概要
トリフィドとは、ジョン・ウィンダム著のSF小説「トリフィド時代(The Day of the Triffids)」に登場する空想の植物であり、作中において主人公たちの脅威となる存在である。
肉食植物の一種であり、頭部(茎が伸びて頭部に当たる器官になったもの)に毒の刺毛を持ち、これを鞭の様に用いて狩りを行い、仕留めた獲物の腐肉を器用に掬って食べることと、通常の植物の様に光合成などによって栄養を賄うとされる。また、植物でありながら3本の丈夫な根を用いての歩行も可能であり、餌を求めて歩きまわる習性がある。
トリフィド自体が巨体であり、刺毛の毒も人を死に至らしめる程に強力であるため、危険な植物であるが、トリフィドからは良質な植物油が採れたり、その搾りかすにも栄養が多く含まれるなどの利点があったため、作中では多くのトリフィドが工場などで飼育されているが、刺毛を切除しないほうがより、良質な油を生産するといったことからそれらの工場では刺毛付のまま、鎖と首輪に繋がれたトリフィドが飼育されていた。
生態
植物でありながら歩行し、狩りを行うなど、おおよそ植物の範疇を超えた生態を持つが、作中では更に仲間同士でコミニュケーションをなんらかの方法で取っていることや音を聞き取る能力に優れていることなどが示唆されているが、繁殖は種子によって行われタンポポなどの様に綿毛を飛ばすとされる。
また、その発祥そのものもどこかの国の遺伝子操作によるものであるとされ、良質な油が採れるのはその証拠であるともされている。
しかし、先述の通り危険な植物であり、作中で世界の多くの人類が盲目になった際には最悪の天敵になった。
しかし、トリフィドの攻撃手段は刺毛の毒鞭であるため、刺毛をショットガンで吹き飛ばすなどしてしまえば次の刺毛が生えてくるまでの間は殆ど無害な歩く植物になる。