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桐生戦兎

きりゅうせんと

特撮番組『仮面ライダービルド』の主人公で同名ヒーローの変身者。
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「凄いでしょ?最高でしょ?天才でしょ?」

「見返りを期待したら、それは"正義"とは言わねぇぞ」

「仮面ライダーは軍事兵器じゃない。人を守るためにある。それだけは忘れるな」


演:犬飼貴丈


概要

仮面ライダービルド』の主人公にして天才物理学者。天才的な頭脳と驚異の身体能力を持つ。また化学方面にも明るい様子である。年齢26歳。「最高だ」「最悪だ」が口癖。

気分が高揚すると、アホ毛のごとく頭頂部の髪の毛の一部がピョンとはねる。

アギト』『』『響鬼』『キバ』『W』『ウィザード』と同じ本編開始以前から変身して戦っていた主人公タイプ。


記憶を失っており、雨の中行くあてもなく道端で座り込んでいるところをカフェ『nascita』のマスター・石動惣一に拾われ、以来『nascita』の地下秘密基地で暮らしている。

唯一の記憶はガスマスクを付けた科学者たちによる人体実験と、そこにいた謎の怪人『コウモリ男』の姿。

ビルドドライバー仮面ライダービルドに変身、東都の治安を守るため、そして失われた記憶の手がかりを探るためにスマッシュと戦うが、その正体は東都政府も警察も知らない。

いい加減に家賃を納めて欲しい惣一の勧めもあり、東都先端物質学研究所でパンドラボックスの謎を解明する仕事に就く。


そんなある日、殺人罪で服役中の万丈龍我という男が脱獄したという情報を知り、惣一からも彼にスマッシュの反応があると聞いて身柄を確保するために捜索。だが龍我から殺人は冤罪であるという事に加え、収容されていた刑務所で襲われ、ガスマスクの一団に人体実験を施されたという話を聞かされる。それは戦兎の記憶にある光景と同じものであり、自分の記憶に関わる鍵がそこにあることを知る。

その後現れたスマッシュに襲われた龍我を助けるためにビルドに変身して撃退。そこへ駆けつけた氷室幻徳から身柄を渡すよう要求されるが、自分の言う事を誰も信じてくれない絶望に悲嘆する龍我の姿を見て彼の無実を信じることを決意。龍我をバイクに乗せその場から逃亡し、ビルドは「東都を守る謎のヒーロー」から一転して「脱獄囚の仲間」と見なされてしまう。しかし素顔は割れていないため、戦兎は何食わぬ顔で今まで通り研究所に勤務しつつ、謎の組織を追い求める「逃亡者にして追跡者」という二重生活を送る事になるのだった。


人物

自らを天才と言って憚らないがそれ相応の頭脳は間違いなく有しており、劇中登場するフルボトル生成機械、ビルドドライバーのベストマッチ判別機能、専用武器ドリルクラッシャー、専用マシンマシンビルダー、強化変身アイテムなどは彼が全て自分で開発している。


一見すると飄々として掴み所がなく、知的好奇心を満たすことを優先する身勝手さが強い。おまけに少々口が悪く、特に度々龍我をからかって怒らせている。

しかし、その内には罪なき弱者を実験台にする悪行に静かに怒りを燃やす正義感や、ナイトローグの悪辣な策略でスマッシュに改造された結果どうあっても助からなくなってしまった龍我の恋人を自らの負荷を顧みずに安らかに解放して龍我と最期のひと時を過ごさせるなどの確かな優しさを秘めている。

また、「自分の記憶を取り戻す事」と「ビルドとしての使命」のどちらが大事なんだと龍我から問われた際は迷わず後者だと答えており、間違いなく"仮面ライダー"の素質を備えた者と言える。

自らの行いを「正義」と信じているが、同時に見返りを期待して行うのは正義ではないと考えており、ビルドとして人助けのために戦う理由を「誰かの力になれたら、心の底から嬉しくなって顔がくしゃっとなるから」と語っている。


……というのはあくまで記憶を失った彼が「こうありたい」と思ってしている行動であり、根底には自分についてさえ何もわからない孤独と不安に常に脅かされている人間として当然の精神がある。そのため一度それを剥き出しにされると龍我以上に冷静さを失ってしまうことも。


新しい武器を開発した直後に狂気じみた表情で「試したい……」と呟きながら他人に向かって振り回すという(一応書いておくが、劇中では当然おもちゃではなく本物の設定。非戦闘時にはセーフティがかかっている設定があるとはいえ常軌を逸しているのに変わりはない)主人公らしからぬ悪癖がある。


科学に関しては「それそのものに善悪はなく、使う人間や環境次第で変わる」といったようなスタンスであり、危険な人体実験を行った葛城のことも人間性はともかく科学を発展させた功績は称賛している。また科学を正しく使うことで人を幸せにできると強く信じており、科学の果てには破滅が待っているという考えのブラッドスタークとは相容れない。


「桐生戦兎」という名前は、第5話にて、拾われたときにマスターにつけられた名前だと判明。名前の「戦兎」は、マスター曰く、ビルドの基本フォームラビットタンク』から、苗字の「桐生」はマスター行きつけの理髪店「バーバー桐生」から取ったとか。また、立弥曰く、本名は『佐藤太郎』のようだが…


第6話にて、ファウストに人体実験をされた際に『ネビュラガス』を注入されたことが判明。しかし、スマッシュにならなかったレアなケース(ハザードレベル3以上)らしい。

作中初めてハザードレベルが明示された第5話当初のハザードレベルは3.2だったが、同話中に3.7まで上昇する。

その後、第19話時点でのハザードレベルは3.9。

戦兎は物語開始前からビルドとして戦ってきたにも拘らず、この時点では既に龍我のハザードレベルより低かった(龍我のハザードレベルが3.0に達したのが第10話、戦兎は物語開始前に3.0に達している)。スクラッシュドライバーは変身者に大きな負担をかけるため、戦兎は龍我の暴走を止めるために、葛城が開発した禁断のアイテム・ハザードトリガーを使うことに。

その影響もあり第24話のスターク戦ではハザードレベルが4.4まで上昇、判明している中では遂に一海すらも追い抜いて一番高いレベルに到達した(ただしハザードフォームには変身中一時的にハザードレベルを上昇させていく機能が元々備わっているため、それによる上昇の可能性もある)。


彼の正体は?

