稲妻城の花見坂で活動する「荒瀧派」の初代親分
「なにっ!? 荒瀧派なんて聞いたこともないだと? 喧嘩売ってんのか、コラァ!?」
プロフィール
名前 | 荒瀧一斗(日:あらたき・いっと/英:Arataki Itto/中:荒泷一斗) |
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レアリティ | ★5 |
国/所属 | 稲妻/荒瀧派 |
種族 | 妖怪(赤鬼) |
使用武器 | 両手剣 |
神の目(元素属性) | 岩 |
誕生日 | 6月1日(パイモンと同じ) |
命ノ星座 | 天ノ牛座 |
オリジナル料理 | 強者の道のり(焼きそば) |
CV | 西川貴教 |
なぜあんなにやかましい者がいるのだ。しかもあんなに背が高いのはなぜだ!
~荒瀧一斗について…早柚
誰でしょうか?
〜荒瀧一斗について…雷電将軍
人物
花見坂で見かけるはみ出し者たちの派閥(と呼ぶには小規模すぎる)"荒瀧派"の自称初代親分にして、鬼の血をその身に引き継ぐ快意なる漢。その姿は風のように猛々しく、雷のようにまばゆい。
漢の豪気と熱血を理念とし、常人の考えの及ばぬ自由闊達な振る舞いを見せる。常識に囚われる事を嫌うが、盗みなどのお天道様に顔向けできないような行為も決してしないと語る、正しい意味での傾奇者。
その存在は以前より稲妻各地で言及されており、特に幕府領に設置されているほぼ全ての掲示板に、彼らしき書き込みが確認出来る。
彼自身も「目狩り令」の過程で九条裟羅に破れ、神の目を没収されたが、何故か他の被害者と違いピンピンした様子で、以降は彼女へリベンジと決闘の申込みをふっかけて回っている。
裟羅も稲妻城ではお役所仕事的に軽く受け流していたが、余りにしつこかったのか、離島の掲示板では感情むき出しの応対を見ることが出来る。
曰く、身体も大きく声もデカい。大の勝負好きかつ負けず嫌いで、たとえ子供相手の遊びでも全力で取り組み、勝負に賭けたお菓子は容赦なく持っていく等、誰に対しても対等かつ平等な人柄。一見すると大人気ないとも取られかねないが、威勢の割に子供にも負けるほど勝負弱いため、良い遊び相手として子供たちから慕われている。
普段は好き勝手に過ごし、金が尽きたら日雇いで稼ぐ暮らしをしている。そのため、天領奉行や市政の人々からは無慈悲に"無職"と断じられている。
能力と戦術
2021/12/14~2022/1/4の期間限定祈願(ピックアップガチャ)「鬼門闘宴」で追加(原神ではPU限定★5キャラが恒常ガチャに加わる事は原則無いため、期間が終わると復刻が来ない限りは入手不可)。
通常攻撃や元素スキルでスタックする「乱神の怪力」を消費して放つ特殊重撃「荒瀧逆袈裟」の運用と強化のために全ての能力が構成されている重撃特化型メインアタッカー。
素の状態では防御偏重型でサポーターよりはマシ程度の火力しか出せないのだが、「乱神の怪力」を加速度的にスタックする元素スキルと、守りを犠牲に攻撃性能を爆発的に高める元素爆発、そして「荒瀧逆袈裟」の性能そのものを底上げする固有天賦で多重の自己強化をかけることで凶悪極まりない手数と火力を得るバーサーカータイプ。
専ら防御・援護を得意としていた今までの岩元素キャラクターとは一線を画しており、最大火力を維持するには「荒瀧逆袈裟」を放ち続けるための自己強化の管理を徹底する必要があるという、本人の剛毅さと反したテクニカルキャラである。
