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SCP-444-KOの編集履歴

2024-09-25 07:19:13 バージョン

SCP-444-KO

むげんじごく

知ったら殺される。さてその犯人は?

SCP-444-KOは情報災害です。

444K-捜索作戦を遂行しているクリアランス1〜4/444Kを持つ職員のみが追加情報を閲覧することが出来ます。この情報に対してクリアランス1〜4/444Kを持っていない職員と話し合うことを固く禁じます。















始めに

現在、原語版では改稿が行われています。改稿後の内容は未翻訳ですが、大まかなストーリーには変更はありません。



オブジェクトクラスはKeterだった。

改稿中の原語版ではどうあがいてもK-クラスシナリオまっしぐらな最悪のオブジェクトクラス・Apollyonとなっている。そして、新カクタスフォーマットが採用されており、影響範囲の広さを示す「撹乱クラス」も、影響の大きさ、深刻さを示す「リスククラス」も、どちらも最高ランクの「5(撹乱クラス・Amida、リスククラス・Critical)」となっている。これは言い換えれば「全世界或いは宇宙レベルで致命的かつ不可逆的な影響を及ぼす」という意味である。


このSCPの説明に入る前に、このSCPのナンバーを見て知ったら終わりの鳥を連想した人は少なくないと思われる。

はっきり言ってその認識は正しい、このSCPも大差ない。





「知ったら終わり」という意味では全く大差がないのである。






概要

SCP-444-KOは、某国のとある山に佇む山荘に存在する、5人の人物の遺体である人型実体の総称である。

それぞれ、SCP-444-KO-1から5までのナンバーが振られていて、最初に発見されたのは後述するSCP-444-KO-5であった。当初は単なる認識災害、あるいはミーム汚染系のオブジェクトと推定されていたが、「事件444-K2」の発生と、山荘の至るところに隠されていた他のオブジェクトの発見により、とてつもない危険な特性を秘めている事が判明した。

SCP-444-KO-5を除く4つの遺体は、1983年に死亡したと考えられている。しかし、SCP-444-KO-5については酷い歪曲のため、確認不可能であった。

また、5つの遺体はそれぞれの場所に固定されており、動かすことは不可能である。


そして重要なのは最初の警告文に書いてある通り、このSCPは情報災害、つまり「このSCPに関する情報に異常性がある」であるということだ。

更に、このSCPを管理している韓国支部のサイト-657があるが悲惨な事にサイト-657の職員全員がこの情報災害に感染しているという「もうこれ完全に手遅れじゃね?」と言わんばかりの状態であり、特別収容プロトコルもそれを前提にしたものになっている。

特別収容プロトコルを要約すると


1:オブジェクトが位置している山荘周辺は野生動物保護区域として閉鎖および警備し、民間人を排除すること。

2:サイト-657の、情報災害に感染した職員全員に専用セキュリティクリアランス1~4/444Kを与える。

3:当該クリアランスを持つ職員は、感染拡大を防ぐためクリアランスを持たない=感染していない職員とのコミュニケーションを禁止される。

4:このオブジェクトに関するレポートの担当者のみが、報告の際に限ってそれを許される。

5:SCP-444-KO-5の視覚的な観察は、当該クリアランスを持つ職員のみに許可される。

6:当該クリアランスを持つ職員は、サイト-657から出てはならない。


この部分だけ見れば、情報災害に関する封じ込め手順としてはまっとうな部類である、早い話が「情報を広めないように遮断をすればいい」のだから。

だが、問題なのはこれに続く、当該クリアランス職員の業務内容である。曰く、


1:研究員は、SCP-444-KO-5を殺害した犯人の身元を明らかにすることを優先する。また、副次的業務として、過去に「山荘」で起きた「殺人劇」に関して分析しなければならない。


2:レポート担当者は、情報災害に感染した職員と感染していない職員とのコミュニケーションを担当する。そして、情報災害が含まれていない最小限の情報と研究の進捗状況を非感染者に報告しなければならない。また、規約を施行するかどうかを決定しなければならない。


