、
・重撃などで怯ませると攻撃チャンスが生まれる
・断流やマーキングは壁際ギリギリに避難すれば解除できる
・逆に断流やマーキングをあえて付けておき、これらが条件の大技を誘発し隙を作れる
・第三形態は当たれば死ぬが隙も大きくなるため、準備動作さえ分かれば却って避けやすい
などの有利なギミックやテクニックもあるため、徹底してパターン化すれば勝機は十分にある。装備や料理によるバフも有効で、万全に態勢を整えて挑めば決して理不尽な戦いではない。その時の全力を賭して挑もう。
攻撃に耐えられないならいっそ開き直って防御を完全に捨て、攻撃特化にしてとにかく殴るのも一つの手。アンバー、リサ、ガイア、バーバラ等の確定入手組でも頑張れば決して勝てない相手ではない。
総じて手強い相手であるものの、慣れると楽しいという声も多かったりする。
実際のところ、攻撃こそキツイが殴れば普通にダメージが通る分、ギミックを解除しないとダメージを与えられないトワリンや、耐久力や攻撃が段違いな若陀龍王よりは倒しやすい(さらに言えば、トワリンはマルチプレイでは戦えない)。また第三形態では大型化するものの基本的に人間サイズで戦うため、本作の大ボス級の中で現状もっともガチンコで殴り合う感覚を味わえるのもポイントである。
こうしてタルタリヤ本人の力で神の目を使った第一形態、神の目より強力な邪眼を使った第二形態、神の目と邪眼の双方の力を合わせた第三形態「魔王武装」が撃破されたタルタリヤは自身では敵わない事を悟ると、禁忌滅却の札を用いて「渦の魔神オセル」の封印を破って逃走する。
彼が召喚したオセルが璃月を襲い、これを迎え撃つための砲台を次々現れる彼の部下(ファデュイ先遣隊や雷蛍術師)たちから防衛する戦闘が控えている。こちらもインターバルなしの連戦になるが、途中で強力なバフがこちらに入るのでかなりマシ。もしも戦力がそろっているのならタルタリヤ戦の前に炎や氷元素など先遣隊の弱点を突けるキャラをパーティ編成に加えておくと確実。
この怒涛の連戦を乗り切ることでようやく璃月での一連の騒動は終了となるのだが、次の目的地である稲妻は鎖国状態で簡単に入れないため、旅人とパイモンはモンドと璃月を行き来し、極寒の地を探索したり、璃月では活動が見られなかったアビス教団を謎の人物と共に調べたり、時にはお祭りを堪能しながら稲妻にわたる機会をうかがうことになる。
ウィークリーボスとして
「せっかくのチャンスだ。本気を出して、俺を楽しませてくれ」
「投降もひとつの選択だよ。俺は敗者に優しいからね。」
魔神任務達成後は、秘境扱いになった黄金屋でタルタリヤと戦うことができるようになる。報酬内容や報酬受け取り制限(週1回限定)などトワリンや北風の狼に相当するものであり、Ver1.2からは紀行のウィークリー任務対象にもなったことで完全に同格の扱いとなった。
週ボスとなってしまえばマルチプレイで攻略が可能となるため、素材獲得ついでに魔神任務で苦戦した鬱憤を晴らすかのようにフレンドと集団リンチしていく旅人も少なくない。
報酬を受け取れない状態でも戦う事は何度でもできるため、週一と言わず幾度となく挑戦する、タルタリヤに負けず劣らずのバトルジャンキーな旅人もいるとか。
伝説任務・空鯨の章(キャラクエスト)
魔神任務後に解放されるタルタリヤの伝説任務(キャラクエスト)では、スネージナヤから彼に会いに密航してきた弟のテウセルと再会するのだが、テウセルには自分がファデュイという母国の暗部の人間であることを知られないよう「おもちゃの販売員」と嘘をついており、バレないように旅人たちと共に悪戦苦闘する様子がコミカルに描かれている。
しかし、その姿勢は徹底しており、旅人と戦った傷が癒えておらず使えば自分も無事では済まない状況でも、前述の魔王武装を弟とその夢を守るために躊躇いなく使えるほどである。
