概要
第73話「誘拐されたマジンガーZ」に登場した妖機械獣。
ドクターヘルの命令を受けたブロッケン伯爵が、ゴーゴン大公に依頼する事で出撃した。
いわゆるケンタウロスのような半人半馬の形態をしており、右手に槍、左手に盾を持つ(ちなみにブロッケンは、ケンタウロスのような姿を見て「古風」と称した)。
この盾は、ミサイルパンチをはじき返す硬度を有する。
下半身は馬の如く疾走するのみならず、空中を駆ける事も可能。更には強力なキックも放てる。
頭部の三本角からは、機械を狂わせる磁気嵐を発生させる(三本角からそれぞれ放ち、空中で一体化して目標へと飛ばす)。これはドリルミサイルの軌道を変え、ルストハリケーンすら退ける事が可能。また、古風と呼ばれて怒ったゴーゴンにより、グールの機械も一時的に狂わされた。
体長22m、重量250t。
原案デザインは、石川賢。ほぼ原案通りのまま清書された。
劇中の活躍
ゴーゴン大公を味方に引き入れるべく、ドクターヘルの命令を受けたブロッケン伯爵が海底基地へ赴き、出撃を依頼した。ゴーゴン大公はブロッケンが部下になり、飛行要塞グールを自身の指揮下に置く事を要求し、ブロッケンはそれを承諾。出撃する。
当初は、その磁気嵐によりボロットのみならず光子力研究所、そしてスクランダーが改良中のマジンガーZを翻弄する。
ジェットパイルダーで空中のグールを攻撃せんとする甲児だったが、パイルダーの燃料をヌケとムチャに抜き取られていたため(オイルショックでガソリンが買えなかったため、ボロットのために失敬した)、補給のためにパイルダーのみ研究所に帰還する。
しかしその隙を狙われ、ケントールによりパイルダーが無い状態のマジンガーZを奪われ、グール内に。
生け捕りにしたと得意げなゴーゴンは、ケントールに槍でマジンガーZを破壊を命じるが、超合金Zの前には歯が立たない。
グールごと光子力研究所に落として破壊しろというゴーゴンだが、さすがにそれはできないと止められ、マジンガーZだけを空中から投棄。そのまま破壊しようとする。
燃料を補給して、甲児は空中でパイルダーオン。更に改良したジェットスクランダーとスクランダークロスし事なきを得る。
ケントールと再戦し、スクランダーに搭載した新兵器・サザンクロスナイフで角を切断。
更に、ブレストファイヤーの前に溶かされ、ケントールは破壊されるのだった。
ケンタウドールγ7
TVマガジン版の漫画に登場する、ケントールに似た形状の妖機械獣。
ケンタウロス型だが、男性と女性の二つの上半身を前後に持つ。胴体部前面に縦に並ぶ砲門からのミサイルと、槍状の両腕が武器。
改訂版の書下ろしページでは、男女の胴体が前後にそれぞれ分離する機能と、女性態の両胸に速射砲を放つ様子が追記されている。
ゴーゴン大公からブロッケン伯爵に与えられ、出撃する。甲児が不在だったため、さやかがダイアナンAで迎撃に赴くも、逆に捕まってしまう。
遅れて登場した甲児のマジンガーZと交戦するが、ジェットスクランダーを破壊。しかしスクランダーカットにより、真っ二つにされるのだった。
余談
本エピソードでは、当時深刻な社会問題であった「石油ショック」に関する描写があった。
折からの石油不足で、ボロット用のガソリンが購入できなかったほか、ドクターヘルとブロッケンもこの事に関して話し合うシーンがあった。