3:調査担当者は、山荘を直接調査して殺人劇についての手掛かりを見つける必要がある。また、見つけた手がかりは研究者が分析することになる。


というもの。

つまり、SCP-444-KOのナンバーで括られる5つの遺体は、山荘で起きた殺人事件の被害者だった、ということになる。

が、問題なのは研究者の業務内容。SCP-444-KO-5を殺害した犯人を見つけ出せ、というのがその内容だが、この続きにはこう書かれている。


SCP-444-KO-5を殺害した犯人は必ず見つけ、犯人が発見された時にはSCP-444-KO-5のオブジェクトクラスは、クリアランス1〜4/444K保持者の報告に基づいてEuclidに再分類され、クリアランス1〜4/444K保持者はクリアランス1〜4/444Kが解除されて、本来の業務に戻ります。クリアランス1〜4/444K保持者は、一日ごとに必ずSCP-444-KO-5を殺害した犯人を見つけるための調査を続行しなければならず、これを続行できない時にはクリアランス1〜4/444K報告者によって規約「コピー」が発動されます。


……SCPを色々見てきた人はこう思うであろう、「何かおかしくないか?」と。

確かにSCPオブジェクトである以上警察の領分ではない。しかし、財団の理念は「確保・収容・保護」。オブジェクトを確保し、収容し、その異常な特性から外界を、またはオブジェクト自体を保護する。それが財団の業務であり、使命である。

たとえそれが殺人事件の被害者であろうとも、オブジェクトであるならば収容するだけだ。犯人を律儀に見つけ出す必要はない。


しかし、注目すべきはこれが特別収容プロトコル、つまりSCP-444-KOを収容するための手順である、ということだ。

裏を返せば、このようにすればこのオブジェクトを収容する、収容を試みることが出来る、と財団に確信させるだけの何かしらの情報が、彼らのもとにある、ということだ。

それは一体何なのか?



オブジェクト詳細

このオブジェクトは先述した通り、5人の遺体で構成されている。それぞれの遺体については下記の通り。


SCP-444-KO-1
40代の黒人男性、エイジ・オズモンドゥの遺体。1階玄関先の地面に埋もれていた。刃物で腹部を刺されたことにより失血死。生前は消費者金融に勤務していた。

SCP-444-KO-2
20代の白人女性、ローラ・シャーマンの遺体。2階のマットレスに隠されていた。ガラスの植木鉢で後頭部を殴られたことにより即死。錆びたナイフを握っていた。生前は居酒屋に勤務しており、巨額の借金があった。

SCP-444-KO-3
30代の黄色人男性、フェリー・オーランドの遺体。庭に埋もれていた。転落により首の骨を折って即死。

SCP-444-KO-4
30代の白人女性、サラ・ジョーダンの遺体。屋根の隅に張り付けられていた。全身を刃物で刺されたことにより失血死。手に大きな切り傷があった。また、ローラが勤務していた居酒屋の店主であった。

SCP-444-KO-5
詳細不明。山荘の地下室にてロープで首を吊っていた。殺害された後自殺に偽装されたものと思われる。歪曲が酷く性別や素性の判断は不可能だが、女性であるとの仮説が出ている。手で直接触れると、異様な悲壮感と絶望感を覚えるようになる。

このうち、SCP-444-KO-5は最初に発見され、SCP-444-KOのナンバーは当初この遺体に振られていた。

その後、事件444-K12と他の4つの遺体の発見に伴いナンバーが変更された。


SCP-444-KO-5を現場で、かつ直接目視すると、その被験者は「このオブジェクトは人間であり、何者かに殺害されたのだ」と確信するような精神干渉を受ける。

しかし、事件444K-12により、SCP-444-KO-5が人間というのは事実であり、山荘の中で殺人劇が繰り広げられたことが明らかとされた。

研究員はこのオブジェクトに対して、SCP-444-KO-5が「殺人劇の主犯であり、4人を殺して自殺した」もしくは「主犯に殺されるのを嫌い、先に自殺した」二つのケースを推定している。