しばらく正体の分からなかったブラッドスターク同様、本編の謎の中核を担う戦兎が何者なのかにも視聴者の注目が集まり、劇中に出てきた様々な描写から考察が行われていた。以下は有力視されていた説。


「佐藤太郎の肉体と葛城巧の頭脳のベストマッチ」説

5・6話ごろから提唱され始めた。

5・6話で言及された戦兎と同じ顔の男佐藤太郎の脳に、葛城巧の知識を移し替えた後でネビュラガスを注入されて記憶喪失になったのでは? とされている。

葛城が佐藤太郎を新たな肉体に選んだのは「ハザードレベル3以上の肉体が必要だった」「身体が頑丈・健康かつ脳の容量を使ってなさそうだから」と考えられている。後者の場合は特に酷い理由だが本編で描かれた佐藤太郎はそう言われても仕方がないような人物なのでしょうがない。

またフルボトル生成完了時の普段の冷静さからかけ離れたテンションの上がり方は佐藤太郎のものだとしても違和感はそれほどなく、彼が生活費に困窮する弟分のためにバイトを受けてやったお人好しさが垣間見える話は戦兎の人の良さに通じる部分がある。


「葛城巧が顔を変え記憶を失った」説

10話以降から本格的に提唱され始めた。

7・8話で出会った葛城の母親・京香が作った、息子の好物だった卵焼き(龍我が甘すぎると愚痴った代物)を食べた戦兎はそれを「めちゃくちゃおいしい」と気に入り何故か涙まで流したため、この頃から「戦兎は葛城巧本人なのでは?」と言われ始める。

そして10話でスタークが戦兎に見せた「手から出す蒸気を浴びせて人間の顔を他人の顔に変える能力」がきっかけとなり、「この能力で顔を変えられガスを注入されて記憶喪失になった」とする説が提唱されるようになった。

この説で行くと葛城の死体は恐らく同様に顔を変えられた佐藤太郎の可能性が高い。

ただしこの場合上述のようにフルボトル生成時のテンションに関しては謎が残る。もしかしたら葛城がテンション上がって「ヒャッホホホ ヒャッホイ!」などと奇声を上げる人物なのかもしれないが。

……のちに、「スクラッシュ」に関連し確認された動画では、葛城巧もかなりテンションが高くなることもあると判明した。





※第15話以降のネタバレ注意!
















惣一は彼の正体を知っていたらしく、そのことを教えられた幻徳が戦兎との戦闘中に叫ぶ。


「甦れ、お前の本当の姿を! お前の狂気を、野心を! 全てを思い出すんだ!」


戦兎にその意味を問われた彼はこう言い放った。


「石動が俺にこう言った。『葛城巧は生きている。姿を変えて…』」



「お前だよ、桐生戦兎。お前が悪魔の科学者、葛城巧だ…」














第16話で、遂に一連の事件の真相が明かされた。


葛城はファウストを抜けようとしてスタークと対立していたが、スタークは葛城の意識を奪い、そこに新薬開発のアルバイトとしてやって来た佐藤太郎を殺害。その後、火星で身についた自身の能力で葛城と太郎の顔を入れ替え、太郎の顔をした葛城を運び出してからタイミングを計って「万丈龍我が犯人だ」と警察に通報。龍我に葛城殺害の罪を着せてしまう。

スタークは葛城の記憶を消してから葛城=戦兎に人体実験をした後、石動と戦兎が初めて出会った場所に彼を運び、記憶を失った戦兎とマスターとしての惣一の関係が始まった。


つまり、戦兎の正体は佐藤太郎の顔へと変えられた葛城巧であり、全てはブラッドスターク=石動惣一が仕組んだ陰謀だったのである。


佐藤太郎ではなかった男。


ただしこの話は惣一から幻徳、そして幻徳から戦兎に伝えられたため、情報の出所である惣一が話のどこかで虚偽・粉飾・隠し事をしている可能性も(一応)残っている。

案の定、この話には違っていた部分があった。そちらは葛城巧の項を参照。


惣一=ブラッドスタークと繋がる伏線と同じく、彼が葛城巧であるという伏線もちりばめられていた。分かりやすいもの(科学者としての才能等)を除いての伏線は以下の通り。


  • 戦兎は(一応)26歳。10年前は16歳前後のはずで、「スカイウォールの惨劇」が起きたセレモニーに出席していた葛城は学生服を着用しており、多少の誤差があっても服装と年齢が一致する。
  • 戦兎は佐藤太郎の部屋を訪れた時に「俺綺麗好きなんだよ」と発言しており、事実秘密基地は整理が行き届いている。一方龍我の回想や事件の真相が語られたシーンで映る葛城の自室も、物は散乱しておらず綺麗に保たれており、傾向が一致する。
  • 戦兎はスタークの正体が惣一と判明した後、盗まれることを予測しフルボトルを偽物とすり替えていた。葛城も同様にプロジェクト・ビルドのデータが入ったUSBメモリの隠し場所とは他に、偽の貸金庫を用意しておく周到さを見せている。








劇中での活躍

  • 第11話

今まで浄化したフルボトルの殆どをナイトローグに奪われた為、龍我に渡したクローズドラゴンを利用して彼を仮面ライダークローズに変身させようとするが、自分のことしか考えていなかった龍我では変身することができない。

戦兎はそんな龍我に「力を手に入れるってのは、それ相応の覚悟が必要なんだよ。半端な気持ちでなろうなんて思うな!」と厳しい叱咤をぶつけつつも、香澄の手紙を隠してある彼女の墓の居場所を教えることで龍我の仮面ライダーへの覚醒を促した。

  • 第12話

今まで自分達の情報を難波重工に流していた紗羽からファウストが東都政府と難波重工と繋がっており、更には自分達の情報がファウストに流されている事を知り、パンドラボックスとパンドラパネルが難波重工総合科学研究所にある事を知らされる。

内海成彰からパンドラボックスの在り処の情報を教えられ、内海のその様子に何かしらの事情を察し「本当の貴方はどっちなんですか?」と聞くも、「私もお前も、同じ籠の中にいる」と返される。

内海からの情報を元に龍我と共に難波重工総合科学研究所に侵入し、ブラッドスタークとナイトローグとの交戦の末にパンドラパネルとフルボトルを取り戻した後は、紗羽からの提案で東都の首相である氷室泰山にファウストと東都政府がつながっている事を教えるが、まともに取り合って貰えず、逆に東都政府がファウスト壊滅作戦を決行する事を教えられる。

その後、ファウスト壊滅作戦の現場に駆けつけた戦兎は、その現場にパフォーマンスの様な違和感を感じてナイトローグと交戦するも、その際変身していたのが身代わりの内海成彰である事を知る。

そこでナイトローグに変身していた内海成彰から、今まで隠していた本音を聞き出し、「俺の様にはなるな、桐生戦兎。今ならまだ引き返せる」と忠告されるも、内海は氷室幻徳によって撃たれて、川に落ちる。


  • 第13・14話

龍我に冤罪を着せた男である鍋島の記憶が戻り、電話にて龍我に冤罪を着せる様に仕向けたのがブラッドスタークである事と、その正体が今まで自分を支えてくれた石動惣一である事を知る。その後基地を閉め切って何かを開発する。

数日後、鍋島の言葉を確かめる為に龍我と共にブラッドスタークとの直接対決に挑み、奥の手であるオクトパスライトにブラッドスタークが対応できない事から、その正体が惣一である事を確信。その日の深夜、nascitaからパンドラボックスとパンドラパネル、そして今まで浄化した全てのフルボトルを持って立ち去ろうとする惣一に疑惑をぶつけるのだった。

逃げる惣一を追い目の前でスタークに変身した彼と戦うが、パンドラボックスから放たれた光に吹き飛ばされオクトパス・ライトのボトルを奪われ逃げられてしまう。

翌日、美空以外の二人には事実を伝え、パンドラボックスの光の残留物質からスタークに対抗しうる新たな力の開発に着手。同じころ難波重三郎と惣一が接触、フルボトルをパンドラパネルに嵌めようとするもそれらは全て彼が入れ替えておいた偽物だと判明した。

