主人公格の一人で、本編の黒幕である少女。
桐敷家の娘として村の外から一家で兼正の家に越してきた。
日光を因子とした全身性エリテマトーデスの罹患を理由に日中には外を出歩かない。室井静信の小説のファンであり、村にやってきたのは彼女の意向が強かった。小説を通して静信自身にも関心を持つようになっており、夜にたびたび静信の元を訪れている。
13歳の中学1年生と称しているが、実際は西洋人の起き上がりに襲われ、起き上がったのは何十年も前である。幼い外見は襲われた当時のものであり、実年齢は公称を大きく上回っている。桐敷一家の一人娘という立場を取っているが、両親としている男女との血のつながりはなく、大人の姿をしている彼らよりも年長である。村に住まう起き上がりと人狼たちを統べる存在である。
読書好きで、外見とは裏腹に豊かな語彙と聡明さを見せる一方、まるで本当の子供であるかのような感情的で幼稚な言動をすることもあり、アンビバレンツな性格をしている。「ちゃん」など、子供扱いをする敬称を付けられることを嫌う。