しかし、SCP-444-KO-5がぶら下げられているロープを解こうとしたときにそれを試みた職員が突然消失するという事案が発生。

そして、4つの遺体が発見されて以来、SCP-444-KOは新たな災害特性を発揮するようになった。

これが後述するの事件444K-12の原因である。


まず、SCP-444-KO-1〜4や殺人劇に関する情報をどの手段であれ認識した時に、この情報を知った人物はSCP-444-KO-5を現場で直接視認した時に似た、異常な現象をいくつか経験する。そしてこれにより、殺人劇に関する情報から類推した情報も追加情報として記録されることになった。

その新たな特性とは、


1:山荘に入った時、悲鳴と「大勢」の疑問の声が聞こえるようになる。

2:SCP-444-KO-5を視覚的に直接目視した時の現象に対する免疫を得る。


この他にも特性はあるが、それは後述の事件444K-12の解説で記載する。


ここまでの情報の整理


SCP-444-KOって?
とある山の中の山荘と、そこにある五つの遺体。

このオブジェクトの災害特性って?
地下室の遺体ことSCP-444-KO-5の持つ特性。目で見ると「これは人間だ、誰かに殺されたんだ」と確信させられる。手で触れると悲しくなって絶望する。

新しい特性って?
他の4人の遺体が発見されてから起きるようになった現象。山荘に入ると、悲鳴と大勢の疑問の声が聞こえる。それと、SCP-444-KO-5を直接見ても確信しなくなる。



事件444K-12


さて、何度か出てきた「事件444K-12」だが、これは簡単に言えば「このSCPの調査中に発見されたオブジェクトと、判明した特性による凄惨な事件」である


時は2004年7月8日。約1O人の職員で構成された調査チームが山荘に向かったところ、そのうちの一人が玄関前の床から突き出ていたSCP-444-KO-1の腕につまずいて転んだ。これを受けての調査の結果、4つの遺体が山荘のあちこちから発見された。(これがKO-1~KO-4である)

その後、このオブジェクトについて記述された情報はサイト-657に移動された。


しかし翌7月9日、事件が起きた。

サイト-657で28人の財団職員が様々な理由で死亡するという事案が発生。

自殺か他殺かが不明な6人を除けば、それらの死亡はすべて「殺人」であると推定されるものであった。

約10人は火器による脳の損傷で即死、5人は転落、7人は後頭部粉砕による死亡であった。しかもこのうち、10人は山荘を調査した調査チームのメンバーだったのだ。

更にこの事案から約2時間後、調査チームの報告を受けた司令部の、セキュリティクリアランスレベル4を持つ3人が銃殺される事件が発生。さらには、後にサイト-657に配属されている約50%の職員が死亡するという甚大な被害を齎した一大事にまで発展した。


これらの異常特性の危険性により、サイト研究員にこれらの共通点を見つけるための任務が与えられた。

そして調査の結果、死亡した全員がSCP-444-KO-1~4について記述された文書を読んだことによる情報災害によるものだと判明した。

つまり、オブジェクト自体が異常性を持っているのはSCP-444-KO-5だけだが、他の4人の遺体は「それについて記述した文書が異常特性を持つ」オブジェクトだったのだ。その異常特性はズバリ、「このオブジェクトについて記述した情報を読み、その上で殺人劇の犯人を見つける試みを中断する、全く行わない、一日以上進まないと殺される」というものである。

更に厄介な事にこの情報災害は記憶処理で免れる事は不可能であり事件の当時、曝露した者たちに記憶処理が行われたが、記憶消去を受けた者は一日後にすべて「殺害された」のように死亡するという事件が発生してしまった。


とはいえ、彼らが結局誰に殺されたのかは明らかにならなかった。

これもSCP-444-KO-5によるものだという説が提起されている。それを受け、彼らが一体誰に殺されたのかを正確に突き止めることが、現在のクリアランス1~4/444K保持者の二番目に優先される任務となっている。

