概要
国鉄→JR東日本(千葉支社管轄)の鉄道路線。木更津駅(千葉県木更津市)~上総亀山駅(同県君津市)間の32.2km(営業キロ)を結ぶ。千葉県のJR線としては現在唯一の非電化路線である。元々は旧木原線と上総中野で繋がる予定だったが、上総亀山と上総中野の間は未成線のまま現在に至る。
地元一部での愛称は「パー線」。毎年春になるとストで運休するのが風物詩…だった。
車両
数十年もの長きに渡り、キハ30・キハ37・キハ38といった国鉄時代からの車両(キハ30に至っては40年モノである)のみで運行されていた為、骨董品や珍品の巣食う魔窟と呼ばれていた。
その上、閉塞方式も今となっては珍しいタブレット閉塞(↑メイン画像)であり、老朽化による機器の故障でその度に運休したためか、産業遺産なる愛称まで付けられていた。
2012年にようやく悲願の新車、キハE130系が投入され、タブレット閉塞も遂に廃止された為、悲惨な状態はようやく解消された。
運行形態
すべて普通列車。全線通し列車のほか、木更津〜久留里、久留里〜上総亀山の区間運転が存在する。
亀山口の区間運転は寡少で、当該区間自体も昼間時間帯には5時間前後運行されない上に終発が早いが、木更津口の区間運転は比較的多く、この区間では毎時1往復程度の運行本数が確保されている。
一部列車ではワンマン運転を実施。
今後の予定
令和5年3月、JR東日本は久留里線の末端区間である久留里〜上総亀山間について、鉄道営業の廃止を含める存続方法の協議を、沿線自治体と共同で設ける意向を示した。
これはあくまで廃止も含めて検討するという意味であって、実際に廃止が確定したわけではないが、過去には三江線、日田彦山線などが同様の協議ののち廃止となっている。
この区間は久留里線でも特に利用が少なく、本数も減る区間であることに加え、鴨川方面と千葉・東京を結ぶ高速バスが多数運行されていることから、大半の利用客はそちらに流れている現状があり、線内、もしくは木更津、君津方面へのわずかな旅客が利用しているに過ぎないと考えられる。すなわち、高速バスの途中乗降を認める、停留所を増やす、病院などへの立ち寄り便を増やすなどのよりコストの低い方法で代替可能であるため、状況は非常に厳しいと言わざるを得ない。
停車駅
駅名 | 読み | 備考 |
---|---|---|
木更津 | きさらづ | 内房線乗換駅 |
祇園 | ぎおん | |
上総清川 | かずさきよかわ | |
東清川 | ひがしきよかわ | ニッポン放送木更津送信所最寄り駅 |
横田 | よこた | 交換可能 |
東横田 | ひがしよこた | |
馬来田 | まくた | |
下郡 | しもごおり | |
小櫃 | おびつ | |
俵田 | たわらだ | |
久留里 | くるり | 交換可能 |
平山 | ひらやま | |
上総松丘 | かずさまつおか | |
上総亀山 | かずさかめやま |