蝶人パピヨン
ちょうじんぱぴよん
「ノン ノン パピ♡ヨン もっと愛を込めて」
CV:真殿光昭
主人公武藤カズキの宿敵で、錬金術による永遠の寿命を獲得した人型ホムンクルス。頭脳・戦闘力とも超一流だが、美的センスは明らかにおかしい。パピヨンの衣装を用意したバタフライや、父親の蝶野刺爵ですらパンツ一丁姿を『素敵なスタイル』と評するなど蝶野家の美的センスのおかしさはもはや血筋である。
人間時代
元の名は蝶野攻爵。名家の嫡男として幼少の頃より数々の英才教育を受けてきた天才児だったが、不治の病を患い、病欠による高校留年を繰り返し世間から取り残され、親からも落伍者の烙印と共に存在を抹消された形で未来を閉ざされていた。
先祖の遺した錬金術研究の資料からホムンクルスの製造技術を知り、生きた証すら何一つ遺せぬまま消えていく己が運命から脱却するために、「超人への進化」を決意する。
自分を蔑む周囲の人間を実験台にしては野に放っていたホムンクルスが、錬金戦団の目に留まり、津村斗貴子と武藤カズキが出会う切欠となった。
変♪態♡後☆
ホムンクルスへの変態を果たす際、度重なる妨害でプロセスが不完全だったため、死にはしないものの、人間時代の病魔の苦痛が伴う不完全なホムンクルスとなった。
同じ錬金術の産物・核鉄で死を免れた身でありながら自分の目的を阻むカズキを、強い羨望と敵意を込めて『偽善者』と呼び、斗貴子の生死も巻き込んだ不倶戴天の死闘を繰り広げた。
紙一重でカズキに敗れ、死んだと思われていたが、実は同じホムンクルスとなって生き続けていた先祖・蝶野爆爵ことDr.バタフライによって一命を取り留め、再登場を果たす。
この頃から、身内すら呼ばなくなった「蝶野攻爵」の名で自分を呼び、自分を手にかけた罪の意識を背負い続けるカズキに、信頼にも似た執念を抱き始める。
錬金術を巡る数々の戦いの末、「黒い核鉄」の力で人間でもホムンクルスでもない怪物になる寸前だったカズキをその天才的頭脳によって複製した「白い核鉄」の力で人に戻し、「人間の錬金の戦士・武藤カズキ」との最後の決着に臨む。
カズキの勝利で戦いは終わり、カズキはパピヨンに「今度こそ新しい生涯を存分に生きてほしい」と願う。それというのも、ホムンクルスが人類の害悪である証=「人間時代の己が肉体への未練に起因する食人衝動」が、己の過去に何の未練もないパピヨンには存在せず、既に彼が「人間でもホムンクルスでも黒い核鉄の怪物でもない第四の存在」となっていたからであった。
人類とホムンクルスの戦いが終結した世界で、今日も人々は天を仰ぎ、銀成市の名物マスコットとなった、仮面の怪傑の名を叫ぶ。愛を込めて…「蝶人パピヨン」と!
『アフター』では戯れついでと評してロッテリヤの『1日テン蝶』を引き受けたりとすっかり人畜無害な存在となっており、店内でフィギュア化までされていたりとどこぞの赤いアフロ みたいである。
人間だったころの理不尽な境遇を考えれば、彼はある意味で作中で最も幸せな結末を迎えたと言える。