概要
トカゲと名がつき、外見や生態はトカゲの類であるイグアナに似ているが、実際にはトカゲよりも遥かに起源の古い爬虫類である。
かつて数多くの種と幅広い生態的地位を占める一大グループだった「喙頭類」(かいとうるい)と呼ばれる爬虫類の唯一の生き残り。
形態と生態
成体はオスで全長60㎝、体重1kgほど。メスはオスよりかなり小さく、オスの半分位の体重にしかならない。背中に並ぶ皮膚の棘が特徴的。体色はオリーブグリーンから茶色や赤橙色まで変異があり、成長に伴っても変化する。
オスには他の爬虫類のような目立つ外性器が無く、ある程度成長した個体でないと性別を確認するのは困難。尾はトカゲ類と同じく自切することがある。
主に地上生の昆虫を食べるが、時には海鳥の雛や卵を捕食する事もある。
身体構造
脳や循環器の構造は両生類に似ており、心臓の作りは爬虫類の中で一番原始的である。
長寿で100年以上生きると言われているが、歯は一生生え変わらない。このため老齢になったムカシトカゲは歯が摩耗してしまい、固いものが食べられなくなる。
解剖学的な最大の特徴として、他の四足動物では失われた「顱頂眼」(ろちょうがん)または「頭頂眼」と言う「第三の目」を有する事で有名。顱頂眼は色素を持った不透明な鱗で覆われてしまうので視覚機能はほとんど無いと思われるが、日照時間などを感知し、体温調節に一役買っているとする説が有力である。