そして、曝露された人物がすべて財団の重要人物だったことを鑑みて、SCP-444-KOはKeterへと分類されることになった。

当該クリアランスを持つ職員の一人、ジョン研究員は次のように語っている。


「SCP-444-KO-1~4についてはこれ以上の異常特性が明らかにならず、従って私たちはSCP-444-KO-5の研究に現在も取り組んでいる。

現在、私たちはSCP-444-KO-5が死亡した人間の魂を取り込んでいるという説をベースに研究している。このオブジェクトを研究するには、過去に何が起きたのかが非常に重要であり、SCP-444-KO-5に触れたときに現れる特性も同様である。これにより、SCP-444-KO-5が殺害されたという推論に疑問が発生する。

SCP-444-KO-5がその山荘で起きた殺人劇の犯人だったと私は考える。おそらくその時に、-5が誰かに「復讐する」目的で何かしらの方法を用いて山荘に-1~-4を呼び出し、それらをすべて殺害したが、-5自身も知らなかった自分を殺そうとしていた第三者がいたのである。

この第三者がどのような理由でSCP-444-KO-5を殺害したのかは、まだ明らかになっていない。しかも、この第三者が存在するということもただの推論なのだ。現在まで完全に信憑性のある情報は事実上得られなかった。

しかし、まだ理解出来ない点がある。なぜSCP-444-KO-5が凶器を変えて殺害する必要があったのか。しかし、SCP-444-KO-5がナイフを所持していたのは確かだ。まだ我々が知らないことは多い。」




……以上がこのSCPについての情報である。

説明をしていなかったが、特別収容プロトコルにあった「続行出来ない場合にはクリアランス1〜4/444K報告者によって規約”コピー”が発動されます。」というのは、恐らくはサイト-657の全職員が死亡し、収容及び研究が行えなくなる恐れがある際に、収容を維持するために、SCP-444-KO-1〜5について記述された文書のコピーを用いて感染させた職員を補充するということだと思われる。


つまりこのSCPは「感染すると殺害される恐れがある情報災害であり、なおかつ職員の犠牲がなければ収容できない」という極めて厄介かつ危険なものであり、この危険な情報災害を収容できるように財団職員には是非とも頑張って貰いたいものである。




関連タグ

SCP_Foundation

外部リンク




































【警告!!ここから先はSCP-444-KOの真実が語られます。救いようが無い内容なのでここから先の閲覧は自己責任でお願いします】























私たちが今まで調べた意味は何だったのでしょう? それは無駄な苦労でした。




























無知は死を招き、未知は死へ誘う。






















……事実は違った。

ある時、クリアランス職員の一人であるバージル・ハズ主任研究員は、このオブジェクトの回収記録が消えていることに気付いた。ロジャー研究員に聞いてみたが、彼は知らないと答えた。

じゃあ彼なら知っているかな、とバージル主任研究員は、同じくクリアランス所持研究員であるロイド・マーカス博士にメッセージを送った。


だが、マーカス博士から帰ってきたのは、彼が知ってしまった、SCP-444-KOのどうしようもない、恐ろしい真実についての暴露であった。




マーカス博士のメッセージを抜き出すと長くなるが、結論を述べてしまえば

SCP-444-KO-5を殺した犯人はいない。仮に「彼女」としておくが、「彼女」はやはり自殺していたのだ。

そして、調査を進めるうちにそこに至ったマーカス博士は、全てを知ってしまった。


山荘の5つの遺体は「互いが互いを殺し合った」のだと。

このうち4人については素性がはっきりしており、そこから足取りや痕跡を掴むことは容易であり、殺し合った加害者と被害者は下記に記す。


KO-1(エイジ)はKO-2(ローラ)に殺された

KO-2(ローラ)はKO-4(サラ)に殺された

KO-4(サラ)はKO-3(フェロー)に殺された

KO-3(フェロー)はKO-5に殺された


マーカス博士が掴んだところでは、彼らはそれぞれ各自にメッセージを送って山荘に集まり、彼らが計画した通り互いに殺し合ったということらしい。

そしてマーカス博士曰く「財団は最初から間違えていた、この殺人劇は誰にも知られず闇に葬られるべきだった

事件が起きたのをきっかけに28人が死亡し、その次にクリアランスレベル4を持つ職員3人が死亡した。そして、文書に記載されていないが、このメッセージを博士が発信する前日までに、実に45人が死亡しているのだ。


