VF-0
ぶいえふぜろ
概要
「超時空要塞マクロス」の1年前が舞台の「マクロスゼロ」に登場する可変戦闘機で、VF-1から番号をさかのぼって「VF-0」とつけられた。
メカニックデザイナーであり、VF-1等のデザインも担当した河森正治氏は、「変形機構はVF-1で一度行っているため、基本的には楽だった。」と語っている。
機体解説
VF-0はVF-1の試作モデルの一つであり、本来は試験用の機体だったが、反統合同盟軍が可変戦闘機SV-51を実戦投入してきたため、統合軍は実戦用に改造したVF-0を配備した。あらゆる面で実戦を想定し完成された兵器であるSV-51とはちがい、VF-0は試作機を改造したため、実用性、操縦性などはSV-51に劣る。また、アビオニクスもまだ未完成であり、操縦性はいいとは言い切れず、実戦でこの機体の性能を引き出せたのはVF-X1のテストパイロットを務めたロイ・フォッカー少佐のみとされている。
試作機をごっそり空母アスカに運んだだけにとどまらず、統合軍は中島雷造技術士らを整備にあたらせた。本編でも雷造自身が、訓練でエンジンに負担をかけたシンとエドガーに「俺のかわいいエンジンをお釈迦にする気か!見ろ!貴様のおかげで整備班は毎晩徹夜だ!貴様の操縦には愛が足りないんだよ!愛が!」と説教しているシーンがある。(しかしロイ・フォッカーいわく、本人達のいないところでは「久々に性能を引き出す奴が表れた。」とに嬉しそうに語っていたらしい。)
エンジンは主機にEGF-127改ターボファンエンジンを2基と、副機にロケットエンジンを装備する。
また主エンジンは本来、熱核反応エンジンと呼ばれる大気圏内では半永久的に稼動できるものを搭載するところであったが開発が間に合わず、現行のエンジンの中で最も強力だった物を無理やり押し込んだため、膨大な燃料を必要とし、航続距離は貧弱なものとなっている。
このため一部の機体では宇宙用装備として開発中だったFASTパック(増槽)をファイターの胴部側面、バトロイドの脚部に装着し航続距離の延長を図っている。
急造的な面がある一方で、SWAGエネルギー変換装甲やアクティブ・ステルスといった最新のオーバーテクノロジーを持ち合わせている。余談だが、ファイターモードでSWAGエネルギー変換装甲を短時間稼働する「マイティ・ウイングモード」や、水面下での数分程度の活動を可能にする「サイレントモード」など、急場しのぎの機体とはいえ後のVF-1へと繋がる機能も既に備えている。
劇中での活躍
本編で鳥の人を止めるべく、ロイ・フォッカーのVF-0Sや、工藤シンのVF-0Aが、背中にブースターとして無人戦闘機ゴーストを装着するほか、機体各部にミサイルポッドを装備している。尚、シンはVF-0Aに乗る前に、エドガーと共に複座のVF-0Dに搭乗している。
尚、マクロスFでもVF-0Aが劇中の映画「BIRD HUMAN ~鳥の人~」に登場するが、外見が似ているVF-25を、CG加工してVF-0に見せている。
バリエーション
VF-0A 一般機。
VF-0S 指揮官機。
VF-0B A型の複座タイプ。
VF-0D A型、S型のさらなる改良を施したタイプで、それまでの可変翼を撤廃し、
通常のグリップドデルタ翼とカナード翼を採用した複座型。
VF-0C D型の単座タイプ。
VF-0改ジーク マクロス・ザ・ライドに登場したカスタム機で、VF-25のエンジンやISC等、
最新技術を惜しみなく投入した機体。