概要
おとぎ話「眠り姫」の『緋色の髪の魔王』の正体。
本作のラスボスであり、ゼロム騒動の元凶でもある。
かつて「結晶界(クオーティア)」に住んでいた結晶人(クオート)であり、故郷を救うために一連の暗躍を働いた。
ただし、自身はシングのスピルメイズに身を隠しており、自分の機械人であるインカローズに自分が復活するために行動をさせていた。
初登場は「いばらの森」こと『機動結晶城サンドリオン』にて登場する。
インカローズに対する怒りを何度も繰り返していたシングのスピリアをインカローズが刺激したことで「特務拠点ニーベルグ(Rではリグナトル駐屯地)」の地下にてシングの身体を乗っ取ってサンドリオンに潜入、そして自らの肉体を復活させた。
その後サンドリオンを復活させ、「救済システムガルデニア」に転送するための準備を始める。
性格は良くも悪くも純粋であり、その行き過ぎた純粋さのせいで自分の目的を達成するためならば仲間や関係ない人を利用することもいとわない。
そのため、約2千年もの間ジルコニアやシングなど様々な人に取り付いて転生し、自らの目的「ガルデニアを利用して再び結晶界を復活させる」に向かって行動してきた。
原界(セルランド)や原界人(セルレイド)がどうなってもいいと考えており、むしろ結晶界や結晶人を復活させるために犠牲になるべきと考えている。
救済システムガルデニアに転送が成功した後はガルデニアのコアにて原界や原界人を守るために追いかけてきたシング達を迎え討つ。
彼らと戦うためにガルデニアコアと合体したが、負けてしまう。
そしてガルデニアコアにスピルリンクをされたことによってガルデニアコア内で最終決戦を行う。
その後、敗れたクリードはガルデニアコア(女王ゼロム)と合体した副作用によって白化してしまい、約2千年に及ぶ戦いと自らの命の終わりを迎えた。
過去
彼はかつてリチアと共にガルデニアを作った過去がある。
その昔(約二千年以上前)、結晶人が住んでいた結晶界は高度な文明に恵まれており、人々は便利で豊かな生活を送っていた。
※この時代のことを原界では「石の時代」と呼んでいる。
便利すぎる生活は人々の心を荒ませていき、結晶人同士で争うことになった。
かつては生活の手助け用に使っていた機械人を兵器用に発明・改造していき、思念術を戦争に利用し、更には人々の心を食べる魔物兵器「ゼロム」を開発した。
そしてそれらを戦わせ、街に住む結晶人は傍観したり、戦争を賭け事の対象にしていた人達もいた。
そんな現状に嫌気がさしたクリードとリチアはフローラの反対を押し切り、「争っている人々の悪いスピリア(心や気持ち)のみを取り除く」という装置『ガルデニア』を開発した。
ゼロム開発の技術を応用するなど苦労の末完成し試運転をしてみるが、ガルデニアは無差別に、そして善悪関係なしにスピリアを食い尽くし始めた。
この予想外の事態にクリードはガルデニアの機動力になっていたリチアに止めるように促すが、とても止められるものではなく、人々のスピリアはただひたすらに吸収されていった。
この事態にフローラが駆けつけ、術を使ってリチアの代わりにガルデニアをコントロールするために残り、二人に逃げるように説得した。
クリードは拒否をしたが、リチアに連れられて逃げた。
この事件のため、クリードはリチアを憎んでおり、更にガルデニアに取り残してきたフローラや他の結晶人のスピリアを救出するために、ガルデニアを再起動させることにこだわっていた。
彼には両親がいなく、姉のように優しくしてくれるフローラを愛していたが、このような境遇であるために「愛」という存在を知らなかった。
そのために自らに愛が芽生えている自覚が無く、クリードのスピリアを元にして作った『救済システムガルデニア』は愛を求めてひたすら周りのスピリアを吸収するというミス設計があること…つまり『ガルデニアが愛を求めていること』に気付くことが出来なかった。
余談
彼の名前の元ネタは「グラファイト鉱石(黒鉛の一種)」であると思われ、名前に宝石名が入っているキャラクターの一人でもある。
また、よく間違われるが、「グリード」ではなく『クリード』である。