これが何を表わしているか?……その殺人劇は再び起こったのである。

忘れられたまま終わるはずだったそれを、財団が発見して調査してしまったばかりに、今度はそれが財団で起きてしまったのである。


つまり、SCP-444-KOの正体とは「山荘の5つの遺体」ではなく「山荘で起こった【殺人劇】という『現象』そのもの」だった。

SCP-444-KO-5が発見されるまでの間は現象が停止していたが、財団が発見することで再びその危険性が発現されたのである。

しかし、なぜSCP-444-KO-5が死んでからは停止していたのか?……答えは簡単である。

感染した者のうち一人が自殺すると連続殺人……否、連鎖殺人が停止するのだ。それがSCP-444-KO-5という、酷く歪曲した遺体なのだ。ところが、そのオブジェクトには異常性が現れてしまった。

つまり、自殺すれば永遠に死骸に閉じ込められ、新しい異常オブジェクトになるのである。((しかも自殺したときの痛みを一生感じ続けるという有り難くも嬉しくも無いおまけ付き))


では、果たしてこの再び起きた殺人劇にて、誰が自殺するのか?……マーカス博士はそれを知ってしまった。

それは、殺人劇をたった一人まで生き延びてしまい、殺す人間がいなくなった人間が自殺してしまうのだ。こんな真相、非感染者にはもちろん、感染者にだって伝えられるわけがない。


しかも性質が悪い事に自殺した者は新たなオブジェクトとなり、それに曝露した者から更に感染が広がっていくのである。…………性質が悪いとかそういうレベルじゃないと思うの。


殺人劇という名の情報災害、SCP-444-KO。それは未だに現在進行形で財団職員を苦しめている。

特別収容プロトコルも「犯人?そんなもん最初から存在しないよ?でも頑張ってよく探してね」ということである。感染した誰かが誰かを殺し、そしてその誰かが誰かに殺される。その誰かもまた別の誰かに殺され、その誰かがさらに別の誰かに殺され……と連鎖し続ける。

これを防ぐためには、事件について調査し続け、「犯人」を捜す試みを永遠に続けるしかない。そうすることでしか、今は殺人劇を遅らせる方法がない。そうしないと連鎖殺人が起きてしまう。

それがプロトコルなのだ。


更にこの情報、知っただけでは終わらない。

マーカス博士曰く

「今度は…あなたも死ぬことになるだろうし、我々も死ぬことになるだろうし、誰もいなくなるでしょう。そして財団は何の手がかりも得られないまま終わってしまうのでしょう。情報災害により文書を表示することもできないでしょう。」


とのこと。この事件は感染が広がらない限り、感染者の全滅と共に闇に葬られることになる。そして、この真実を知るのは情報災害として封印された文書だけになる。


そして、最後に。

マーカス博士は、バージル研究員に意味深なメッセージを告げた。


「あぁ…最後にお知らせがあります。どうせ死ぬのですが。死ぬ前でも知っておくべきことは知っておく必要があると思いませんか。

誰かが死亡者の記録を一つ残していました。どうせパスワードがかかっていて見ることは出来ないでしょうが、見つけることは出来るかもしれません。そして、もう一つあります。以前、SCPオブジェクトについて研究していた時に、"最悪の選択肢"を発見しました。