素直に嘘と言うことを明かして謝罪すれば楽だったかもしれないが、タルタリヤは「子供の夢は壊れやすい。だから守らないといけない」と、命がけで嘘を貫き通した。
その姿に兄妹と生き別れている旅人も思うところがあったのか、タルタリヤに全面的に協力することになる。
満身創痍になりながらもテウセルが帰国するまで誤魔化し切ったタルタリヤは旅人に礼を述べながらも、「執行官の誇りをかけていつの日か再戦する」ことと、「それが終わったら他の家族たちに旅人を紹介する」ことを約束する。一見矛盾した二つの約束だが、旅人とパイモンは快く応じるのだった。
Ver2.2テーマイベント「謎境一騎」
稲妻に現れた謎の秘境の中で、式神相手に戦っているところを旅人たちと再会。
一見すると戦いを楽しんでいるだけのようにも取れるが、それだけの理由で仮にもファデュイの執行官が単身でこんな僻地に来る訳もないため、最初から旅人とパイモンには怪しまれていたが、陰謀や破壊工作目的ではなく、雷神の神の心をもって失踪した『散兵』の行方を探るために来ていたことを明かしている。
なお、正体を明かすと厄介なことになるのは明白なため、同行していた辛炎には、
「モンドで知り合った冒険者だが、物事を悪い方に引っ掻き回すトラブルメーカー(要約)」
ということにしてパイモンが誤魔化し、タルタリヤの方も話を合わせている。
Ver3.2限定イベント「旅の写真に閃きを」
イベントの最中に、稲妻の鎮守の森で宵宮(及び、彼女と親しい子供達)と一緒なのを見かけることができる。
本人曰く稲妻に用事があったようで、そのついでにテウセルに頼まれた稲妻の昆虫「オニカブトムシ」を探していた最中、魔物に襲われそうになっている子供たちを助けたのをきっかけに打ち解け、彼らに付き合っている模様。(成り行きか、『妖怪袋狢(ふくろむじな)退治の専門家』という事になっている。)近くスネージナヤ行きの船が来るのでそれに乗って帰国するとの事。
宵宮は彼がファトゥスである事、ファデュイ・ファトゥスが危険な組織である事は知っているのだが、当人が子供たちを助けたり親身になって接してくれているため、内心警戒しながらも「子供に対する姿勢」という点だけは信頼している。また、彼を「公子」ではなく「タルタリヤ」と呼び、家族への土産物に悩むタルタリヤにおすすめの稲妻土産を教えている。同じ子供好き同士、何だかんだでウマが合っているようだ。
旅人もタルタリヤを警戒してはいたが、宵宮の考えを聞いて、「仮にタルタリヤが何かをしても自分が止めれば良い」という考えに至り、宵宮に任せることにした模様。
魔神任務第四章
これまでの再登場は期間限定イベントばかりだったが、フォンテーヌ編では再びキーパーソンの一人として正式に再登場。
少し前からフォンテーヌの北国銀行に滞在し、実力者揃いな現地の決闘代理人達と手合わせするという、そこそこ充実した日々を送っていた。なお、一応は仕事ではなく休暇中の扱いらしい。
そこで旅人と再会し、居合わせたチンピラ相手に腕を振るうも、何故か神の目が一瞬だけ不調になる。すると彼は「決闘に影響したらつまらない」と、あろうことか神の目を旅人に預ける。旅人もその信頼に応じて返すことを約束。
続く第二幕では「連続少女失踪事件」の犯人として告発され裁判沙汰となるが、真犯人がナヴィアと旅人によって明らかにされたにもかかわらず、何故か『諭示機』は"有罪"と判断したため投獄される羽目に。
水神すら困惑し、裁判長のヌヴィレットすら謝罪する理不尽に付き合いきれる訳もなく、大暴れでの抵抗を開始するも、魔王武装を危険視したヌヴィレットに一撃で昏倒させられた。
この時、無実の罪で投獄されてしまうことになったが旅人とパイモンからは「沢山悪いことをしてきたし仕方ない」と見捨てられている。