その後惣一から決着をつけるため一年前に出会った場所に来るよう言われ、待っていた彼と対決。ビルドの技を全て知っていること、そして戦兎自身が惣一に感じていた恩などから上手く戦えずに変身解除に追い込まれる。龍我が乱入しても状況は変わらず、惣一は戦兎に「これまでの戦いは全てフルボトルを集めるためのヒーローごっこだった」と掌の上だったことを突き付ける。しかし戦兎はこれまでの戦いで確かに己の内に積み上げていた正義の心を貫くことを決意し新たな姿ラビットタンクスパークリングに変身、その力でスタークを圧倒。

雨の中「俺の中で石動惣一は死んだ」と彼と決別、まだまだその成長を楽しむ素振りを見せる惣一からナイトローグの正体が氷室幻徳であることを教えられる


  • 第15・16話

nascitaを東都政府部隊に襲撃されたため拠点を一時廃工場に移す。正体を知った幻徳をパンドラボックスをエサに誘き出し、録音機材を使って彼の正体を公にしようとするも失敗。しかし持ち込んだパンドラボックスは最初からホログラムで投影した偽物で、更に幻徳から「スクラッシュ」というキーワードを引き出すことに成功する。

「スクラッシュ」を葛城巧の研究データに入力して出てきた新たなドライバーフルボトルの進化系にテンションが上がり、秘密基地を化学式で埋め尽くし開発に成功。その直後に氷室泰山からの連絡を受けパンドラボックスを持って彼が入院中の病院に向かうも、首相の護衛がいない違和感からファウストの罠だと気付き窮地を脱した。廃工場に帰還して間もなく政府部隊の再襲撃に遭い戦闘を開始し、ラビットタンクスパークリングの力でナイトローグに初めて勝利。戦闘が終わった後、戦闘中の幻徳の言葉に疑問を覚えた戦兎はその真意を問いただし、返ってきた答えは……

幻徳から真実を聞きながらも冷静にドライバーの開発に当たっていたが、どうしても気持ちの治まらない龍我の言葉に乗り彼と戦闘。戦闘後、後を追ってきた美空に「過去を背負っていく自信がない」と偽らざる思いを告白。

翌日街を一人彷徨い歩いていたが、気持ちに整理もつかないうちにスマッシュとガーディアン部隊の市民襲撃の場に出くわし、条件反射的に変身して戦うが迷いながらで上手く動けずに変身解除に追い込まれる。一度は戦意を失いかけるも駆け付けた龍我の言葉で「葛城巧でも佐藤太郎でもない、ナルシストで自意識過剰な正義のヒーロー・桐生戦兎」という今の自分のアイデンティティを取り戻し、協力してスマッシュたちを撃破。そしてその場に現れた幻徳から北都の宣戦布告、戦争の始まりを告げられる。


  • 第17・18話

北都との戦争には参戦しないつもりであり、完成したばかりのスクラッシュドライバーを軍事利用されることを危惧し封印する。その後すぐに幻徳に招聘され、パンドラボックスを防衛するよう命令されるも拒否。しかしこの戦争の原因の一端が自分にもあることを突き付けられ責任の大きさに苦悩する。

帰路の途中でネビュラガスを察知した北都三羽ガラスと遭遇、彼らの変身するハードスマッシュに龍我と共に立ち向かうがまるで歯が立たず、彼らが言い争いをしている間に何とか撤退。その強さに危機感を覚えはしても、自分には関係ないとやはり戦わない気でいたが、冤罪を消すために戦う気になった龍我とまた対立してしまう。しかし帰ってこない美空を探す中で東都の惨状を目の当たりにし、涙する美空同様自身も戦争の原因になった事実を受け入れ、仲間と東都を守りライダーシステムの正義を証明するために戦うことを決意する。

三羽ガラスとの戦闘中に乱入してきたグリスのドライバーの出所を一海に問い、彼の答えから惣一にデータを盗まれていたことを知る。その後これからもスクラッシュドライバーを使おうとする龍我からそれを取り上げ適当な理由でお茶を濁すも、その本心はドライバーの副作用から彼を守るためだった。

後日正式に東都政府へ協力し、テレビ局を乗っ取り全国放送を行った一海の元へ向かい自らスクラッシュドライバーで変身を試みるも失敗、結局は龍我がドライバーを使うしかない状況になってしまう。戦兎は三羽ガラスを相手に北都のボトルのベストマッチフォームで戦い善戦するも、一海にトドメを刺されそうになった龍我を守ったために、ボトルを奪い返されてしまった。戦兎も危うい目に遭うが、乱入した美空から受け取ったロケットパンダで龍我を連れて窮地を脱する。


  • 第19・20話

プロジェクト・ビルドに隠しコマンドを発見し幻徳に質問したことで、葛城が作った「禁断のアイテム」の存在を知る。直後に政府官邸を襲撃した北都の4人との戦闘になり、乱入したスタークの測定で自身の現在のハザードレベルを知る。

東都中に分散させていたフルボトルの保管場所の一つがグリスに襲撃されたため現場に急行、攻め手の豊富さを活かした戦い方で互角に立ち回るものの、ハザードスマッシュへ強化された三羽ガラスに変身解除に追い込まれフルボトルを奪われる。グリスたちが撤退し、それを追って行った龍我に一人取り残された戦兎に接触したスタークが渡した物こそ、禁断のアイテム:ハザードトリガーだった。

惣一の言葉と葛城のデータからハザードトリガーの危険性を知り、使用を躊躇っている間にまた北都にフルボトルを奪われてしまう。戦争を終わらせるために強くなりたい龍我と、彼がスクラッシュドライバーを使用するのを止めたい戦兎の間の溝は更に広がってしまうが、美空の言葉で龍我の真意を知り、幻徳に連れられ何処かへ向かった彼の行方を探す。政府官邸で幻徳から龍我が北都侵攻に向かっていることを聞かされ、直後に氷室泰山の復帰と彼からの勘当で全てを失いパンドラボックスを持って逃亡しようとした幻徳を追い、パンドラボックスを奪い返した。

そして龍我を止めるべくスカイウォール付近で三羽ガラスと戦闘中の彼の元へ向かい、戦兎はついにハザードトリガーを起動する。


  • 第21話

漆黒のラビットタンクハザードフォームへと変身した戦兎は何とか龍我を止めようと試みる。しかしハザードフォームの危険性は彼の想像を遥かに超えていた。

「理性を失い、その瞬間目に映るもの全てを破壊する」という葛城の言葉通り、突如として暴走状態に陥ったビルドはクローズチャージキャッスルオウルハードスマッシュを圧倒。そしてオーバーフローモードで逃げ遅れたスタッグハザードスマッシュを追い詰め、ついに必殺技で彼を葬り去ってしまう

グリスの一撃で変身解除した戦兎の目の前で、青羽は一海にドッグタグを遺して消滅してしまう。意識が無かったとはいえ自分が人を殺してしまったという事実は、「敵も味方も死なせない」という信念で戦っていた彼の心に暗い影を落とし、何もできない廃人同然になってしまった。

青羽が消滅した場所を一人で訪れ花を供える(この時供えていたのは"許してください"という意味の花言葉を持つ紫のヒヤシンス)うちに、彼の幻覚を見るほど精神的に追い詰められていた戦兎は、同じく花を供えにその場所を訪れた一海にただ殴られることを望む。しかし彼は「あいつだって覚悟はできていた」と戦兎を責めることはなく、あくまで代表戦で決着をつけることを要求するのだった。