同系統の岩元素星4両手剣アタッカー兼サポーターであるノエル(アタッカー運用には完凸必須)と比較すると、支援性能を捨てて攻撃力に全振りしたスタイル。支援性能の高さと攻撃範囲の圧倒的広さ、加えて控えに戻しても自己強化の継続時間が終了しない(出し直しが可能)点ではノエルに軍配が上がるが、「荒瀧逆袈裟」による猛烈な攻撃速度と総ダメージ量、元素スキルで自分から粒子を生み出せる点で一斗に軍配が上がる。
シールドや回復を他キャラ任せに出来る場合は一斗、サポーターを圧縮したい場合はノエルと使い分けるのも良いだろう。いっそのこと両者を編成して、交代で元素爆発を回し続けて殲滅する構成も選択肢にある。
天賦
- 通常攻撃・喧嘩屋伝説
最大4段。4段目の直前に一瞬隙が発生する。
特定の攻撃を命中させると「乱神の怪力」がスタックされる特殊仕様を持つ(最大5層。2段目命中で1層、4段目命中で2層スタック)。
「乱神の怪力」がスタックされている時に重撃(長押し通常攻撃)を放つとスタミナの代わりに「乱神の怪力」が消費され、高速・高威力の特殊重撃「荒瀧逆袈裟」を放つ。また、スタックを使い切った時に強力なとどめの一撃を放つ。
通常のスタミナを消費する重撃は他キャラの連続攻撃とは違い、左一文字の単発薙ぎ払い。
また、元素スキルかダッシュの発動後一定時間は連撃が途切れない性質を持つ。
キャラ突破段階1(Lv20~40)で天賦「荒瀧一番」が開封されると、「荒瀧逆袈裟」が連続発動するたびに攻撃速度が10%ずつ上がり、中断耐性がアップする(最大3重、連撃終了と同時に効果も終了する)。さらにキャラ突破段階4(Lv60~70)で天賦「赤鬼の血」が開封されると、「荒瀧逆袈裟」のダメージに防御力の35%分のボーナスが乗る。
モーションこそ素直で扱いやすいが、そのまま使うとダメージ倍率も設置物の破壊性能も高いとは言い難く、「荒瀧逆袈裟」をどれだけ連続で放つ機会を作れるかが全てと言っても過言ではない。
- 元素スキル「魔殺絶技・岩牛発破!」
「お前の出番だぜ!」
荒瀧派の隠れた構成員である岩べこ「丑雄」を投げつけ命中した相手に岩元素ダメージを与える。
「丑雄」はデコイの効果を持ち、敵の攻撃を引き付ける。
命中時、被弾時、持続時間の終了時に一斗に「乱神の怪力」を1層付与する。
また、「丑雄」は岩元素創造物とみなされるため、鍾離のスキルなどと組み合わせて火力の増強を狙うことも出来る。
長押しで投擲方向の調整可能。
デコイ配置技ではあるものの一撃の威力倍率が高く、重撃ビルド完成前なら逆袈裟を凌ぐ主砲にもなり得る火力を持つ。「今度から牛使い野郎って呼んでやる」
- 元素爆発「最凶鬼王・一斗轟臨!!」
「鬼王のお通りだ!」
自らを「憤怒の鬼王」状態にし、武器を「鬼王金砕棒」に持ち替え暴れ回る。
この状態では……
・物理&全元素耐性が20%減少する。
・通常攻撃(と重撃と落下攻撃)が上書き不可の岩元素ダメージに変わる。
・自身の防御力を基準に攻撃力にボーナスが付与される。
・通常攻撃の速度が上昇し、1段目と3段目の命中時に「乱神の怪力」が1層付与される。
……以上の効果を得る。
前述の天賦「赤鬼の血」と合わせた防御力の攻撃力ボーナス化と通常攻撃の岩元素ダメージ化は凄まじく、ある程度防御力を盛れてさえいれば、装備している武器が未強化の★1武器だろうと、「荒瀧逆袈裟」で5桁の岩元素ダメージを叩き出す。
- 天賦「乾裂枝砕き」
フィールドでの木材採集時、25%の確率で追加の木材を獲得する非戦闘系天賦。
調度品一つで数十個の木材が飛んでいく塵歌壺ガチ勢の強い味方となる。
命ノ星座
