「俺には守るものがある!犠牲を超えて、戦う価値がある!!」
演:松田岳
変身する仮面ライダー
概要
沢芽市で活動するダンスチーム・ビートライダーズの頂点に君臨するチームバロンのナンバー2で、バロンのリーダー・駆紋戒斗の右腕的存在。本名は不明。
他のメンバーと異なり、戒斗には対等な口調で接する。
アーマードライダーになるまでは下記のバナナ発言を除けばあまり目立った活躍はしておらず、他のチームに対して高圧的に振る舞うなど嫌な奴と言う印象のある人物であった。
己の信念から他の勢力を潰す事に余念が無い戒斗には従順だが、戒斗と異なり卑怯な手段も厭わない性格。
実際、第1・2話において陣地取りのインベスゲームに勝つために相手の持つロックシードを落とさせる事でインベスを暴走させるようメンバーのペコに指示を出していた。
その後、第2話にて戒斗からペコと一緒に卑怯な手段を咎められたことで自身を省みたのか、ビートライダーズがチームの垣根を越えて絆を深めあった第18話以降は本来の性格である熱血漢的な側面が強く表に出てきた(第3~17話では目立った活躍は無く、出番があっても他のチームを嘲笑う場面等も少なくなかったため、大きく変わったのは第18話での一件以降であろう。後の描写からしても元々温和だった性格が場所取りの過激化によって歪んでいったのだと思われる)。
戦う理由に様々な思惑を持つ他のアーマードライダーと違い、シンプルに「街の平和や人々を守る」と言う理由のみで戦っているため、作中では一番正統派のヒーローらしい性格と言える。
生身での戦闘力もそれなりにあるらしく、第45話ではかつて紘汰と戒斗を一蹴した湊に対しても互角に奮戦していた。
第18話以降はチーム鎧武のガレージに普通に出入りするようになり、光実のことをチーム鎧武のメンバー達と同様に「ミッチ」と呼ぶようになるなど、第1話の頃と比べたら最早別人としか思えないくらいの好青年で良き兄貴分的存在となり、チーム鎧武のメンバー達との仲が良くなった。ちなみにミッチと一緒にダブルライダーキックを放ったこともある。
第3話では戒斗が仮面ライダーバロンに変身する過程を見て「バナナ!?」と3回も叫んでしまい、戒斗に「バロンだ!」と突っ込まれている。
ちなみにインベスの操作は得意ではなかったようで、戒斗のように複数召喚は一度も行わず、第1話のインベスゲームでは同じ低クラスだがDクラスのヒマワリ相手にCクラスのマツボックリを使いつつも劣勢となっていた。
チームリーダー、そしてアーマードライダーへ
第18話では戒斗のチームバロン脱退により新たなチームリーダーになった。
ビートライダーズ全チーム参加による抗争終了イベント時には乱入してきたインベスに対抗するため、「もうここは鎧武だけのステージじゃない!お前達だけに戦わせない!」と、第15話で戒斗がユグドラシルから持ち帰った量産型戦極ドライバーとクルミのロックシードを使い、三人目の木の実ライダー「仮面ライダーナックル」へと変身。
初めての変身にもかかわらず鎧武を息の合った連係でサポートし、仮面ライダーバロンの援護もあって複数の初級インベス及びセイリュウインベスを撃破。ライダーとしてのデビュー戦を見事勝利で飾った。
バロン=戒斗からは去り際、「お前はもっと強くなる」と(恐らくは初めて)褒め称えられていた。
セイリュウインベスは鎧武オレンジアームズとバロンバナナアームズではその皮膚の頑強さ故に初戦では歯が立たなかった強敵であり、バロンの援護もあったとはいえ初戦でしかもC+という低いクラスのクルミロックシードで撃破出来たこと、また複数の初級インベスをパンチ数発で撃破したことは彼の素質の高さを物語っている。実際Vシネマ第一弾によると、このしばらく後にある人物を襲うのを止めるために仮面ライダーブラーボと戦ったが、そこそこ食い下がった末にロックシードも奪われずに済んだ(あるいは負けたが戒斗の場合と同様に「見込みがある」とロックシードをすんなり返された)らしい。
ちなみに初期の木の実組、黒影とグリドンは上級インベスどころか初級インベスすら撃破したことが無かった(グリドンは後に心身共に成長し、ライオンインベスを撃破している)。
クラックからやってくるインベスに対しても苦戦する様子はあるが最終的には黒星を付けずに勝利している(初級インベスに苦戦しているシーンもあるが、実際のところヘルヘイムの森に生息するインベスは召喚されたものよりも強い傾向があるためと思われる)。
