概要
DS用として発売された「テイルズオブシリーズ」三作品目。
公称ジャンル名は「心と出会うRPG」
シリーズ初のアニメーションムービーが流れる「アニメムービーエディション」とCGムービーの「CGムービーエディション」の2バージョンが同時発売されている。
アニメムービーエディションは、攻殻機動隊シリーズやギルティクラウンを手掛けたプロダクションI.Gが制作。
CGムービーエディションは、ゲームはゼノギアスから、シン・ゴジラと多彩で幅広い技術を持つ白組が制作。
違いについて
ゲーム中でのムービー以外は、ゲーム内容は同一。
アニメムービーエディションはいつもながらの同時に発売されたもう1つのハーツ、ストーリーは一緒だがムービーがリアルなCGになっており某ファンタージーRPGみたいな絵タッチになってる。
リメイク作品
PlayStation VitaでテイルズオブハーツRが発売され、iOSでも配信された
詳細はテイルズオブハーツRを参照。
ストーリー
物語の始まりは、心が「スピリア」という結晶によって表される世界の辺境の田舎村。
主人公シングは祖父が留守の際に、浜辺に打ち上げられたヒスイとコハクの兄妹を発見する。意識を取り戻した2人は、特殊な武具ソーマを探し祖父を訪ねて村にやってきたことをシングに告げる。
シングは祖父のソーマを勝手に持ち出し、母の形見のソーマが収められている岬の祠に向かうが、そこで謎の魔道師に襲われ、コハクはスピリアにダメージを受け、駆けつけた祖父も大怪我を負ってしまう。
シングはコハクを救うためにスピルリンク(ソーマを用いて、他人のスピリアに侵入する行為)を行い、そのコハクのスピリアの中でエメラルドの髪の少女に遭遇するが、突如少女が姿を消し、同時にコハクのスピリアが粉々に砕け散り、世界各地へ分散してしまった。
ヒスイに責められながらも自分の手でコハクのスピリアを元に戻す事を決意したシングは、2人と共に初めて村の外へ旅立った。
やがてシングは、自身のスピリアに秘められた秘密と出会い、世界を巡る戦いへと巻き込まれていく。
世界観
マクス帝国と呼ばれる大きな国が主な舞台となる。
かつて様々な勢力に分かれていた「マクス帝国」は数十年前に、先代皇帝によって統一され、一つの巨大な国家となっている。
政治の中枢を担っている「帝都エストレーガ」、国教のバレイア教の中枢である「聖都プランスール」を中心に世界が回っている。
上空には「白い月」と「黒い月」の二つの月が見える。
システム
- 思念技
ソーマを使った技のことで今までのシリーズの特技と奥義にあたる。
- 思念術
ソーマを使った術のことで、今までのシリーズの術または上級術にあたる。
- 治癒石
戦闘後に使うと体力を回復させることが出来る不思議な石。
- ソーマビルド
ソーマを強くするためのシステムで、ソーマビルドを行うことによってソーマが様々なタイプに進化したり、スキルや術技を習得することもある。ソーマビルドを行うには素材が必要であり、素材は道中での探索や魔物を倒すことで手に入る。
- ゲストキャラクター
特定のアイテムを入手することにより、援護キャラクターとして様々なキャラクターを使用することができる。キャラクター音声は用意されていない。
キャラクター一覧
詳細は各タグを参照。
余談ではあるが、ほとんどのキャラの名前は宝石に由来している。
名前 | シング・メテオライト | コハク・ハーツ | ヒスイ・ハーツ |
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CV | 柿原徹也 | 井上麻里奈 | 松風雅也 |
イラスト | |||
名前 | イネス・ローレンツ | ベリル・ベニト | クンツァイト |
CV | 伊藤静 | 千葉紗子 | 郷田ほづみ |
イラスト | |||
名前 | カルセドニー・アーカム | リチア・スポデューン | |
CV | 神谷浩史 | 清水香里 | |
イラスト |
Vitaでは新キャラとしてガラド・グリナスが登場。
サブキャラクター
インカローズ…謎の魔道士。
フローラ・スポデューン…リチアの姉。
クロアセラフ…クンツァイトに執着する機械人。フローラの守護機士。
クリノセラフ…フローラの守護機士。クロアセラフとは兄弟機。
ドナ・メテオライト…シングの母。
クリード・グラファイト…『緋色の髪の魔王』と呼ばれる結晶人。本作のラスボスである。
ゲストキャラクター出演キャラ
テイルズオブシリーズからのゲスト
テイルズオブシリーズ以外の作品からのゲスト
用語
- ソーマ
大昔から存在しているスピリアを使う武器で、一部を除いて攻防一体となっている。
例)シング→盾形(守)のソーマから片手剣型(攻)のソーマを発動させて戦う武器として戦う以外にもスピルリンクと呼ばれる方法を使い、デスピル病を治すこともできる。
このソーマを使いこなす人を「ソーマ使い」と呼び、ソーマはソーマ使いのスピリアの強さによって威力が変わる。
- スピリア
人の心(意志)のこと。ソーマ使いはこのスピリアを鍛えておく必要がある。
スピリアの中の迷路のことを「スピルメイズ」と呼ぶ。
- デスピル病
ゼロムによってスピリアが弱くなる病気で様々な症状が起きる。
たいてい、一つの感情でスピリアが偏って満たされて情緒不安定になったり、感情が欠落したり、症状がひどくなるとスピルメイズが縮小してしまう。
ソーマ使いがスピルリンクを行い、原因となっている問題を解決したり発症原因のゼロムを倒すと治る。
- 石の時代
約二千年以上前の時代のこと。
資料が良く残っていない為こう呼ばれる。
現在も石の時代の遺跡や文明の破片を見つけることが出き、それらから推測すると現在よりも遥かに高度な文明や思念術であふれていた時代という説がある。
ちなみにソーマや機械人も「石の時代」の産物。
- 帝国軍
マクス帝国の正式な軍隊で、帝都エストレーガを拠点にして活動を行っている。
しかし上層部はかなり腐敗し、今では毎日教会との派閥争いが起きている。
- バレイア教
もともとは小規模な私教だったが、次第に規模がでかくなり、今となっては国教になっている。
羽クジラや神様を信仰の対象としている。
- 結晶騎士
バレイア教の私設軍で、聖都プランスールを中心に活動を行っている。
教祖のラブラト・アーカムは帝国軍との覇権争い(と他の理由)のためには一切妥協をしない。
- 眠り姫の物語
シングたちの世界に伝わるおとぎ話で、いばらの森に眠るエメラルドの髪の女性(眠り姫)が緋色の魔王に狙われているという話。
「眠り姫が次に目を覚ます時は勇
総評
若干の粗はあるもののしっかりと作り込まれており、
携帯機でのRPGとしては十分と呼べる作品となっている。
テンペストの反省点から、これほどボリュームアップした長編RPGを作り上げたことに賞賛の声が上がったほどである。
CGについて
収録ムービーが違うという、異例のバージョン違いでの発売もあってファンの間では驚愕。
「アニメ調の作品なのに、リアル寄りのデザインは大丈夫なのか?」と発売前から不安の声があがり、案の定それは的中した。
いのまたむつみイラストから大きくかけ離れており、
リアルさが悪目立ちして元絵とのギャップが凄まじく「モッコスの再来」と言われる始末。
「マンネリ化を防ぐべく、ファンが予想すらしなかったであろうCG表現に挑戦してみた」
という趣旨があっての開発だったのだが、ファンが望んでいた結果にはならなかった。
だがクオリティという部分では非常に評価が高く、白組の技術力の素晴らしさが窺える。