第一重「知らぬなら、聞かせてやろう」 |
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元素爆発発動時、即座に「乱神の怪力」を2層スタックする。その1秒後から0,5秒ごとに3回、「乱神の怪力」を1層スタックする。 |
第二重「衆よ集いて、山岳倒し」 |
元素爆発発動時、チーム内の岩元素キャラ1人につきクールタイム−1.5秒&元素エネルギー6回復(最大3人分まで)。 |
第三重「牛王跨げば、水陸自在」 |
元素スキルの天賦Lv+3(最大Lv15) |
第四重「奉行牢獄、御食事処」 |
元素爆発の持続時間終了から10秒間、周囲のチーム全員の攻撃力と防御力+20%。 |
第五重「花坂十年、轟く我が名」 |
元素爆発の天賦Lv+3(最大Lv15) |
第六重「傾奇の張本、荒瀧一斗」 |
自身の重撃会心ダメージ+70%。また、「乱神の怪力」が50%の確率で消費されなくなる。 |
凸を重ねる度に凶悪なアタッカー性能を手にする。
1凸ではタイムラグを意識せず即座に「荒瀧逆袈裟」を全弾叩き込める。
2凸では岩元素キャラを3人編成すれば元素爆発のクールタイムが4.5秒減少、元素爆発を放つ必要元素エネルギーが18下がって実質52となる。これはノエルの元素爆発の必要エネルギー60よりも低くなり、元素爆発の回転率が急上昇する。
4凸では元素爆発効果終了後にチームへ攻撃力と防御力のバフをかけるため、サポート性能に一役買う。
完凸が1番凶悪で、自身の重撃会心ダメージが大幅に上昇するだけでなく、荒瀧逆袈裟の斬り上げ1発につき1つ消費される「乱神の怪力」が5割の確率で消費されなくなる。これは即ち、超高火力の荒瀧逆袈裟を8〜10連発以上も放ち続けることが出来るようになるということ。その豪快な暴れ様はまさに「最凶」の一言。
装備について
- 武器
防御力が攻撃力やダメージアップに繋がるため、装備はやはり防御力が上がるもので固めたい。
おすすめ武器は★5「赤角石塵滅砕」。武器攻撃力こそLv.90でも542と★5の中では最低クラスだが、上記の通り育成をしっかりしていれば5桁のダメージを叩き出せるので関係ない。というよりこれで武器攻撃力まで高かったらゲームバランスが崩壊してしまう。
サブステータスは会心ダメージで、Lv90で脅威の88.2%になる。荒瀧のレベル突破ボーナスが会心率(突破段階6で24.2%)なので他のキャラより会心率を確保しやすい。
他の★5ならば武器攻撃力が高くチャージ効率も稼げる「天空の傲」。
★4なら攻撃力と防御力が上がるため実質二重バフのかかる「白影の剣」、チャージ効率アップと元素スキルのリセットが狙える「祭礼の大剣」、鍛造武器ならチャージ効率と元素スキルダメージが上がる「桂木斬長正」、紀行武器なら会心率とフィールドにいる時に時間経過でダメージが上がる「螭龍の剣」が良い。
ただし「螭龍の剣」は装備者の被ダメージが少し上がり(凸で軽減される)、攻撃を受けるごとにコチラが与えるダメージが少なくなるのでシールドを張るなどで対策を。
- 聖遺物
聖遺物も防御力と言いたいところだが、シールドキャラでもないし防御力偏重だとダメージが出てこない。そもそも防御力はLv.90で959と全キャラクター中トップなので過剰な防御力は不要。
おすすめ聖遺物は防御力が上がる「華館夢醒形骸記」セット。4セット集めるのは大変だが荒瀧を極めるためにも頑張って集めたい。砂(時計)は防御力、杯は岩ダメ、冠は会心率/ダメのどちらか足りない方。
