グリッチ(グリッチ行為)とは、プレイヤーに対し不利益を及ぼさず、むしろ何らかの利益をもたらすことさえあるバグ、もしくはそのバグを利用して楽しむ行為を指す。いわゆる裏技のこと。
永久パターンによりスコアを荒稼ぎしたり、アイテムやステータスを増やしたり、物理演算の不具合で高速移動したり。
或いは利益をもたらさずとも、何らかの物体に埋まったり、NPCにふしぎなおどりを踊らせたりなど笑いを生むようなバグもグリッチ扱いされることがある。
グリッチの発掘はゲーマーにとって重要な文化となっており、関連雑誌で紹介されたりした他、ネット普及以降は動画サイトやSNSでグリッチの発見をメインコンテンツとして活動するゲームプレイヤーも少なくない。
開発側もこうした文化は意識しており、スーパーマリオブラザーズの無限1UPのように、当初グリッチだったものが後発の作品で仕様として取り入れられたり、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドのように、開発中に発見したグリッチを敢えて見逃したことが公言されている作品もある。
ただ短期的には利益を産むとしても、その利益によってメーカーの想定したゲームバランスや世界観が崩壊すると、総合的なゲーム体験を損なうことになりかねず、ネット環境の普及以降はアップデートで潰されることも多くなった。
対戦ゲームにおいて
一方人対人のマルチプレイヤーゲーム…特に昨今競技性が意識されるようになったオンラインゲームでは、スポーツマンシップの観点からグリッチの利用は強い非難に晒され、利用規約でも明確に禁止されていることが多い。
何らかの不具合を見つけてしまったら、一旦ゲームを中断し早急にメーカーに報告することが推奨される。
しかしながらメーカーの力量不足から修正に時間がかかってしまい、まごついている間に普及して必須テクニックとして競技性に組み込まれてしまう事例も散見される。そうすると修正するほうが逆に批判を浴びることもあり、メーカーの対応を難しくしている。