第三幕以降では海中にあるメロピデ要塞に収監されていたが、「何かが俺を呼んでいる」と言い残して突如姿を消し、獄長のリオセスリや外交のダシにしようとした「召使」にも一切行方が掴めなくなった。
旅人とパイモンはヌヴィレットの調査依頼を受け、潜入生活を送りつつ動向を辿るも、最終的には手詰まりのまま帰還せざるを得ない結果に終わる。
第五幕では星の内海で因縁の「呑星の鯨」相手にひとり戦いを挑み続けていた事が判明。
フォンテーヌを苛んでいた災厄の原因であり、国中を呑みこもうとしていた鯨だったが、結果的に彼の邪魔によって水神の対処がギリギリ間に合う時間稼ぎが成されていた。
地上に進出した鯨を追い、ヌヴィレットとの挟撃で追い返した時には、魔王武装もボロボロになる程疲弊していたが闘志は衰えず、偶々居合わせた旅人(かヌヴィレット?)にジェスチャーを送りながら自身も内海に再転落。
旅人たちが鯨を打倒した直後、気を失った状態で師匠のスカークに空間の裂け目へ雑に投げられ、どのような経緯かは不明だが、療養が必要な状態でスネージナヤに護送された模様。旅人が預かっていた神の目も「召使」が代理で返却する事になった。
…が、「召使」の伝説任務「浄煉の炎の章」で目を覚ますや否や、師匠の事が気になり、帰路の途中で傷をおして強引にフォンテーヌに舞い戻る。当然空振りに終わったが前向きに受け入れ、召使や旅人達と談笑した後、今度こそスネージナヤに帰っていった。
余談
- ファデュイ執行官の中では最も危険と言われている彼だが、これは他の面子より隠蔽工作を徹底せず正々堂々と暴を振るう為。即ち「危険性を最も"隠していない"」という意味である。
- 『所詮、この世界は強さを追求する者のためにあるからね。弱者を気にしている余裕なんてない』という発言も危険人物と言われる所以で、実際に璃月ではその結果大勢の人々の命を巻き込みかねない作戦に着手した。
- 逆に言えば「不必要に暴力を振りまくような行為はしない」という事でもある。彼以上に危険な思考をしている構成員もいる中で、彼自身は目的の邪魔にならない限りは無関係の他者を巻き込むようなことはせず、また家族(特に弟や妹)を大切にし、任務と無関係な子供に優しさを見せ、部下に対しても心得を説いて訓練をしっかり行うなど、身内や敵対者以外に対してはまともな部分も見せている(一方で部下を無謀な作戦に投入するなど、「必要と思ったなら躊躇いは一切無い」のだが)。
- 強くなるためには手段を選ばないタイプであり、借り物かつ自身の命すら削る邪眼や魔王武装の使用も躊躇なく自身の力として使用している。
- 一応「生き残ってこそ勝利」という考えではある為、戦闘狂ではあるが、今の自身の実力については弁えており、明らかに勝ち目のない戦闘はしないスタンス。イベント「謎境一騎」でも、数で勝る稲妻の幕府軍からは隠れており、武勇名高くかつ同僚の淑女を打倒した雷電将軍に挑むことはしなかった(御前試合という合法的な決闘制度があるのにもかかわらず)。
- 陰謀と奸計を好むファデュイという組織の性格と、正々堂々を好む真っ直ぐな彼自身の性格は致命的に噛み合っておらず、様々な要因で評価を下げては持ち直すために戦乱に飛び込み成果を上げる、という事を繰り返している。そのため、他の執行官からの評価も揃って辛辣。
- ファデュイの紋章は四ツ目が星のように組み合わさったデザインで下っ端でもこの意匠を取り入れた服などを着用しているが、タルタリヤの断流使用時などに現れるマーキングは一つ足りない三ツ目であり、服にも(少なくとも見えやすい部分に)四ツ目の意匠はない。ファデュイという組織と彼とが完全に噛み合う事は無い、という暗喩なのかもしれない。
- 加えて短絡的な思考の持ち主で、魔神任務での彼の後先考えない暴挙が原因で瑠月とスネージナヤの関係は悪化、断交状態となってしまい、璃月内における(それまではまだマシだった)ファデュイの扱いは一気に悪化して大勢のファデュイが命を落とす結果となり、責任者となった彼の組織内での評価も更に下がったことが、あるキャラの口から明かされている。