元素チャージ効率は130%あれば充分だが2凸しているなら、もう少し低くても良い。
なお、あらゆる攻撃の後に必ず納刀を行うという地味ながら唯一の特徴を持っている。本来であれば共通モーションであるはずの落下攻撃ですら一斗専用モーションが用意されており、メリット等は一切ないものの演出面で少々優遇されている。
余談
- 何時も小さい騒ぎを起こしては町奉行の同心にしょっぴかれており、稲妻ではトラブルメーカーとして色々な意味で有名らしい。
- 荒瀧派ナンバー2の久岐忍は彼を(幾度となく)保釈してもらう過程で同心全員と顔見知りになり、精神科の診断書まで出してもらう事になったとか。あんまりではあるが自業自得である。
- 逆に危険が差し迫っている時や誰かが死を覚悟して事態を収拾しようとした時には侠気を見せ、全力を賭してバッドエンドフラグを叩き折る男前。どうしようも無い時にだけ覚醒するその姿に脳を焼かれた旅人は少なくない。
- 忍は彼を「自分は絶対に犠牲にならない、だから皆の前線に立つ」という自負の下で動いていると評価している。その豪快かつ仲間想いな点が、一斗を荒瀧派の「親分」たらしめているのだろう。
- 鬼族は種族自体が豆に弱いとされるが、時の流れと共に鬼族の血も薄まっていき、現在では軽いアレルギー反応が起こる程度で済んでいる。
- しかし一斗の場合は先祖返りで鬼の性質が非常に強く出ており、結果アレルギー体質が特に酷く、肌に当たっただけでも激痛と激しい体調不良に見舞われる程。その上炒った大豆だけでなく、豆類全般に加工食品もダメらしい。
- でありながら、意地を張って油揚げがトッピングされたラーメンの大食い競争を行い、あわや死にかけて一月も寝込んだとの事。ちなみに対戦相手の狐耳の女性と併せて合計32杯注文したそうなので、過半数すなわち16杯以上は彼が平らげた計算になる。
- 容彩祭では、八重堂とセーリングブリーズのコラボ商品である人気小説「お願いっ!私の仙狐宮司」の特性ドリンクを頂くが、それには豆乳が使われており…。荒瀧・一度ならず二度も狐にKOさせられる・一斗であった。
- 伝説任務では、一斗を捕まえるためにこの体質を利用して豆をぶつけるシーンがあるが、当然ではあるが現実にアレルギーを誘発させるような行為をすれば、症状にもよるが相手の命にかかわる可能性もある。絶対にマネをしないように。むしろ、これだけアレルギーで何度も倒れながら、すぐに復活する一斗がおかしいのである。
- 逆に好きなものは棒付きキャンディ。味も好きだし棒を咥えると格好がつくかららしい。
- 濃い人物像の割には、作中でもリアルでも何かと注目をかっさらわれる間の悪い男であり、本人の主演PVですら、チョイ役としてCVが公開された神里綾人の方に話題が集中した。
- 実際、稲妻の数々の有力者をライバル視しているものの、周囲からの印象は「ただの無職やあらへんの?」「うるさいししつこい」「うるさいしでかい」「誰?」と散々である。
- 「目狩り令」廃止後は自分で神像から神の目を取りに行ったが、像の天辺にあると思いきや台座の端っこに填められており、ここでも扱いの悪さに憤慨していた。
- 件の神里綾人とも交流がある。相手が社奉行神里家当主とも知らず、札遊びや虫相撲の師匠として綾人を「兄貴」と呼び慕う遊び友達の仲。
- 原神のプレイアブルキャラは皆「有能なしっかり者」という印象が強いため、彼のように「バ可愛いコメディリリーフ」は貴重であり、高すぎる行動力も加わり、良くも悪くも稲妻キャラの中では異彩を放つ人物でもある。
