軽乗用車に「軽トールワゴン」というジャンルを定着させた立役者。屋根と座面を高く取ることで、衝突安全性と一定の走行安定性を確保しつつ、窮屈さを感じさせず開放的な室内空間を実現した、革新的なモデルである。
使い勝手の良さが受けて瞬く間に購買層が広がり、需要に生産が追いつかず、数ヶ月で生産ラインを拡張したほどである。
ほかのメーカーにも影響を与え、ダイハツ(ムーヴ)・ホンダ(ライフ)・三菱(トッポ)・スバル(プレオ)が次々追随して軽トールワゴンを出した。特にダイハツのムーヴは長らくのライバルである。
一時的にムーヴに抜かれた時期を除き、長らく日本でもっとも売れている自動車だったが、2009年からはエコカーブームの影響でトップシェアの座をトヨタ・プリウスに奪われた。ただし、依然として軽自動車としては日本一売れている。
なお、初の軽トールワゴンは、1972年に登場したホンダ・ライフステップバンであるが、こちらは乗用車ではなく商用車であり、積載性がワンボックスに劣る中途半端な存在とみなされて全く売れなかった。