惣一に呼び出された戦兎は、戦いに挑む覚悟が足りていなかった現実を嫌と言うほど突き付けられる。それでも仲間と東都を守るには痛くても苦しくても自分が戦うしかないことを改めて認識し、惣一が持ってきた新たなフルボトルを使いこなし代表戦でグリスに勝てるように、スタークとの特訓に打ち込んでいく。


  • 第22話

代表戦までの一週間でハザードトリガーの強制停止装置を開発し、ハザードトリガーが暴走し万が一が起きた場合に備えて代表戦前夜に美空に託す。装置の実態を知った美空に「自分は兵器だから人殺しにはならない」と前回惣一に言われた言葉を自嘲気味に伝えるも、彼を人間として扱う美空は装置の使用を拒否。しかし共にビルドを作ってきた片割れである彼女にも終わらせる責任があると無理にも逃げ道を塞ぎ、装置を彼女の手に握らせた。

代表戦が始まり、ビルドは北都・西都のフルボトルのベストマッチフォームによる多彩な戦法でグリスと互角の戦いを演じる。しかしラビットタンクスパークリングフォームでも決着はつかず、とうとうハザードトリガーを起動。暴走したハザードフォームの圧倒的な力でグリスを追い詰め、ホークガトリングハザードフォームのハザードフィニッシュでついに決着をつけた。だが戦いが終わってもビルドは止まらず、生身の一海に拳を振り上げる。

しかしその拳が一海を葬ることはなかった。ビルドを止めたのは美空の悲痛な叫びでも戦兎の意志でもなく、駆け付けた龍我が変身したクローズチャージだった。激しい格闘戦の末、戦兎を助けたいという強い意志でスクラッシュドライバーの制御に成功した龍我と相打ちになり、ハザードフォームは停止、変身は解除された。

意識を取り戻した戦兎は、傍らで膝をつく龍我に問う。

「お前が止めてくれたのか?」

「いや……みんなのお陰だ」

その答えに、彼は静かに目を伏せた。


  • 第23・24話

代表戦の勝利から一夜明け、美空から自爆装置を返却される。一海がオタク全開で美空に絡んでいるのを冷ややかに眺めていたが、泰山からの連絡で北都が西都に制圧された事を知る。

一海達と共に北都に行こうとする龍我を、戦勝国である東都のライダーが進入すると侵略行為になるという理由で止め、一海に北都のフルボトルを返し黄羽を連れてスカイウォールまで戻って来いと送り出す。その後スカイウォールまで引き返して来た一海達に代わり、リモコンブロス&エンジンブロスとの戦闘に突入し善戦するも、乱入してきた仮面ライダーローグに変身解除してしまうほどのダメージを受けてしまう。直後ローグの名前を聞きその正体が氷室幻徳だと知る。

エンジンブロス・リモコンブロス・仮面ライダーローグは、パンドラボックスを奪うべく東都への侵攻を開始し、東都への復讐では無く日本を一つにまとめて真の支配者となるべく戦う覚悟を決めた幻徳、兵器として完成された鷲尾兄弟と決着をつけるべくスカイウォール前で決戦を行う。クローズチャージ・グリス・キャッスルハザードスマッシュと共に立ち向かうも、敗北してしまう。

そこに突如として普段とは様子の違う美空が現れた。


  • 第25・26話

西都の戦士達の力の前に変身解除した戦兎たちの前に、瞳を緑色に光らせた美空がやって来る。美空は謎の念動力とスカイウォールの壁を操作して西都の戦士達を東都から追い出すという人間離れした力を見せると、そのままエボルトという単語を残して気絶してしまう。

美空に何かしらの異変が起こっていると踏んだ戦兎は惣一を呼び出して少しでも事情を探ろうとするが、当の本人は美空の異変に対して嘘か本当か何の情報も持っておらず、ただ驚いたそぶりも見せずに「とんでもないジョーカーが潜んでいたもんだな」と戦兎にいつもの飄々とした調子で語るだけだった。戦兎は惣一の行動に釘を刺すも軽く返され、難波重工には難波チルドレンという難波会長の命令に忠実に従う部下がいる事、その難波チルドレンの一員がスパイとして東都に潜んでいることを戦兎に教えてその場を去って行った。

美空のバングルに何らかの人工知能のようなものが搭載されているという仮説から、それをPCにつなぎバングルの中に記録された火星文明が滅亡したと思しき過去の映像を知る。彼女はバングルから与えられた力の意味に怯えてしまうが、そんな彼女を必ず守ると宣言した。

惣一からの情報を元にパンドラボックスを利用して難波チルドレンのスパイを炙り出すことに成功したものの、そのスパイとは別の難波チルドレンの手によって既に本物の所在はばれており、本物の隠し場所に仮面ライダーローグが現れる。万が一の為にとパンドラボックスを守っていた赤羽は、そのままローグと戦うが、力及ばずに死亡してしまった。目の前で仲間を殺された一海を援護するためにハザードトリガーを使用するが、案の定暴走してしまい一海はおろか戦兎を止めようとした美空にさえも襲い掛かったが、バングルから放たれた光の力で辛うじて意識を取り戻した。

パンドラボックスの強奪に成功した西都は東都に対して新たに三対三の代表戦を行うことを提案し、これを東都側が受諾したため戦兎・龍我・一海による代表戦が行われることになる。

代表戦に向け、美空の力を借りる事でハザードトリガーの暴走を抑えつつ全力を引き出せる新アイテムが開発できるかもしれないことを閃き、地下基地にて龍我を加えた三人で早速新アイテムの開発に取り掛かる。カギとなる美空と彼女のバングルとのシンクロから、今までの戦いの記憶を振り返りビルドを強くしたいという思いを高めることによって新たなフルボトルを創り出すことを思いつき実験を開始。

結果、美空はもう一つのラビットフルボトルを生成し、ラビットとラビットの組み合わせが思いの外に強力なものであったことから、本格的に新アイテムの開発に着手する傍ら、残りのスパイに対して何らかの手段を講じることに。

そして代表戦の当日に何とか新アイテムと武器を完成させた。


  • 第27話

第二戦、クローズチャージは敗北し戦兎の最終戦が決定する。

しかし敗北したことを謝る龍我に対して、戦兎は「サブキャラのお前が場を盛り上げてくれたお陰で、ヒーローの俺が目立つ」といつもの飄々とした調子で返し最終戦に臨む。

戦兎と幻徳。正義のためにライダーの力を使う男と、支配のためにライダーの力を使う男は、リングで激しく互いの力と思いをぶつけ合う。

過去に葛城巧は戦争によって科学が発展することを肯定し、科学の発展の為には手段を選ばない男であったことを糾弾する幻徳。そしてハザードトリガーを始め、人を傷つける為の道具を作った葛城巧と、結局はそれに頼るしかない戦兎を非難する。そんな幻徳の主張に対してあくまでも戦兎は科学は人々の幸せの為にあり、葛城が原因となった戦争を今の自分が終わらせると力強く攻撃を仕掛ける。

それでもスパークリングでは最早ローグに力は及ばず殴り飛ばされるものの、倒れた彼の目に映ったのはローグではなくこれまで共に歩んできた美空と龍我の姿だった。


「筋肉バカに言われたあの言葉が、今の俺を創った。あいつだけじゃない。みんなの思いを受けて、俺は桐生戦兎として、正義のためにライダーシステムを使ってきたんだ!」


葛城が残して行ったハザードトリガー。それについてどれだけ言葉を重ねても、破壊しかもたらさないものが開発されてしまったという矛盾は深まるばかりだった。しかし戦兎はそれがもたらす危機を見て見ぬふりをするのではなく、真っ向から向き合い平和のために使えるよう知識と技術を総動員させた。過去の自分の犯した罪を償い、みんなの力になれるように戦ってきた自分自身と同じように。


