ピクシブ百科事典

路線バス

ろせんばす

(一般道路において)定められた経路で定期的に運行されるバス。
目次[非表示]

概要

道路上の決められたコースを廻り、停留所バス停)で乗客を乗降させるバス。
乗客は停車したい停留所名がアナウンスされたら降車ブザーを押してバスを停車させ、降車する。乗車待ち客も降車したい客もいない停留所は通過する。
法律的には一般乗合バスと言い、高速バス一般路線バスに別れる。
高速バスは専ら高速道路によって全国の主要地点を結ぶバスで、途中停車しない特急バスと高速道路上の停留所に停車する一般高速バスに別れる。
一般路線バスは一般道路を走行するものであるが、まれに高速道路も利用するものもある。この内自治体が住民の交通の便宜のために企画するものをコミュニティバス、特定の停留所間を往復するものをシャトルバスという。
またバス会社が自ら企画する観光ツアーのために運行するものを定期観光バスといい、観光バスと付いているが路線バスの一種である。遊覧バスもこれに含まれる。
1日の走行距離が100kmを越える路線バス車両はタコグラフの装着が義務付けられている。

かつては車掌が乗務することも多く、かつては女子小学生のあこがれの職業の筆頭でもあったが、1990年代までにごく少数の例外を除きほぼ全ての一般及び高速路線バスが車掌の乗務しないワンマンバス化され、残るのは事実上定期観光バスのバスガイドだけである。車掌が乗務していた時代のバスは車内に停発車合図用ベルまたは釣り鐘を設置していた。
また運転士は同じバス会社のバスとすれ違う時は挨拶をすることが多い。共同運行がある場合は他社のバスにも挨拶をすることもある。ただし高速バスの場合は高速道路上では原則行わない。

運行頻度

鉄道同様、地域によって運行の頻度が大きく異なる。大都市では10分間隔以下などの高頻度で運転されるが、郊外では30分~1時間、田舎では5時間以上間隔が開くことも珍しくなく、過疎地域などでは朝と夕方~夜だけの運転という場合もある。
大都市郊外でも道路事情が劣悪な地域では乗客数が多くても運転間隔を増やせず、2時間以上の間隔が開く場合もある。

なお路線バスを運行する事業者は、一般乗合旅客自動車運送事業者許可、運輸局への旅客運送事業用自動車登録(事業用バス登録)のほか、道路運送法第4条の定めによる国土交通大臣のバス路線開設許可(通称4条免許)が必要である。これは路線ごとに与えられるもので、その路線が廃止されれば消滅する。この許可は容易に取得できるものではないので、不採算路線でも免許維持のために1日1往復~1週間1往復は走らせる場合があり、これを通称「免許維持路線」という。このような路線は大都市圏でも珍しくない。

都市部では、多数のバスを円滑に通行させるため、道路上ににバス専用車線またはバス優先車線を設置しているところが多い。バス専用車線は一般車は原則通行禁止(自転車軽車両は通行できる。また自動車も方向別指定により通行が指定されている場合は交差点の手前に限り通行できる)。通常は朝のラッシュ時のみ有効となる。
また、公共車両優先システム(PTPS)、バスロケーションシステム、都市新バスシステムなど信号機をバス優先にするシステムも各地で利用されている。

車両

高速バスでは、乗客が長時間乗ることが多いことから観光バス同様のデラックスな車両(いわゆる観光型バス)が用いられる。
一般路線バスでは一般路線バス用車を使用する。現在のバスは、都市部ではバリアフリー対応車が多く、車椅子スペース付きのノンステップ低床車で、エアサスを装備しニーリング(ドア開放時に車体を傾ける機構)またはスロープ付きとしているものが多い。また郊外及び燃費対策としていち早くハイブリッド化や天然ガス燃料化が行われた。扉は前・中扉の2扉車で、中扉が引き戸から折戸に変わっているが、これはドアの幅広化・巻き込み事故防止・戸袋を不要として車内の幅を広くすることが目的である。また、都市部の車両の中には貸切バスと兼用の用途外車というものもある。
一方郊外や田舎のバスでは道路事情が悪かったり、雪深い地方では降雪に対応しなければならない関係で低床化が進んでおらず、メンテナンスの都合もあってツーステップ・非ハイブリッド・リーフサスなど都市部より保守的な構造のバスが多く使用されている。都市部でかつて使われていた中古車も広く使用され、特に沖縄県では車両寿命が長い。しかしこれら地域では高齢者の利用者が多いこともあり、バリアフリー化が課題となっている。

