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八極拳

はっきょくけん

中国拳法の流派の一つ。 超至近距離における戦いを想定した拳法で、相手を防御ごと打ち破るほどのパワーを用いた一撃必殺を旨とするもの。 漫画や格闘ゲームなどの流行で、一躍有名となった。
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概説

 中国拳法の中でも、極めて近距離で戦うことを旨とした武術流派。その様相は「陸の船」(動かないもの)と形容されるほどに射程が短く、自分の腕の届く範囲を最大効果範囲とする。

 逆にいえば、この近距離だからこその力技での防御崩壊を可能にする。『八極』とは【八方の極遠にまで達する威力で敵の門(防御)を打ち開く(破る)】ことを意味している。

 単純に言い表わせば、"相手にゼロ距離で大砲をぶっ放す"というところか。

 まさに"八極"とは"大爆発"なのである…。

 「接近短打」を主眼とする為、得意とする間合いの外からの攻撃には対応しにくいが、それを補う為に他流派の戦闘法を研究し取り入れたり並行して学ぶなどの努力もされている。

 また「六合大槍」と呼ばれる槍術も伝えられており、八極拳を学んだ者には槍の名手(神槍)と呼ばれる者も多かったとされている。事実、李氏八極拳の開祖・李書文は、六合大槍を極める目的で八極拳の修得を目指したといわれ、それが極まって八極拳の新流派開門にまで至ったとされる。


主な技

 震脚を利用した、独特の重心移動を伴う急激な展開動作などから放たれる一撃必殺を旨とするものが多い。肘撃靠撃などの至近距離でこそ有効な攻撃法にも重点が置かれる。また、開拳と呼ばれる体を開くように掌底を放つ型にも重点が置かれる。


震脚(しんきゃく)

 地面を強く踏み付けるようなような踏み込み。

 こと八極拳では一撃の威力を極限まで高めるための発勁のために、この震脚を用いた動作を多用する傾向にある。

 最終的には動作を最小限にまで簡略化し、わずかな動きで震脚同様の爆発力を引き出す段階になるという。

 “震脚”自体は他の門派にも存在するが、八極拳では足を高く上げずに震脚を踏むことが多い。


肘撃(ちゅうげき)

 肘打ち。「頂肘」(ちょうちゅう)の名でよく知られる大技。

 至近距離でもあまり使用されないこの攻撃法も、八極拳においては岩壁を打ち破る強力なハンマーと化す。

 しかし“頂肘”という動きの技はその使い方が肘打ちだけに限らず、

 相手の間合いや位置によって投げ技・掴み技などへと変化させていく使い方がある。


靠撃(こうげき)

 肩や背中による至近距離での突進。靠の字そのものは【もたれかかる】の意。

 肘打ちすら届かない密着至近距離での攻撃手段として体当たりという技は重要であり、

 八極拳に限らず太極拳心意六合拳などの門派でも大技に分類される。

 特に貼山靠は鉄山靠の別名でも有名。八極拳では、修行者2名がこの体当たりを同時に出して背をぶつけ合う稽古法がある。

 相手を防御もろとも吹き飛ばし、その体勢を崩す技。日本のメディア作品では一撃必殺技のような扱いを受けるが、どちらかと言えば先述したよう『防御崩壊』のための技と言える。


創作における「八極拳」

 先駆となったのが、昭和のスポ根ブーム時代の延長として繁栄していた格闘技ブーム期の漫画(「拳児」等)で、ここを基盤として1990年代後半から対戦格闘ゲームにより火が付くこととなる。

 時代が下るにつれ、一撃に重点を置いた正統派八極拳よりも、套路(連撃)に重点を置いた"我流八極拳"が目立つ傾向にある。

現状はそこから再度、一撃重視の本流八極拳に回帰しているが、今度は本来の八極拳以上の爆発力を有する一撃必殺拳法という別方向からの誇張が目立ってきた。



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