蝕滅の龍樹グリフォギィラ
しんこうするじゃあくなるき
※この記事には『カードファイト!!ヴァンガードwill+Dress』及びアニメ本編では把握しきれないネタバレが含まれています。
此れは種。星を喰らう、絶望の種だ。
何処かで星が滅び去る。終わりの種を蒔きながら。
種は飛ぶ。豊潤なる力に満ちた、新たな贄(ほし)を求めて。
一つの種が一際輝く惑星(ほし)を捉えた。その名はーー。
大地を侵す悪意(ね)は深く。運命力(かがやき)を糧に、枝葉(ほろび)が繁る。
効果
蝕滅の龍樹グリフォギィラ |
ノーマルユニット グレード10 (ツインドライブ!!) (ペルソナライド) |
国家なし - ヒュドラグルム パワー13000 / シールドなし / ☆1 |
【永】【(V)】:あなたのターン中、あなたの(R)の龍樹マーカー1つにつき、このユニットのパワー+5000。3つ以上なら、このユニットのクリティカル+1。 |
【自】【(V)】【ターン1回】:このユニットがヴァンガードにアタックした時、あなたのライドデッキから災厄カードを1枚選び、除外する。除外しなかったら、ライドデッキから【超】トリガーを1枚選び、公開し、そのトリガー効果と追加効果すべてを発動させ、除外し、龍樹マーカーのあるあなたの(R)のリアガードをすべて【スタンド】させる。 |
概要
『龍樹侵攻』にて登場するユニットで、史上初のグレード10の超巨大ユニット。
通常デッキではグレード3、それ以上でもグレード4までが使用可能な範囲であり、グレード5は特殊ながらも存在していたが、このカードは文字通り桁違いなのでライドするのは実質不可能。
このユニットを運用する場合はグレード0の《グリフォシィド》が必須で、グリフォシィドの効果外テキストでライドデッキに加えた厄災カード3枚と【超】トリガーの合計5枚を使用。
厄災は事実上このグリフォギィラ降臨の為のカードで、《終末の来臨》、《禍々しい変容》、《終わりの始まり》の3枚を各ライド時にソウルに加え、グリフォシィドの状態で3枚揃った時に効果でグリフォギィラにスペリオルライドできる。
ギミック上、手札を減らす必要がないため、ハンドアドバンテージは何気にある。
そして所属国家が無い関係上、どの国家でもこのカードを切り札にすれば使える。
そしてグリフォシィドや各国家に存在する龍樹の落胤達の効果でばら蒔かれるのが龍樹マーカー。
このマーカー上のユニットにパワー+5000する為、全体のパワーラインの底上げが可能となり、降臨したグリフォギィラ自身マーカーの数を参照してパワーとクリティカルが上昇する。
そして第2効果。
攻撃時に確定で【超】トリガーの効果を使える、ヴァンガードの歴史上でも破格の効果。
【超】トリガーはデッキに1枚、そして圧倒的なパワーと破格の追加効果をもたらす為、それを1度限りとは言え確定で使えるのは説明不要の強さ。
更に龍樹マーカー上のユニットを総スタンドさせ、マーカーでパンプアップした状態で連続攻撃を仕掛けられる。
更にペルソナライド自体は、一度でもこのユニットにライドできれば容易なので、更なる火力を発揮する。
単体では貧弱なグリフォシィドで耐えきり、相手が消耗したタイミングで一気に畳み掛けるのが基本戦術となる。
第2効果である攻撃時に確定で【超】トリガーの効果を使うにはグリフォギィラにライドしてから4回ヴァンガードにアタックする必要があるため、6ダメージを受けるまでに耐え切る必要がある。
【超】トリガーはデッキに1枚しか入れられないルール上、一回使ってしまえば次のターン以降で使う事はできなくなる。
デメリットとして挙げられる事は、【超】トリガーをライドデッキに組み込むシステム上、通常のドライブ・ダメージチェックで捲れる恩恵を自身のスキル以外で発動する機会が一切ないと言う事である。