- 前述の通り九条裟羅へのリベンジに燃えているが、天下の往来での相撲勝負を申し込んでは断られ続けており、決着が付かないのを根に持っている。そりゃそうだろ。
- 某雑誌の看板娘・ヒナさんの大ファンで、彼女のお陰で迷いが晴れたと語る。ゴローに対しては「殆ど会ったことはないが、心温まる親しみを感じる」と述べている。
- ほか、娯楽小説「お願いっ!私の仙狐宮司」のファンだったり、立本がスメールから輸入したカードゲーム「七聖召喚」を周囲に布教したりと、ワイルドな外見に似合わずオタク趣味全般に明るい。
- そんな彼も小さい頃、住んでいた村で騒動が起きた際に後述の鬼族の偏見から濡れ衣を着せられて両親と共に家を追い出され、そして両親も苦労した末に亡くなり世を恨みかけた時があったが、その時に出逢った人間の老婆「鬼ばぁば」に拾われて真っ直ぐ(?)に育ったという悲しい過去がある。
- Ver2.3の紹介PVでCV担当発表。その声の主はまさかまさかの西川貴教。この発表で旅人たちに衝撃が走ったのは言うまでもない。
- このこともあってか、キャラクターストーリー内で「意外にも歌唱力は見事」と評されている。
- やはりというか夏が胸を刺激する格好や別ゲームのCMで披露したコスプレなど中の人ネタが増加した。
- ちなみに、氏はあくまでも声優ではなく歌手であるため、攻略サイトなどでは他の方々のアニメやゲームなどで演じた「代表作」の項目が「代表曲」と書かれている。やはり格が違う…
- …なんてこと言ってたらマジで歌った。バージョン4.6の大型イベント「荒瀧・生命のイリデッセンスロックビッグツアー」にてドヴォルザークとまさかのコラボ。海祇島の一角に大きなライブ会場をセッティングし、クライマックスにはパイモンといっしょにオリジナル楽曲を熱唱した。…もちろん西川氏の本気の歌唱で。(なお、パイモンの声優は古賀葵氏。つまり、西川貴教と古賀葵によるデュエットが実現するという超豪華なムービーとなっている。貴重な映像なので、一見の価値あり。)
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この先、ストーリー内のネタバレ注意!
ストーリーにおいて
- 伝説任務「赤金魂」
荒瀧一斗が鬼の一族の末裔であるのは、先に述べたとおりである。が、この一族というのは、遙かな昔、人間との共生を望んだ赤鬼一族。そしてこの赤鬼一族のため、人間達を襲って悪役を演じ、その果てに姿を消した一族もいた。それこそが青鬼一族である。
……この話、何処かで聞いたことはないだろうか。
そう、まさしく「泣いた赤鬼」そのものであり、稲妻においても同様の物語が残されていたのである。そしてその赤鬼(一族)の末裔が、誰あろう一斗だったのである。
しかし、彼の語るところによれば、稲妻に残された伝承は結末以外事実と異なるという。曰く、
稲妻がまだ危険に満ちあふれる地だった頃、雷電将軍の庇護を得るため人間と仲良くする必要があった。だが、元来誇り高い鬼族には、他人に情けを乞うことをよしとしない保守派もおり、次第に二分されていった。前者が赤鬼、後者が青鬼である。
余談だが、赤青の鬼一族を分けるのは、後天的に塗り分けている角のみ。故にそういった事情に疎い人間からすれば判別するのは容易ではなく、それが伝説任務の事件の遠因にもなっている。
話を戻して、赤鬼一族は人間と平和に暮らす道を探し始めたが、青鬼は人間としょっちゅうもめていた。そして前述の通り人間からすれば、鬼の赤青を判別するのは容易ではない。故に人間達は鬼に強い警戒心を抱いていた。