- 本人としては女皇の為に戦おうとは思っているが、他の執行官と敵対する事になっても、それはそれで"唆る"と考えている模様。
- 魔神任務第一章の大戦犯ともいえる彼だが、実は旅人と同じく岩神の掌で踊っていたことがが判明する。詳細はこちら(ネタバレ注意)に譲るが、我慢できずに好き勝手暴れていたとはいえ同僚に利用されており、真実を知った際には普段の飄々とした態度こそ崩していないものの「よくも騙してくれたね」と怒りを見せていた。
- 上記の通り、執行官の中では一番階位が低く、「序列=個人の戦闘力」という設定のため、彼を見下す他の執行官達や賛同ユーザーには馬鹿にされがちだが、上記の通り彼は伸び代ある最年少の新入りである事には留意するべし。
- 事実、伝説任務で成り行きから彼の演習を見学した旅人は、全快ではないにもかかわらず「前よりも強くなっている」と評価しており、短期間で成長しているのが見て取れる。
- フォンテーヌ編でも、扱いこそ微妙だったが隠れMVPともいえる戦果を挙げており、長時間魔王武装だけで戦い続けるなど、実力の向上具合が窺える。
- その実力は若くして執行官第4位の座に就き、絶大な戦闘力を作中で示した「召使」にも天賦の才は認められている程(一方で短絡的な思考故、執行官に不向きとも言われているが)。
- 武芸全般を得意とするとされているが、実は弓の扱いが苦手。弱点を”征服”するためにあえて主武器として持っているらしい。元素スキルで近接モードになるのも「本気を出した方が良いと判断した」状況を表現しているらしく、火力が増すのはある意味で当然といえる。
- 遠隔モード通常攻撃最終(6)段では完全に弓を投げているようにしか見えず、一部旅人から「武器の扱いが雑」と晒される程なのだが、よく見ると後ろ手に弦を引いて矢を発射している。あくまで他の武器種に比べて苦手というだけで、そこらの兵士や冒険者と比較するなら遥かに上ということなのだろう。
- 食べ物の好き嫌いは無い。美味しい食べ物と心躍る戦いは生の実感を与えてくれるし、真の戦士が武器の選り好みをしないように食べ物の好き嫌いもしないとの事。
- 実は彼の名前はコードネームであり、キャラストーリーを読み進めると"アヤックス"という本名が別に存在するのが分かり、父親が愛読していた英雄譚から引用したらしい。
- 仰々しいスキル名を持つが、これは少年期の鮮烈な体験を元にしているかららしく、現在の驚異的な戦闘スキルや死生観もこの時に培われたもの。つまり彼はどちらかといえばそっちよりもこっち側に寄った"本物"である。
- この件で戦闘狂としての資質が覚醒した彼は、以降周りに喧嘩を売ってはボコボコにする諍いを繰り返す町の問題児と化してしまい、それを見兼ねた父親の勧めでファデュイに入った経緯を持つ。
- 父としては厳格な規律で分別を身に着けて欲しいという思いだったが、逆に入った直後完全武装したエージェントすらボコボコにする始末であった。"雄鶏"が目をつけたのもその時だが、現在では彼すら頭を抱えている模様。
- 公式が配信している「OST selection 不羈奔放な客」の動画では、稲妻の街中にたたずんでいたり、酒場で物憂げな様子を見せている。動画の説明文では「若い武人の心に、珍しく考え事が浮かび上がった」とあるが、何を考えていたかは不明。故郷の家族を思い出したのか、馬が合わなかったとはいえこの地で散ったシニョーラに思うところがあったのか、それとも…?
- フィールドで移動中、装飾品の効果音が入るキャラクターの一人。BGMを0にすると分かりやすい。
関連動画
タルタリヤを演じる木村良平の実況動画・ガチャで引き当てた回