同時に【超】トリガーはシールド値50000の防御手段になるためそれもできない事を意味している。
一方、龍樹マーカーを3枚以上セットできれば自身のクリティカルを+1できるため、相手のダメージが3点以上の状況でヴァンガードに攻撃すればドライブチェックでクリティカルトリガーを捲れば6点目を与えられる圧力が得られる。
これを活かして勝利をもぎ取る方法もある。
アニメ版のジンキとミチルのファイトでもヴァンガードへのアタックはグリフォギィラが行い、自分のリアガードで相手のリアガードを潰して戦力ダウンや表のダメージを与えたせいでカウンターブラストを使わす機会を減らす戦法も実際のファイトで行う事が可能である。
様々な国家で使える性質上、タイトル(「シャーマンキング」や「刀剣乱舞」、「モンスターストライク」など)や「リリカルモナステリオ」国家でも使用可能。
当初はそれらのデッキで龍樹マーカーを増やす手段は存在していなかったが、現在は国家を持たないブリッツオーダー「侵蝕の烽烟」が登場した事によってそれらのデッキでも無理なく使用が可能になっている。
ユニット設定
惑星クレイに流星群に紛れて侵入したグリフォシィド達の本体らしく、幾つもの世界を滅ぼした恐るべき脅威。
弱肉強食の世界を良しとし、自身に賛同する者は後述のマスクスとして迎え入れており、クレイの運命力を糧にしつつ、知能も脅威的な速度で成長。
落胤をマスクス達への戦力として与え、本体の位置を偽装してクレイ側を撹乱。
活躍
アニメで向江ジンキが使用する切り札。
仕様上、相手の国家に合わせたデッキに投入でき、初ファイトではダークステイツに龍樹の落胤と共に使用。
ライド時の口上は、『種は根付き、芽吹くは災厄。来臨せよ、破滅の申し子! デッキから、《蝕滅の龍樹 グリフォギィラ》にライド!』
ダークステイツの【超】トリガー、《怨恨の冥竜神ゴルマギエルド》の『自分ターン中パワー+1万&クリティカル+1』を発動させ、フィニッシャーとなる。
マスクス
龍樹マーカー関連のカテゴリ。
その正体は、各国家におけるキーパーソンたちがグリフォギィラの力のかけらである「マスク・オブ・ヒュドラグルム」を装着したことで変質した姿。
Яユニットと似ているが、マスクスは自分の意志で一時的に解除することも可能、ただし龍樹に関する情報を口外すると苦痛を受ける呪縛がある。
真に強大な力を解放するには、『過去の自分を捨てる』必要があり、この性質はマスクス化前のユニットをコストにする形で再現されている。
ストイケイアに3名(2名は解除済み、1名は仮面未使用)、ダークステイツに4名(1名は死亡、1名は自ら仮面破棄、1名は解除済み、1名は離反)、ブラントゲートに2名(1名は解除済み、1名は目的達成後離反)が確認されている。
公式サイトの読み物では、ダークステイツ、ストイケイアに「マスクス」が偏っていたのは、それぞれの国家の性質ゆえである事が明言されている。
それぞれの経緯は以下の通り
- ゾルガ(ストイケイア)
「メサイア」の遺志を守るべく敢えて敵側の軍師として潜入し、龍樹の力の分析を行うため「マスク・オブ・ヒュドラグルム」を着用していなかった。
侵蝕を抑えきれなくなる瀬戸際で、知己であるバスティオンとの一騎打ちを行い、彼の手により仮面を破壊され離脱。
- オルフィスト(ブラントゲート)
ゾルガの手引きにより所属、内通者として惑星クレイ側への情報・物資提供を行った後離反。
- アストロア(ダークステイツ)
同胞共々従っていたが、自身が見初めたユースベルクに仮面を破壊され、中立の立場に。
- アマナ/アマナグルジオ(ダークステイツ)