このままでは、鬼族が人間に受け入れられる未来は訪れない。そこで、両鬼族の中で最も人望の厚い頭領が酒で誓いを交わした。青鬼が悪を演じ、赤鬼が人間社会に溶け込む手助けをする代わりに、二つの条件を呑むことを。
一つ、鬼族は人間に対する固定観念を捨てる事。人間に受け入れられる前に、まず自分から人間を受け入れなければならない。そして、弱者をいたぶらず、自暴自棄にもなってはならない。
二つ、赤鬼は人間に馴染むこと。しかし、人間に媚を売ってはならない。鬼族は誠実さ、熱血さ、そして強大な力で人類からの尊重を勝ち取るべきである。
即ち「鬼族の血を引き継ぎつつ、鬼の『誇り』を守る」ということである。そうして青鬼達は自らを犠牲にし、数を減らしていき、遂に絶えてしまった。……と、思われていた。
荒瀧派により、青い角を持つ鬼族が確認されたことで、青鬼一族が生き残っていること、今回の事件を起こしたのがその青鬼であり、何か事情があることを察した一斗は、同じ鬼として彼をも助け、真意を聞き出すために時間稼ぎをしていたのだった。
そして、旅人と一斗が件の青鬼と邂逅した時、テイワットの「泣いた赤鬼」は、青鬼と再会を果たすのであった。
- 魔神任務間章「険路怪跡」
荒瀧派の二番手こと久岐忍の付きそいで、鎖国令が終わった後共に璃月へ一時入国。
入国早々御用になりかけた所を煙緋に助けられ、受けた恩を(強引にでも)返そうと層岩巨淵まで付いていくが、結果再会した旅人たちと、出口のない不思議な空間へ閉じ込められる事態の引き金となる。
その後は生真面目な夜蘭や口の悪いパイモンと衝突するものの、疲弊していくパイモンを介抱するなど優しい一面も見せ、魈の自己犠牲的な意見に反発して力技で岩壁を破壊。
道を開くも力を使い果たして倒れ、大きな激闘を孕んだ脱出の後までずっと寝ていた。
ある意味事の発端で、事態の中心で活躍する機会を逃す星回りも相変わらずだが、一斗の行動がなければ全員生還することもできなかった。
- イベント「荒瀧極上盛世豪鼓大祭典」
「険路怪跡」の後、稲妻へ帰国し、忍の卒業祝いを兼ねた「盛大な祭り」へ旅人を招待する。
だがいつもの要領の悪さにより、甘金島の隅っこでキャンプファイヤーと焼きスミレウリの元、(ぼったくられた)安物の小堤を使った演奏会という、祭りとは程遠い光景が出来上がった。
一応、(御目付役の裟羅を含む)知人たちは来てくれた様で、それなりのプレゼントを貰ったり等、一派にとってはそこそこ満足するものになった模様。
自身も(主演の筈の)忍に任せていたチラシ配りを手伝うべくその場を離れるが、そのまま「将軍様も興味を持つに違いない!」と、天守閣内でビラ配りをしたせいでまたまた逮捕。
本来であれば重罪なのだが、九条と忍の計らいにより軽い罪で済まされた。しかしお縄はお縄のため祭りは中止、旅人には一斗が買った鼓がそのまま手に入る形でストーリーは終わった。
- イベント「秋津ノ夜森肝試し大会」
鎮守の森で行われた社奉行主催の肝試し大会に参加するも、その途中で本物の妖怪に遭遇してしまう(そも、肝試し大会そのものが「妖怪が何かやっている」のを大騒ぎにしないための神里綾人の機転である)。だが妖怪の人と交流したいという意図を汲み、脅かし役として(勝手に)協力する。
一斗の努力は当然の如く空回りするが、彼が橋渡し役になったおかげで人と妖怪の交流の場が出来、彼らの笑い合う光景は羽生田千鶴の最後の憂いを断ち切った。
- イベント「荒瀧極意堂々虫相撲大試合」
