『おりひめ寮からごきげんよう』は、集英社みらい文庫から刊行されている児童向け小説のシリーズである。著者は小湊悠貴、イラストはなもり。
作品解説
この春から桜ノ宮学園中等部に進学することになった少女、大原ことり。そこでは女子寮である「織姫寮」と男子寮の「彦星寮」の寮生たちが、その名前に反して激しく対立し反目しあっていた。
そんな状況に疑問を抱いたことりは、両者の溝を埋めるべく、新入生の身にもかかわらず周囲の人々とも協力して奮闘するのだった。
なお、本作は女子寮が主な舞台ではあるが、イラスト担当者の代表作のような百合展開は基本的に存在しない。
登場人物
織姫寮
大原ことり(おおはら ことり)
CV:鬼頭明里(PV)
本作の主人公で織姫寮101号室の住人。勉強は苦手だが体育は得意。
入寮初日に上級生とぶつかったり、男子寮を女子寮と間違えるなどの大ポカをやらかす。
かなりの天然であるが、道理に合わないと思うことには、たとえ相手が男子や上級生であっても物申す豪胆さの持ち主。
生まれついてのオレンジ色の髪をからかわれることが多い。
八乙女百香(やおとめ ももか)
ことりのルームメイト。1年生。ことり曰く「天使のような女の子」。
お金持ちのお嬢様で、小学校まで女子校に通っていたため男子との恋愛に憧れている。
清水美緒(しみず みお)
ことりのルームメイト。1年生。ボーイッシュな見た目ながら運動は苦手。
入学試験を首席で突破した、ことり曰く「天才」。
小学生の頃の経験から男子を嫌っている。
東堂麗奈(とうどう れいな)
3年生で織姫寮の寮長。通称「クイーン」。
ことりに「ごきげんよう」と挨拶するよう強要する。
三つ編みに眼鏡の双子の取り巻きを常に従え、寮生の寮則違反に目を光らせている。
彦星寮の寮生、特に神谷理人のことを敵視している。
彦星寮
朝倉駿(あさくら しゅん)
彦星寮101号室の住人。1年生。
ことりの幼なじみで、3年前に彼女が転校したため離れ離れになったが、偶然同じ中学に進学したため再会を果たす。
当初は些細な行き違いもあったが、やがてことりの最大の理解者で協力者となる。
結川奏多(ゆいかわ そうた)
駿のルームメイト。1年生。授業をサボってゲームセンターに行くなど素行は悪いが成績は良い。
当初はことりや駿への態度も悪かったが、ことりと接するにつれ徐々に変化していく。
神谷理人(かみや りひと)
3年生で彦星寮の寮長。
物腰は柔らかだが喧嘩を一人で仲裁するなど、独特のカリスマ性がある。
織姫寮の寮長の麗奈とは浅からぬ因縁がある模様。
書籍情報
いずれも集英社みらい文庫から刊行。
おりひめ寮からごきげんよう ドキドキの新生活! となりの男子寮とは交流禁止!?(2023年12月15日発売)
おりひめ寮からごきげんよう 七夕に願いを! 女子と男子が仲なおり!?(2024年7月19日発売)