「俺は俺のやり方で、葛城巧を超えてみせる!!」


揺るがぬ信念と共にハザードトリガーを起動した戦兎は、その結晶たるフルフルラビットタンクボトルを使って、新たな力であるラビットラビットフォームに変身。自我を失うことなく正しい意志で強い力を制御する、彼の信念を体現したラビットラビットフォームは仮面ライダーローグを圧倒する。


  • 第28話

ラビットラビットフォームによりローグを圧倒する戦兎。しかしそのデータは難波チルドレンの一員であった紗羽により、既に西都に流出していた。

データを送られたローグは、それによりかつて北都を通して奪った東都のフルボトルによってラビットラビットに対応し、戦兎を圧倒する。かつての虚栄心と自尊心だけを頼りに、結局は何も手に入れることのできなかった自分と決別するために攻勢に出るローグに、戦兎は徐々に追い詰められていく。

一転して苦戦する戦兎の元に、龍我と美空の二人が現れ様子を窺うが、そこに紗羽が現れ自分が西都にラビットラビットフォームの情報を流していたことを話す。


新アイテムの開発時に、既に戦兎は紗羽自身の口から難波チルドレンの一員だと打ち明けられていた。同時に彼女が自分たちの事を家族の様に思っており、もうこれ以上は戦兎たちを裏切りたくないと思っている事と、かつてファウストに利用された鍋島の家族が難波重工によって人質にされており、どうしていいかわからない状況になっていることを伝えられる。涙ながらに罪を告白する彼女を前にして、戦兎も既に難波チルドレンだと気付いていたことを打ち明けた。なぜそのことを黙っていたのかと問う彼女に、彼は「自分も紗羽のことを仲間だと思っている、仲間を信じるのは当たり前だ」と返し彼女の心を救った。

そして戦兎は紗羽に与えられた作戦を利用する為に、あえてラビットラビットフォームの情報を難波重工に流し、自分が苦戦して代表戦を引き延ばすことを決めた。

一方で紗羽は既に代表戦の戦いを終えていた一海に頼んで鍋島の家族を救出してもらっており、その連絡を受けた紗羽は、戦兎に鍋島の家族が救出されたことを伝えるのだった。


漸く反撃の機会を掴んだ戦兎は、夜明けと共にもう一つの新たな力であるタンクタンクフォームに変身し、形勢は再逆転する。今までとは未知の力に圧倒されるローグに、戦兎は今までの戦いで得た答えをぶつける。


「『ラブ&ピース』が、この現実でどれだけ弱く脆い言葉かなんてわかってる。それでも謳うんだ。愛と平和は俺がもたらすものじゃない。一人一人がその思いを胸に生きていける世界を創る……そのために俺は戦う!」


現実に迎合し戦い合う道を選んだ幻徳とは対照的な、現実そのものと戦い平和な理想の叶う世界を創り上げるという答えのために自分の正義と信念を貫く覚悟を決めた戦兎は、ローグにトドメの一撃を決めて代表戦に勝利した。

こうして苦しい戦争は終わりを告げ、ようやく平和が訪れる…………はずだった。


























ビルド=戦兎の創った世界(最終回ネタバレ)

地球殲滅を宣言したエボルトを倒す為、葛城忍が計画していたのは、既存の物理法則を超越した「新世界創造」。

それを巡るパンドラタワーでの死闘の最中、一海と幻徳は壮烈な最期を遂げる。そして龍我=クローズマグマは、「エボルトと一緒に消えるのは俺の方が都合がいい」とエボルトを捕えたまま、ブラックホールから現れた別次元の地球と、現在の地球の間に生じた、光の隙間目指して飛び去っていった。戦兎はラビットラビットフォームに変身して後を追う。


そこでは龍我を再び取り込んだエボルトが待ち受けていた。ビルドを叩きのめして変身解除に追い込んだエボルトは、惣一の姿で戦兎を罵る。

「いい加減気づいたらどうだ?桐生戦兎は地球にとって存在すべきではなかったということに!」


「お前が全ての元凶なんだよ。お前がライダーシステムを創らなければ、仮面ライダーにならなければ、こんな悲劇は生まれなかったんだ!お前は俺に作られた偽りのヒーローだったんだよ!」

念動力で戦兎を吹き飛ばし、擬態を解除するエボルト。


「これで終わりだ。桐生戦兎!」


だが、とどめを刺そうとしたエボルトの動きが止まる。

「何やってんだよ、戦兎!エボルトは俺がなんとかする!お前は逃げろ!」

と龍我の声が聞こえた。彼はまだエボルトの体内で抵抗していたのだ。そして龍我は続ける。


「なあ戦兎、今どんな顔してるかわかるか?……くしゃっとしてるんだよ、俺の顔」


龍我は、かつて戦兎が自分に対して言った『誰かの力になれたら心の底から嬉しくなって、くしゃっとなるんだよ。俺の顔』という台詞を覚えていたのである。


「一度しか言わねえぞ。誰がなんと言おうと、お前は俺たちのヒーローだ。だから…生きてくれ」


そんな龍我をエボルトは力づくで封じ込めるが、体内からシルバードラゴンボトルが飛び出した。戦兎はそれを手にする。


「最悪だ……お前のその顔、見たくなっちまったじゃねえか。ヒーローが逃げるわけにはいかねえからな!」


そして再び戦兎はラビットラビットに変身して、「今助けてやるぞ万丈!!」とエボルトに挑みかかる。


「エボルト…確かにお前が俺を仮面ライダーにしたのかもしれない!でも、俺がこの力を正しいことに使ってこれたのはかけがえのない仲間がいたからだ!みんなが“桐生戦兎”を…“仮面ライダービルド”を創ってくれたんだ!愛と平和を胸に生きていける世界を創る。そのために…この力を使う!」


「破壊こそ力だ!お前の正義など俺が壊してやる!」

それに対してエボルトは破壊を宣言。


「どちらの力が本物か俺が証明してみせる!」


光の切れ目が徐々に塞がれ、両者の体から光の粒子が漏れ出す中、タンクタンクラビットタンクスパークリング歴代のフォームを遡るかのようフォームチェンジを繰り返しどちらが先に消滅するかの勝負に挑む戦兎だが、エボルトとのスペック差は歴然であり弱体化こそさせたものの次第に窮地に追い込まれ、遂にはラビットタンクに戻ってしまう。