第39話では駆紋戒斗、湊耀子と共に防衛システムとの戦闘を開始、そこでスイカアームズを使いこなした。
第44話では戒斗と湊の裏切りに一人困惑するも、ロード・バロンとなった戒斗を見て戒斗側につくと宣言。マリカとの連携でグリドンのドライバーを破壊し戦闘不能にした。その後ロード・バロンと鎧武との戦闘に乱入し、彼に退くように伝えた。はたして彼の思惑とは…。
第45話で彼の行動が戒斗を止める為の行動であると判明。ペコを介し凰蓮に小型爆弾の作成を依頼した。その際、かつての仲間を裏切る事になる事を悔やんでいたが、凰蓮に「今のあんたは正義の味方よ」と励まされた。その後戒斗を倒すべく作戦を実行するも湊に気づかれ、間一髪で戒斗は守られて作戦は失敗に終わる。
作戦が失敗しても戒斗と交戦するもスパーキングとスカッシュの打ち合いに敗北、ドライバーを破壊され変身不能に陥りながらも戒斗に自分の意思を伝え意識を失った(ちなみに第46話冒頭のナレーションで「ザックが散り…」と、あたかも戦死したような風に語られていた。演者の松田氏によると台本を渡された時には第45話で戦死すると聞かされていたとのことであり、その名残と思われる)。
戦いの後は戦闘での怪我は完治していないものの無事生存しており、ビートライダーズを見守っている。その際、影から見ていた光実に対し、ビートライダーズに戻らないかと声をかけていた。
7ヶ月後には舞と戒斗に代わりビートライダーズのまとめ役になった模様。
大抜擢(Vシネマ)
2015年5月5日の鎧武外伝発売記念イベントおよび公式twitterにて製作決定が発表されたVシネマ第2弾にて彼の変身する仮面ライダーナックルが主役の1人に抜擢された。第1弾にて主役を務めた仮面ライダーバロンに続いての大抜擢である。作品についてはこちらを参照。
中の人について
演じる松田岳によると、木の実組ゆえに初瀬るのではないかと心配されていたとの事。
(出典松田岳オフィシャルブログ「GAKUREKI」2014年02月16日)
また、同じ記事では松田氏の「くるみ」についてのエピソードも書かれている。中学生時代のダンスの亡き恩師が「くるみ」と言う名前であり、奇しくもかつての先生の名を持つ「くるみ」の仮面ライダーとなることにとても感動したとのこと。
余談
- 上記のように本名は現在でも不明のままだが、「ザック」という名前から名字は「山崎を始めザキが付くのではないか」と考察されることもあった。
- 仮面ライダーナックルの変身者は新キャラを登場させる案もあったが、脚本を担当した虚淵玄がザックを気に入っていたことから選ばれた。
関連タグ
ザック:pixivではこちらのタグが付けられたイラストが多い。
関連・類似キャラクター
- シュラ:『鎧武外伝』第2弾に登場した、かつてのチームメイトにして宿敵。
- 城乃内秀保:チームのリーダーで人間としてもヒーローとしても大きく成長した木の実組。
- 三原修二:人間としても戦士としても大きく成長を遂げたサブライダーの先輩、「敵対する大企業によって開発された変身ベルトを使用して黒いライダーに変身」「主人公や2号ライダーよりも後にライダーになった」「ライダーになってから物語が展開された」「2号ライダーとはチームメイト(クラスメイト)の関係にあり、強く信頼している」「2号ライダーの行き過ぎた言動に疑問を抱く事もある」「戦う決意を固めてからは大切な仲間達を守る為にどんな強敵にも立ち向かうようになる」「2号ライダーから戦力を与えられる」「初変身した時の戦闘では2号ライダーのサポートを受けながら奮闘する」「物語が進むにつれて主人公とも打ち解け合い、強く信頼するようになる」「2号ライダーに反発してまで主人公の味方についた事がある」「2号ライダーが戦死してからもその思いを胸に抱きながら戦い続ける」「最終決戦後も生き残る」といった多くの共通点がある。
- 加賀美新、万丈龍我:最初から登場しているが、物語中盤からライダーに変身した熱血漢。パワーファイトやクールな性格の赤いライダーとタッグを組んでいる点も共通。
- 不破諫:パワーファイター型のサブライダーの後輩、「兄貴肌な性格」「最初は主人公と対立するが、徐々に協力的になる」「物語中盤以降は主人公にとって唯一の純粋な味方」「物語終盤で仲間の暴走を止めようとするが、変身ベルトとキーアイテムが破損する」等の点が共通。
- 牛島光:最初から登場しているが、後にライダーになってから物語が展開されていった人物。