-5のロープを再び解かないでください。1回目は問題なく終えましたが、2回目、ロープを解いt」


==このメッセージは3分以上発信者の応答がないため、自動的に発信されました。==


メッセージが途中で途絶えているところをみると、嫌な予感しかしないが・・・・・















444-KO-?文書

バージル博士がこれを見つけられたかは定かではないが、隠し文書としてこのようなものが存在していた。(wiki内でも報告書内に存在する隠しパスワードを見つけ、このSCPを読む前のページ『情報災害警告』で隠しパスワードを記入するとこの文書が閲覧できる。(ここでは敢えてパスワードは伏せておく))


そこに記されていたのは、発見から現在に至るまでの殺人劇の、加害者と被害者の連鎖であった。


塗り潰されている部分も多いが、判明している部分を一部抜粋


SCP-444-KO-68
被害者名ロイド・コールマン
加害者名アロエ・ニーソン
拳銃で頭を撃たれ、死亡した。

SCP-444-KO-69
被害者名アロエ・ニーソン
加害者名ケイティ・フリッツ
拳銃で頭を撃たれ、死亡した。

SCP-444-KO-70
被害者名ケイティ・フリッツ
加害者名ワッシャー・ホレス
サイト-657屋上から落とされて死亡した。

SCP-444-KO-70
被害者名ワッシャー・ホレス
加害者名ロジャー・ヘッドライアン
刃物で刺された後、射殺された。

SCP-444-KO-71
被害者名ロジャー・ヘッドライアン
加害者名████ █████

SCP-444-KO-72
被害者名████ █████
加害者名██████ █████

SCP-444-KO-73
被害者名██████ █████
加害者名██ ████



以降、この様な感じで文書が続く。

この時点ですでに陰鬱な気分になりかねないが、この文書を読み進めていくと、最後の数項目にとんでもない事が判明する


SCP-444-KO-141
被害者名ノーラン・オブ・ジョン
加害者名ロイド・マーカス
銃でロイドを撃とうとしたところ、自分が撃たれた。

SCP-444-KO-142
被害者名ロイド・マーカス
加害者名バージル・ハズ
頭を拳銃で撃たれた。


……やはりマーカス博士は殺されてしまった。


SCP-444-KO-143
被害者名バージル・ハズ
加害者名██████ ███████

「すまない、一緒に無駄な努力をしてくれた友たちよ。

2日前…調査に出掛けたんだ。ロープを解くと…消えた職員が…しかし一体…あの人々は…どのように…

どうしようもなかった。私は…」


バージル研究員はSCP-444-KO-5のロープを解くという”最悪の選択肢”を行ってしまったらしい。そこで彼は何を見たのか……。

推測でしか無いが、以前に消えてしまった職員たちが現れたのだろう。無事とは到底言い難い姿で


SCP-444-KO-144
??????
???SCP-444-KO-5

???


wikiには添付された写真が文書の最後にある。

ピンボケしたその写真に写っていたもの。

それは


山荘からカメラに向かって来る、奇妙に歪曲した不気味な人型実体。


その写真のアドレスには「medium」と記されている。

ミーディアム、つまり「手段」「媒介」



―――情報災害の本体であるSCP-444-KO-5を、バージル博士は解放してしまった。

その時現れた「ナニカ」、それこそ「???」としか表せないソレがバージル博士を殺害したが、ソレもまた解放されたSCP-444-KO-5に殺されたのだ。


そして、阻む者のなくなったSCP-444-KO-5は、死をもたらす情報災害ベクターは、山を下りて消え去った。

人の世界へと。



その先に何が起きるのかは、誰にもわからない。

だが、その果てに待っているのは、恐らく――――










殺人劇は解き放たれた。

それはもう止められない。

知る者全てが殺すまで。

知る者全てを殺すまで















最後の1人を殺すのは―?
















余談

Tale「山荘と基地」では生前の-5とバージル達の死後も生き延びてしまった「最後の一人」の視点が描かれる。


関連タグ

SCP_Foundation

無間地獄

殺人劇

どうあがいても絶望

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