絆の証として仮面を捨てずに持っていたリアノーンと改めて友人となり、「マスクス」の力を捨ててはいないものの和解。
- リアノーン(ストケイア)
知己である「焔の巫女」一行によってマスクス化解除(ただし仮面は本人の希望もあってそのまま所持)。
それがアマナとの和解に繋がった。
- ドラジュエルド(ダークステイツ)
自身を「惑星クレイ」を守る為の捨て石とすべく、知己であるブルースに介錯のために渡していた力を受け死亡。
後に、「マスクス」のまま死亡したことにとある思惑があった事が判明。
- ネルトリンガー(ブラントゲート)
オルフィストの手により「マスクス」となったが、かつて自身が思いを託した「絶望の巫女」であるバヴサーガラに諭され、同時に仮面を破壊された。
- マグノリア(ストイケイア)
同胞を守るため所属し、龍樹の力の分析を行ったが、自身の力の強大さ故にストイケイアを脅かす災厄となってしまう。
ブルースに仮面破壊の機会を与え、ドラジュエルドの際の悲劇を繰り返すまいと力を揮った彼により仮面を破壊された。
- グリードン(ダークステイツ)
いつの間にか仮面を所有し「マスクス」となっていた。
「マスクス」としての力への執着は全くなかったようで、盗難被害に遭った、自身の一番の宝物である絶滅種の蜂の蜂蜜が「ドラゴンエンパイア」「リリカルモナステリオ」を除く国家による共同作戦で取り戻された事で、要求に応じてあっさりと仮面を手放した。
余談
公式からは一切言及されていないが、モチーフはおそらくクリフォトとヒュドラと推測される。
樹から多頭の大蛇の首(?)を生やしたその外見的な特徴に加えて、龍樹の落胤の名前が、クリフォトを構成する各クリファの名称となっている点、そしてこのユニットのグレードが10という点から、まず間違いないだろう。
関連タグ
やぁ!ボク、グリフォシィド!よろしくねっ
破滅をもたらす龍樹、その真意。
惑星クレイの膨大な運命力を吸い上げ、遂に開花したグリフォギィラ。
対するクレイ側は、焔の巫女4人による招来で顕現した希望、天輪鳳竜ニルヴァーナ・ジーヴァを切り札としてぶつける事に。
しかし、グリフォギィラはニルヴァーナの真の力が覚醒していない事に苛立つ。
実はグリフォギィラは、絶大な力を秘めた真のニルヴァーナの力を喰らおうと画策しており、顕現したジーヴァを目の当たりにして、『宝の持ち腐れ』と吐き捨てた。
グリフォギィラの真の目的。
それは生命の理である「老い」、絶対に逃れられない限界点を超える為、惑星クレイの希望の神核、ニルヴァーナの力を求めた。
つまり、無限に成長し続ける為にニルヴァーナの覚醒を待っていた。
事実、開花した事でクレイの存在では倒せない規模にまで成長するも、成長すれば後は下り坂の様に衰える事になる。
焔の巫女の1人、リノは力による戦いではなく、この状況で話し合いでの解決に踏み切る。
徐々に老いていくグリフォギィラは対話を拒否し、リノ達は自分が信じる戦い方を貫くべく、「祈り」による希望の力を見せる。
龍樹にとって生存の為の資源は有限な物。
それは語り合う「友」の存在とて例外ではない。
だからこそ本能のままに弱肉強食を掲げるが、眼前にはそれを超越した希望の精霊、その究極の姿である武装焔聖剣ストラヴェルリーナが祈りの力で誕生していた。
共存を願うリノとトリクスタが紡いだストラヴェルリーナに両断され、龍樹は眷属諸共クレイの運命力に還り、残った龍樹は種子であるグリフォシィドとして残った。
悪意も消え、元の高い学習能力はそのまま、龍樹の処遇を託されたリノとトリクスタは、龍樹の力に魅せられた者達が集う事を防ぐべくとある土地に種を埋め、『安息の地』でリノ達と龍樹は『友達』となるハッピーエンドで大いなる戦いは幕を閉じた。