「ついに初期フォームか…答えは出たようだな!」

それを見て勝利を確信するエボルト。


「どうかな?」

すると戦兎のドライバーのラビットフルボトルが金色に輝き、再びゴールドラビットボトルに変化する。

戦兎はフルボトルバスターを取り出し、ゴールドラビットとシルバードラゴンを装填。


『ジャストマッチでーす!』


「ハハハハハ!そんな攻撃が通用すると思ってるのか!」


「思ってるさ。」


互いに接近し、エボルトも渾身の一撃を振り下ろす。


それを戦兎はラビットの跳躍で回避、上空から渾身のジャストマッチブレイクをエボルトに炸裂させた。そしてそのまま何度も斬撃を叩き込む。


「俺と万丈は…最高のコンビなんだよ!!」


急に身体に電撃が走り、再び動きを止めるエボルト。


「戦兎…バッキバキに目ぇ覚めたぞ!」

今の攻撃で体内にいる万丈の精神が目覚めたのだ。


「さあ、実験を始めようか」

戦兎はフルボトルを振り、ゴールドラビットとシルバードラゴンをビルドドライバーへ装填。


『ラビット!』『ドラゴン!』


「ビルドアップ!」


『ベストマッチ!』


ビルドはラビットドラゴンへと奇跡の変身を遂げる。


「「勝利の法則は決まった!!」」



そしてラビットドラゴンはそのまま必殺技を発動。

エボルトも最後の抵抗に必殺技を発動させて迎え撃つが

ラビットドラゴンはそれを打ち破り、エボルトにボルテックアタックが炸裂した。

「これで最後だ!ハァーーッ!!」


「この俺が滅びるだと!?そんな事があってたまるか!人間どもがぁーっ!」


絶叫を残しエボルトは消滅。同時にそのエネルギーが光の隙間に注がれ、2つの地球は融合してゆく。





どれくらい時間が経ったのか、意識を取り戻した戦兎が見上げた空には、スカイウォールがなくなっていた。更に戦兎の手には、クローズの顔が書かれたフルボトルでもない謎のアイテムが握られていた・・・


街頭のビジョンでは首相の氷室泰山が、御堂正邦多治見喜子を閣僚に起用した新政権発足の会見をおこなっている。

氷室首相を始め、幻徳、紗羽、内海、一海、北都三羽ガラス、そして惣一や美空も、誰も命を落とさず、人生を狂わされる事もなく、平和な日常を送っていた。


2つの世界を融合させる事で、スカイウォールが存在しなければ実現したであろう現在へと人々を移す、それこそが忍の創ろうとしていた新世界だったのだ。だが巧は戦兎に告げる。


「新世界の人間は別の10年を送っていた事になる。君が知っている彼らじゃない。

 本来なら桐生戦兎は新世界に存在しない。たとえ創造主として生き残ったとしても、

 君を知る者は誰もいないだろう」


エボルトもスカイウォールも無いこの世界では、エボルトの介入がなくては有り得ない人間だった桐生戦兎は存在しない。そのため、佐藤太郎とも葛城巧とも独立した存在として、桐生戦兎は自分が過ごした一年間が無かったことになった新世界に移動したのだった。


そして巧は「楽しかったよ」と別れの言葉を残し、戦兎の中から消え去っていった。


そんな戦兎の前に龍我が姿を現わす。「無事だったのか!」と思わず駆け寄った戦兎だったが、彼は見慣れた茶髪ではなく黒髪で、隣には死んだはずの恋人・小倉香澄までいる。新世界の龍我は、先程巧が言った通り、自分の事を覚えていないらしい。

戦兎の顔を怪訝そうに見て、「俺のファン?握手でいい?」と暢気に答える龍我に、動揺を押し殺しつつ戦兎は「生きててくれるだけで十分だ」と返して、その場を立ち去るしかなかった。


一縷の望みを賭けて、nascitaに足を運ぶ戦兎。「どこかでお会いした事あります?」と言う美空に希望が膨らみかけるが、


惣一「あっ、佐藤太郎だ!俺、ファンなんだよ!」


この新世界ではもちろん佐藤太郎は殺されておらず、なんと『ツナ義ーズ』もメジャーデビューして有名人らしい。

ついでに惣一の淹れたコーヒーも普通に美味かった。見慣れたnascita店内の光景、懐かしい惣一や美空の会話も全て、自分が知っていたのとは別物であると思い知らされ、戦兎の孤独感は深まってゆく。


「今度は俺しか記憶がないのか……」


あれほど待ち望んでいたラブ&ピースの世界。だがそこに自分の居場所はない。その時……


「戦兎!どうなってんだよ?この世界。誰も俺の事知らねえし、黒い髪の俺が香澄とつきあっててよ……」


ふたりぼっち

聞こえて来たのはいつも通りの龍我の声。エボルトの遺伝子を持つ彼もまた、「この世界に存在してはいけない人間」として、戦兎を知らない黒髪の龍我とは別個の存在として旧世界の記憶を保ったままこの世界に移されたのだった。


「……最ッ高だ!」


戦兎に久々に笑顔が戻った。

大丈夫、この頼もしいベストマッチな相棒が一緒なら、どんな世界に行ってもやっていける……


「ん?何だよ、これ」

「俺達の記憶を49のエピソードに分けてデータ化するんだよ」

「ふーん」

「さて、当時を振り返って……天才物理学者・桐生戦兎の暮らす東都の街で、スマッシュと呼ばれる謎の怪人が市民を脅かしていた。そこに現れたのが我らがヒーロー・仮面ライダー!」

「自分で天才とかヒーローとかイタイんだよ。ただの記憶喪失のオッサンだろ」

「うるさいよ!そう言うこいつは刑務所を脱走した殺人犯の万丈龍我」

「俺は殺しも脱走もしてねえ!」

「そう言ってわんわん泣いてすがるもんだから、心優し~い俺は何と東都政府を敵にして、こいつと逃げてしまったのでありました……」

桐生戦兎 ×27


名言

作中では映司並みに、あるいは彼以上に名言・名台詞を発している。

下記に抜粋する。


「見返りを期待したら、それは"正義"とは言わねぇぞ」


「仮面ライダーは軍事兵器じゃない。人を守るためにある。それだけは忘れるな」


「誰かの力になれたら心の底から嬉しくなって、くしゃっとなるんだよ。俺の顔」


筋肉バカに言われたあの言葉が、今の俺を創った。

あいつだけじゃない。みんなの思いを受けて、俺は桐生戦兎として、正義のためにライダーシステムを使ってきたんだ!」


「『ラブ&ピース』が、この現実でどれだけ弱く脆い言葉かなんてわかってる。

それでも謳うんだ。

愛と平和は俺がもたらすものじゃない。一人一人がその思いを胸に生きていける世界を創る……

そのために俺は戦う!」


エボルト…確かにお前が俺を仮面ライダーにしたのかもしれない!

でも、俺がこの力を正しいことに使ってこれたのはかけがえのない仲間がいたからだ!

みんなが“桐生戦兎”を…“仮面ライダービルド”を創ってくれたんだ!

