概要
石ノ森章太郎の『サイボーグ009』と永井豪の『デビルマン』のコラボレーションとなる新作アニメ。
2015年10月に2週間の期間限定で劇場公開され、その後全3話のOVAとして再構成されている。
予告編
登場キャラクター
サイボーグ009
デビルマン
ハイティーン・ナンバー
0016/カイン
逸話
永井豪は石ノ森章太郎のアシスタントをしていた時代に、『サイボーグ009』の背景を描いていたそうである。永井はフィギュア王のインタビューで、最も好きなサイボーグは005と答えている。
余談
因みに担当声優のほとんどだが過去の石ノ森作品に関わった経歴がある
さらに余談だが島村ジョーを担当した福山潤氏は過去に石ノ森作品繋がりの仮面ライダーファイズ パラダイス・ロストでエキストラとして出演や、アルベルト・ハインリヒを担当した東地宏樹氏は仮面ライダークウガの25話で顔出し出演の経験があり、ほとんどの声優が石ノ森作品に関わっている。
冒頭6分、「ミュートス・サイボーグ編」「ジンメン編」の双方を短いカットに分けつつ行き来しながら導入エピソードとして採用。
「優美」「壮大」「悲哀」「カラフル」「スタイリッシュ&スピーディ」な009に対して
「醜悪」「壮絶」「憤怒」「モノクロ」「パワフル&バイオレンス」なデビルマンと、
石ノ森章太郎と永井豪の両氏の作風の違いを明確に差別化するも、両者多くの作品で愛用した「神と悪魔」「人を超えた存在」というフレーズを持ち込むことでこの両作を一定の枠に留めている秀逸な編集が大きな見所であもる。
特に敵との対峙の仕方として、極力最後まで説得を試みる島村ジョーのヒューマニズムと、犠牲を覚悟で徹底的に叩き潰す不動明のヒロイズムが対比的に描かれている他、「神か悪魔になるしかない」という問答に対して「戦いを止めるための戦いの鬼になる」といった芸コマな演出が全編通して散見されるのもニクイ所。
また、所謂「VSモノ」のにおいてアキレス腱である「残りの隊員問題」にも重点を置き、ジョー以外のサイボーグにもそれぞれ活躍シーンが用意されている他、デビルマン側にも牧村美樹と009側のゲストキャラとは多分に交流シーンがある。
そして両作品はサイエンスとファンタジーと、根幹から設定の矛盾が生じそうな組み合わせなのだが、デーモン族の「生物であればなんでも合体可能な能力」と009原作萬画版の引き出しの多さをフル活用した結果、イワンをして「生物的肉体と機械的肉体の双方を確立上行き来している」と言わせるハイブリッドなラスボスを登場させた。
このように、全編通してリスペクトの止まない秀逸な作品である。
外部リンク
関連タグ
マジンカイザーSKL:過去に同スタッフが手がけた作品。デビルマン側の主要キャスト3人は、この作品からそのまま続投している。