以前虫相撲でこっ酷く負けた汚名を返上すべく虫相撲大会を企画するも、そこに現れた少年「花角玉将」率いる虫使い一派にいちゃもんをつけられ、一斗秘蔵の真紅のオニカブトムシ「赤紅一杵」(ジャムで赤く染めただけ)で彼らに戦いを挑んでいく。
やがて「花角玉将」を破った頃に別行動の忍から手紙が届く。曰く「彼らは荒瀧派の協力者だから、余計な事をして面倒を起こしてくれるな」と。つまり、今回の勝負は一斗と「花角玉将」が売り言葉に買い言葉の応酬を始めなければ最初からせんでも良かった喧嘩だったのである。
なお、幸か不幸か手紙と入れ違いで会場を離れた一斗が忍の手紙を見る機会は無かった。その頃彼はオニカブトムシの育成を担当している「花角玉将」の父親と虫相撲談義に花を咲かせていたようで、その後「花角玉将」とは意気投合し、遠く璃月にまで虫相撲を広めていく事になる。
- イベント「決闘!召喚の頂!」
カードゲーム「七聖召喚」の大会「召喚王グランプリ」が各国で開かれる中、離島の稲妻会場で出会う。本人の腕前は近所の子供相手の野試合でも惨敗するレベルであり、旅人と出会う時には既に敗退している。
選択肢次第で、「親分のデッキじゃ誰が使っても勝てないと思う」と忍に指摘されてもなおも食い下がり「勝てなかったのは裏面(スリーブ)が派手じゃなかったからだ」とのたまう彼のデッキを借りて「裏面が派手な」忍のデッキを使う彼と試合を行う事になるのだが、気になるデッキ内容は一斗を中心に両手剣アタッカーで固め、コストや手札回転率を無視して通常攻撃を強化するカードをガン積みした、ノーシナジーにも程があるデッキ(他のTCGでいうなら彼に近い)。対する忍のデッキは心海などの設置型キャラと元素反応を駆使したガチ構成であり、最適な行動を取ってなお最後の二手くらいは運が絡むレベルで勝ち目は薄い。
なお、この勝負は勝っても負けても良いしイベントを次に進めない限り何度でも挑めるが、最初の挑戦時は勝敗によって聴けるボイスが異なる。
- イベント「遠方より来たる朋友」
最近では忍の提案と紹介で輸送船の人足のバイトをするようになり、一斗もバイトがてらにテイワット各地を行けるようになったとご満悦。璃月に滞在中の「花角玉将」の様子見ついでに璃月での仕事をし、出港までの間に望舒旅館に食事に訪れており、偶然にも用事に訪れていた神里綾人と出会う。
紆余曲折で料理を担当していた旅人は言笑の提案した「知足常楽」をオーダーとして受けるも、一斗が食えない豆腐を材料にした料理だということをいざ作る段になってから聞かされる。
途中でオーダー変更しようとすれば、面子にこだわるタイプの一斗が「自分の都合で周囲に気を使わせる」事を許さずに意地でも食おうとする事は容易に予想出来たため、彼以外の全員が一致団結し、料理自体は出しながらもその内容を悟らせず、彼に一口も食わせずに完食するためにあの手この手で妨害していく事になる。
- イベント「荒瀧・生命のロックイリデッセンスビッグツアー」
フォンテーヌ出身の音楽家ドヴォルザークと意気投合し、稲妻の海祇島で音楽イベントを開催する。先の海祇島と幕府との戦争においてペット保護に尽力した「狗子商会」なる組織にちなんでドヴォルザークが作曲したロックを一斗がフィナーレで披露する。
トンチキな歌詞を一斗の(中の人の)圧倒的歌唱力で押し通すが如き歌で旅人一同に笑いを誘うが、鹿野院平蔵の調査した内容を照らし合わせると、この歌はトンチキでもなんでもなく、狗子商会関係者に宛てたドヴォルザークの感謝と反戦の歌であることが判明する。