愛と平和を胸に生きていける世界を創る。

そのために…この力を使う!」


人間関係

「スマッシュ反応がある脱獄囚」として追跡・確保したが、無実を主張する彼の言葉に嘘がないことを感じ、さらに自分の記憶の手掛かりにもつながっているとあって、逃走の手助けをする事になり、以後行動を共にする。カッとなりやすい龍我をよくからかって遊んでいるが、軽く見ているわけではなく、彼の真っ直ぐな人間性は信用している。 その一方、彼がドラゴンフルボトルと急速に適合していることに「いずれ障害になる恐れがある」と危機感を覚えていた。

度重なる衝突を経て第10話で互いに「お前のことなら信じられる」と信頼関係を築く。

第2章で彼がスクラッシュドライバーに適合したことは内心良く思っておらず、副作用から守るために何度も使用をやめるように忠告するものの、結局は彼が使わざるを得なくなったことに苦悩する。暴走を止めるためハザードトリガーに手を着けるが、それが回り回ってスクラッシュドライバーを制御するきっかけになる。

第3章ではこれまで明らかになっていなかった火星に纏わる情報などから、彼とエボルトの間にある仕組まれた関係を知ることになる。

主人公が2号ライダーを名字で呼ぶのはウィザード以来。

研究所の上司。戦兎の記憶喪失と言う事情を聞いても、さほど気にせずパンドラボックスの解析に従事させている。それどころか葛城巧やネビュラガスなど機密事項もペラペラと教えているが、それには戦兎を利用する思惑があった。

第14話で惣一から彼がナイトローグであることを知らされ、第15話では本格的に対決。そして彼の口から自身の正体を知らされる事となる。

第2章では思惑は一致しないながらも一応の協力関係を結んでいたが、途中で幻徳が東都から追放されたため関係は解消された。そして新たに西都に所属した彼と再び対峙することとなる。

だが第3章では幻徳が元の性格に戻っていたため、少しづつだが協力し合うようになっている。

記憶喪失の戦兎を拾ってくれた恩人にして、彼をビルドに仕立て上げた張本人。戦兎は『nascita』に厚意で住まわせてもらっていると思っていたが、ちゃっかり家賃がカウントされており、まとめて請求された。

パンドラボックスについて調べる中で、彼が10年前に火星へ行った宇宙飛行士だと知る。

記憶を失って自分が何者なのか分からない自分に帰る場所を与え、家族のように温かく迎え入れてくれた彼に、戦兎は「今の自分を作ってくれた人」として深く感謝している。その分、彼がブラッドスタークである事が発覚した際はかなりのショックを受けており、実の娘の想いすらも利用する彼の非道な一面には怒りを露わにし、「俺の中で石動惣一は死んだ」と決別する事になる。

しかしその後も彼の掌の上で踊らされているのは変わらず、ハザードトリガーを渡された他、グリスに勝つためにベストマッチを使いこなす特訓によって更なる成長を促されている。

第3章では彼にエボルトが憑依していたのが明らかになったため、地球を火星の二の舞にしないように本気で対立していく。

フルボトルを作ってくれるが、戦兎は新しいフルボトルの性能にばかり興味津々。かと言って仲が悪い訳ではなく、寝ているお互いの顔に落書きし合う子供レベルの関係。

最悪の場合に自分ごとビルドを終わらせることを彼女に頼むほどの信頼を置いている。

美空の方も、成分浄化の能力の負担を軽減し生成したフルボトルを人々を守るために使う戦兎に感謝している。

第2章では共に「戦争が勃発する原因の一端」となってしまった苦しみを共有することになり、彼女の涙が、現実から目を逸らしていた戦兎に戦う覚悟を決めさせる。

龍我の冤罪の謎を追ううちに次第に彼についても知るようになる。

科学者同士感じ入るものがあったのか「悪魔の科学者」と呼ばれ危険人物と見做されるだけだった彼の科学的功績を評価している。

戦兎と葛城の間には科学者同士という共通点があったが、徐々に両者間で共通する要素は増えていき、そして……

東都と北都による戦争が繰り広げられる中で対面し、フルボトルを巡って彼や北都三羽ガラスと対立。戦兎の「敵も味方も死なせない」という意志を、一海は「俺達は殺し合いをしてるんだよ」と真っ向から否定するなど、戦争に対する意識も2人でそれぞれ違っている。

代表戦では彼と激戦を繰り広げ、結果はハザードフォームに変身したビルドが勝利した。

その後西都によって北都が支配下に落ちてしまい、鷲尾兄弟との戦いで黄羽が死亡。西都から北都を救い出す為に戦兎達と本格的に共同戦線を張る事になった。元々根がお人よしかつ理性的に振る舞える者同士なので相性は悪くなく、現在は下の名前で呼び合っている。

代表戦でぶつかり合ったためか、共闘するようになって短い期間でも戦力的にかなり信頼している様子が見て取れる(第29話では戦闘中にフルボトルのノールックパスを掛け声も無しにやってのけた)。

北都三羽ガラスの一員にして、ハザードフォームのオーバーフロー時に戦兎が殺害してしまった人物。この件で廃人同然となった戦兎は、青羽の死んだ場所に紫のヒヤシンスを供え、何度も彼に謝罪をしている。

第29話でグリスが三羽ガラスのボトルを使った必殺技を発動した際、一海と戦兎の背中を三羽ガラスの幻影が後押しするかのような光景が映り、この時に青羽は戦兎の背中を押している。『ラブ&ピース』の為に戦い続ける戦兎を、天国の青羽も応援してくれているのだろう。


余談

変身時のポーズは演じる犬飼氏の特技であるシュートボクシングから。

同じような話で、フルボトル生成完了時のハイテンションぶりは犬飼氏のアドリブとのこと。

記憶喪失という設定のため、パイロット版(1,2話)を担当した田崎竜太監督の指導により犬飼氏は役作りを固めず素の状態で演技を行っている。


放送開始すぐに行われる前回までのあらすじでの彼の語り出し「仮面ライダービルドであり、天才物理学者の桐生戦兎は……」は、「天才」の部分を強調して言うあまり「てぇんさぁい物理学者」になって逆にアホっぽくなっている。気持ちは分かるがそこまでやるか。

戦争が始まった17話以降は、さすがに自重したのかやらなくなった。


第21話でのやつれ具合は、犬飼氏が撮影前日にモンスターハンターを徹夜でプレイした結果完成した努力(?)の賜物である。


ベルナージュのことについて考察するシーンで、万丈との人形のやり取りの最中「俺に告白してる?」「してねえよ!」というやり取りがあったが、後年戦兎と龍我の俳優は揃ってBL作品に出演することになった


更に全くの余談だが、犬飼氏はアニメ鑑賞を趣味としており、相棒・龍我役の赤楚衛二氏がVシネマ「仮面ライダークローズ」の舞台挨拶を行っている裏で、完全にオフの状態で別のアニメ映画の鑑賞に行っていたことが話題になった。


関連タグ

仮面ライダービルド ビルド(仮面ライダー)

主人公 物理学者 記憶喪失 ナルシスト 天才 アホ毛 残念なイケメン ウサギ

誰が生い立ちから話せって言ったよ!


関連・類似キャラクター


平成ライダー主人公

宝生永夢桐生戦兎常磐ソウゴ


新たな物語

以下、『仮面ライダージオウ』での活躍













  • EP01「キングダム2068」

2017年11月30日の戦兎が登場。

スカイウォールが存在する世界線に生きており、本編通りスマッシュと戦っている。

ちなみに本編の2017年11月30日はビルド第13話(スタークの正体が判明する回)の3日前。


タイムマジーンから振り落とされて2017年11月30日にやって来た常磐ソウゴストロングスマッシュハザードに襲われそうになっていたところに駆けつけ、ビルド・クローズのダブルライダーキックでスマッシュを撃破し、彼を助け出した。


その後は龍我と共に彼をnascitaに案内し、彼が持っていたライドウォッチを解析した結果、現代の技術では作れない代物だと判明したため、ソウゴが未来からやって来た人物だと信じた。

しかしその直後、ソウゴを追いかけて来たツクヨミがnascitaに現れ、「(ソウゴを)必要以上に過去へ干渉させる訳にはいかない」という理由から龍我共々ファイズフォンⅩで撃たれて意識を失ってしまった。