車両の大きさにより、大きい方から(連接車を含む)大型車・中型車・小型車・マイクロバスなどに分けられ、特に大型車・中型車を中心に、複数の車体長が「標準尺」「長尺」「短尺」などとおおまかに設定されている。大型車の場合、一応標準尺車(車体長10.5m~10.8m)が基本サイズであるが、道路事情に余裕があり、乗客が特に多い路線では長尺車(車体長11m~11.5m)も使われる。なお、連接車は輸送需要が極度に逼迫しているなど特殊な事情がある路線に於いて「特認の上」で使用される。大都市では小回りの利く短尺車(車体長9m~10.3m)が使用されるケースが多い。中型車はかつて地方の閑散路線向けに使われることが多かったが、近年は大都市やその郊外で使用されることも多く、特に地方の事業者では大型車に代わって「主力車」と位置付けている場合も多いようである。小型車は中型車同様の用途に使われるほか、コミュニティバスでよく使用される。マイクロバスは特定輸送によく使用されるが、少なからず路線バスでも使用される。
平成時代に入ってからは車両の「ダウンサイジング」が進み、かつて大型長尺・標準尺が多かった路線でも短尺車や中型車が幅を利かせるようになり、中型車や小型車が多かった路線に至っては廃止・自治体による代替バスに移行した路線も非常に多い。

扉配置がいくつかあり、用途やバス会社によって使い分けている。

  • 1扉車(前扉車・中扉車・後扉車) - 前扉車はトップドア車ともいい、高速バスはほとんどすべてがこれである。また旅客のそれほど多くない地域の一般路線バスに見られるほか、都市部でも用途外車などで使用される。中扉車はマイクロバスでは標準的な配置で、かつて車掌が乗務していた時代は広く使われた。(ボンネットバスではほぼすべてが1扉であった)後扉車は日本ではほとんど使用例がないが、イギリスロンドンバスがこのタイプである(但しロンドンバスは扉がない)。
  • 2扉車(前中扉車・前後扉車・中中扉車) - 前中扉車は、現在の一般路線バスでは最も標準的な配置で、均一料金製の地域では前扉から乗車し、距離別料金制の地域では中扉から乗るのが基本。ただし後払い方式の路線では整理券発行の都合上、途中停留所では前扉から乗降の両方を行う場合も少なくはない(前乗り後払い方式)。前後扉車は前中扉車と運用は同様で、西日本でかつて主流だった。中中扉車は日野ポンチョ(2代目)特有の構造である。
  • 3扉車 - 前中後と3つの扉を持つ車両。混雑が激しく終点での降車客が多い路線、いわゆるニュータウン輸送に実力を発揮した。郊外路線では長尺車が多かったが、都市内路線でも標準尺・短尺車の3扉車を標準仕様にしている事業者も存在した。基本的に乗車は前扉であり、途中の停留所では中・後いずれかのみから降車する。(乗客の動向に合わせて臨機応変に対応した事業者もあった)終点ではすべての扉を開放し、乗客がスムーズに降車できるようにする。構造上3扉車として使用する際は均一料金制が主であるが、前乗り・信用乗車制の路線で使用されることも多かった。1990年代に入ると需要の減少もあって次第に廃れ始め、さらにワンステップ車が普及し始めると乗車時間の短縮よりも低床化が重視されるようになり、98年頃を最後に3扉車の導入は終了した。

車両のサイズもいくつか用意されている。
2つ以上の車体をつないで内部を乗客が自由に通り抜けできるバス。長さが法令で定められた規定を大幅に超えるため、運行には特別な許可が必要で運行できる路線・経路が大きく制限される。神奈川中央交通京成バス岐阜乗合自動車神姫バスで路線用としての導入実績がある。国内メーカーでは製造していないので全て輸入車である。メルセデス・ベンツシターロGボルボB10Mネオプラン・セントロライナーなど。
  • 大型車
幅2.5m、長さ10m~12m程度の車両。輸送力を必要とする路線でよく使われる。三菱ふそう・エアロスター日野自動車・ブルーリボンいすゞ自動車・エルガUDトラックススペースランナーRAなど。
幅2.5m、長さ9m程度の車両。大型短尺とか9m大型と呼ばれ、地方のバス会社、国鉄バスでよく導入された。いすゞ・エルガLT、日野・ブルーリボン9m大型タイプ、三菱ふそう・エアロスターMM、日産ディーゼル・スペースランナーRPなど。
  • 中型車
幅2.3m、長さ9m程度の車両。輸送量の少ない路線・道幅の狭い路線で使われる。三菱ふそう・エアロミディMK、いすゞ自動車・エルガミオ、日野自動車・レインボー、UDトラックス・スペースランナーRMなど。
幅2.3m、長さ10m程度の車両。道幅は狭いが乗客数の多い路線、安価に大型バリアフリー車を導入したい事業者で好まれた。日野自動車・レインボーHR、三菱ふそうエアロミディMKロング、いすゞ自動車・エルガJ、UDトラックス・スペースランナーJPが主な製品。
  • 小型車
幅2m~2.3m、長さ7m程度の車両。輸送量が極端に少ない路線、コミュニティバスで使用される。三菱ふそう・エアロミディMJ・ME、日野自動車・ポンチョ、いすゞ自動車・エルガ7m、日産ディーゼルRN系など。
  • マイクロバス
自治体が運行する自主運行バスや輸送量が小型車を入れる程でもない路線で使われる。三菱ふそう・ローザ、日産・シビリアン、トヨタ・コースター、日野自動車・リエッセⅡ、いすゞ自動車・ジャーニーなど