  • EP02「ベストマッチ2017」

2017年でのアナザービルドの誕生により桐生戦兎ではなく佐藤太郎顔の葛城巧として龍我共々仮面ライダーとしての記憶を(1年ほど)失っていた。

なお、2人共何故かツナ義ーズのファンになっており、nascitaもツナ義ーズグッズに溢れたツナ義ーズファンカフェになっていた。


しかし、同時刻に仮面ライダーゲイツによってアナザービルドが一度倒されたためライダーとしての記憶を一時的に取り戻し、2017年での戦いのために自分のビルドライドウォッチと龍我のクローズライドウォッチをソウゴに託した。

その後、2017年の世界では龍我と共にアナザービルドと戦うが、アナザービルドの影響で変身が維持できなくなりソウゴとゲイツが現れた後に変身が解除されてしまった。

アナザービルド撃破後は再びビルド及び桐生戦兎としての記憶を失ってしまうが、ソウゴはブランクウォッチを戦兎(巧)と龍我に託すのだった。


ジオウにおける余談

戦兎が太郎顔の葛城として存在している理由は不明だが、容赦なく言うとアナザーライダーにおける第3のルールが適用されたものと思われる。


だがあえてこれを抜きにして考えるなら、本編の描写、本物の巧が抹殺対象にしていた龍我と行動していた点から、「仮面ライダービルド」誕生の直接的な元凶についてもなかったことになり、結果姿だけが変わった巧の存在のみが残る結果になった可能性がある。

事実、「アナザービルド誕生(2017年)」→「戦兎と龍我がアナザービルドと交戦(2017年)」→「ソウゴが生きている2018年」は同じ世界線であるような描き方がされているが、このいずれの場面にもライダーシステムやスマッシュの存在は明らかになっているがスカイウォールは出てきていない。

葛城巧が桐生戦兎となるには、エボルトと仮面ライダービルド(特にラビットタンクフォームorラビットフルボトル)の存在が必要不可欠であるため、それがなくなれば桐生戦兎が消滅し葛城巧が葛城巧として生き続けているのは当然とも言えるだろう(実際、その後の話で登場したレジェンド達は変身こそできなくなったり改変の影響に個人差はあれど、殆どの面々が記憶を維持している)。

しかし、アナザービルド誕生後の2017年は、ソウゴがやってきた2017年11月30日から分岐した平行世界のその後の未来とも取れる。そしてソウゴが2017年11月30日にやってこなかった場合の世界線の戦兎たちが…(後述)


役柄はそのままで次回作に引き続き登場したTVシリーズの主役ライダーとしては、「仮面ライダーディケイド」第1話及び最終話に登場した紅渡(仮面ライダーキバ)以来となる。































以下、劇場作品にまつわるネタバレにつき未見の方は注意























こちらでは2018年12月3日、つまり本編完結後の新世界の彼が龍我とともに登場。

ソウゴとの別れのシーンでの会話で、ソウゴの「王様になる」という夢に対し今初めて聞いたような反応を示しており、ソウゴからも「知らなかったっけ…?」と首を傾げられていることから、『ジオウ』EP01、EP02の一件の記憶はない様子。ややこしいが、本作に登場するのは『ビルド』最終回の時間軸の延長線上にいる戦兎であり、アナザービルドが誕生したことにより『ビルド』本編から分岐した時間軸の戦兎(すなわち前述の『ジオウ』EP01、EP02に登場した戦兎)とは別個の存在だと思われる。その割には作中でソウゴが戦兎に名前を名乗ったシーンがないのにも拘らずソウゴ達が2000年から現代に帰ってくるシーンとジオウがダブルアーマーに変身する直前にソウゴと呼んでいる。描写されなかっただけで名を名乗ったのだろうか?それだけならまだいいがクジゴジ堂での戦兎、ソウゴ、ウォズのシーンでソウゴが「夢でも現実でもなんでも救う。俺はそういう王様になる!」というセリフを発しており王様になるという夢は聞いているはずである。ただこれはソウゴとウォズの会話で発されたセリフなので戦兎が聞き流していたと解釈出来なくもない。


映画に登場した主要キャラクターの中で、劇中で一貫してライダーとしての記憶が消えなかったのは、電王組を除けば戦兎と龍我の二人だけであり(※ソウゴ・ゲイツツクヨミでさえ一時的にでもライダー関連の記憶を失っている)、なぜ二人の記憶が消えなかったのかの理屈は不明だが、考えられるものとして、『世界の再編・融合という特殊かつ不可逆的な事象が起きてしまったことで、融合前の世界から記憶までそのまま移ってきた二人のみ、『電王』でいう特異点のような特性を得た為』という説が考えられる。先の一件で歴史が変わっても姿が変化しなかったのも、あるいはこれゆえだったのかもしれない。ただし、一度は二人とも完全に消滅してしまってはいるので完全ではないことが窺える。


映画の内容からも察するに、恐らくは戦兎と龍我の二人はビルドのテレビシリーズを見ていた視聴者たちの記憶から現実世界に呼び出されたのであろう。

これを裏付けるかのように、同じビルド世界の住人である美空や一海、幻徳などがどの時間軸から来たのかは明確にされていない(しかも彼らは戦兎や龍我と違い、ライダーにまつわる記憶の消失が発生する)。


本作では、次々と周囲の人物から記憶が消えていく中、龍我、そしてソウゴとともに謎の少年・シンゴを守るべく奮闘するが……。


「俺は元々この世界には存在しない人間…創られたヒーローだ。」


「…でも、現実とか虚構とか……そんな違いに大した意味はない」


ソウゴ「どういうこと?」


そのうちわかるよ


本作で起きることのほとんどが『ビルド』本編で戦兎が経験してきたことばかりであったため(誰が言ったか「あっ、これエボルトゼミでやったところだ」)、先輩としてソウゴたちを導くその姿はまさに歴戦のヒーロー。

さらにてぇんさぁい物理学者としての力も遺憾なく発揮し、なんとタイムマジーン(それも本来の使用者である未来人のツクヨミがさじを投げるほど大破した状態)初見かつほぼ独力ですぐさま戦闘可能な状態まで修理するというチートっぷりをみせた。


『仮面ライダークローズ』

新世界創造後、龍我とともにとある工場を借りて自分の発明品を売る形で生計を立てていた。ところがそんなある日、保管していた白いパンドラパネルからブラッド族の王・キルバスが新世界に襲来、襲撃を受けたうえ変身アイテム一式を持ち去られてしまう。キルバスのとある行動によりnascitaにいた面々に記憶が戻ると彼らに事情を説明し、その後はキルバスを倒すべく龍我の強化アイテム製造に乗り出すが、その方法というのが…。


『仮面ライダーグリス』

本作にも引き続き登場。こちらでは若干髪型が変わっている。

突如テロ組織・ダウンフォールの襲撃を受け、龍我ともども一時的に変身能力を失ってしまう。唯一変身能力を失わなかった一海の強化アイテムを開発するため、そして、自身の変身能力を取り戻すため、とある人物のもとを訪ねる。

その後は無事に変身能力を取り戻し、ダウンフォールとの決戦にジーニアスフォームで参戦した。


外部リンク

桐生戦兎 | 仮面ライダー図鑑 | 東映

桐生戦兎(ZI-O) | 仮面ライダー図鑑 | 東映

桐生戦兎(ZI-O・平ジェネFOREVER) | 仮面ライダー図鑑 | 東映

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