ちなみに2012年に定められた「新ワンマンバス構造要件」では中ドアが開いている時は動力伝達をカットしなければならないことが定められている。MT車やシフトセレクターがレバー式のタイプのAT車であればシフトレバーをニュートラルポジションへ、ボタン式AT車はドア開閉時に自動的にニュートラルポジションへシフトチェンジする。

運賃の徴収方法

均一料金か距離別運賃か、前払いが後払いかがおもな違い。現金で支払う場合が多いが、切符やカードを使用する/できる路線もある。
均一料金前払い制
都市部の一般路線バスやコミュニティバスに多く、距離にかかわらず同額の運賃を乗車時に支払う。一般路線バスの場合は前扉から乗ることになるので前乗りという。
距離別料金前払い制
鉄道と同じように切符を購入して乗るもので、高速バスに多いが一般路線の回数券もこれに該当する。終点で降りる乗客が極端に多い路線(例:団地発→駅行き)の場合、申告式前払いの路線もまれにある。
距離別料金後払い制
降車時に乗った距離に応じた運賃を支払うもので、郊外や地方の路線バスに多く、日本では乗車証明に整理券を使うことが多いので俗に整理券方式といい、この場合は後ろ扉から乗るので後乗りという。乗車時に整理券発行機から整理券を受け取り、整理券に書かれた番号に対応する運賃が車内の表示機に表示されるので、降車時に運賃箱にその運賃と整理券を投入する。プリペイドカードやICカードの場合、乗車時(整理券代わり)と降車時(運賃支払い)の両方に機械でチェックを行う。
均一料金後払い制
大きな都市では中心寄りの地域が均一料金、周囲が距離別料金という場合もあり、均一料金の区域だけ走るバスも後払い制になっていることがある。
地域によっては路線により支払い方式が混在していることもあり、バスによっては複数の方式に対応できる装備を持つものもある。

鉄道代替バス

バスは鉄道と比べると維持コストが低いため乗客が少なくても採算を合わせやすい。そのため、地方では乗客の少なくなった鉄道路線を廃止し、バスに転換することが頻繁に行われた。国鉄も例外ではなく、場合によっては鉄道用地を道路に転用し、国鉄バス専用道路として鉄道に似た運用を行っていた(そのままJRバスに承継された路線もある)。
しかし過疎化が進み、バスでも採算が合わずに廃止される例も増えている。これによって地域住民の生活に重大な支障があると判断される場合には、自治体の持つ自家用バス(通称白バス。公用ワゴン車や公営スクールバスなど)を地域バスとして転用することもある(自主運行バス)。これは自家用バスで旅客営業ができる例外的な事業で、運転士は一種免許で運転できる。このような事情がない場合は、自家用バスで有償旅客運送を行うことは違法である。
2011年3月の東日本大震災において被災したJR東日本の気仙沼線大船渡線においては路盤を舗装し駅至近の場所に停留所を設置するなどして代替バスとしての路線運行を順次再開した。この場合、バスの専用道路を主軸としたシステムでBRTと称されることがある。

トロリーバス・ガイドウェイバス

架線から電気を受け取る構造を持つ電気自動車を使ったバスをトロリーバス、案内軌条により操舵せずに走るバスをガイドウェイバスという。これらは乗客から見れば路線バスの一種であるが、法律上は無軌条電車と言い、鉄道の一種であるため運転士は自動車運転免許ではなく無軌条電車操縦免許が必要である。ガイドウェイバスの場合一般道路上も走行するため、バスの車格に該当する自動車運転免許の第二種免許も必要である。
日本では長野県富山県の立山・黒部アルペンルートでトロリーバスが、愛知県名古屋市でガイドウェイバスが運行されている。
また、DMV(デュアル・モード・ビークル)はガイドウェイバスのうち、従来の鉄道の線路を案内軌条として用いるものを指す。
ガイドウェイバスに関しては、案内軌道上と道路上での位置づけが一切異なり、両方のすべての規制に則らなければならないことから、開業には極めて高いハードルがある。

主な路線バス事業者


関連タグ

バス ワンマン運転 バス停 バスターミナル
乗合バス 貸切バス 観光バス 市営バス
レールバス ボンネットバス ノンステップバス ガイドウェイバス トロリーバス

pixivに投稿された作品 pixivで「路線バス」のイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 63204

コメント