曖昧さ回避
- 旧日本海軍の駆逐艦の艦名。初代は江風型、二代は陽炎型。
- 上記の陽炎型駆逐艦をモチーフとした、『艦隊これくしょん』の登場キャラクター。
- 大相撲の関取のしこ名の一つ。江戸時代の横綱。→谷風梶之助
- 病気の「風邪」、転じて「インフルエンザ」。由来は上記の横綱、谷風梶之助から。
- 日本人の名字の一つ。
- 『シドニアの騎士』の登場人物。→谷風長道
※尚、以下の項では、1と2について解説する
図鑑データ
「提督、谷風だよ。これからお世話になるね!」
駆逐艦、谷風!出番だよ!
陽炎型14番艦の艦娘。
2014年4月23日に開催された『艦隊これくしょん』1周年記念イベント『索敵機、発艦始め!』と同時に実装された。
現時点では建造では手に入らず、春イベントはE-2(ズンダ海峡)以降のボスドロップ、『AL作戦/MI作戦』でもボス戦後のドロップだったが、9月12日実装の3-5海域で漸く通常海域での入手が可能になった。
容姿、いっときますか!
墨色のおかっぱ頭に白いカチューシャ、眼は金色、浜風や浦風に比べると若干小柄な印象である。
通常グラフィックは雪風同様、背中側からのアングルで描かれている珍しい艦娘である。そのおかげでパセリ艦陽炎型共通の箱形艤装の形状がよく観察できる。
その艤装は右手に拳銃型の12.7cm連装砲砲塔、左手に同様に25mm連装機銃座を持ち、背中の本体側面に爆雷投射機、両脚に61cm四連装魚雷発射管を一基ずつ装備している。
制服は第十七駆逐隊共通のセーラー服と黄色いスカーフ、手には白手袋を着用している。脚は白のサイハイソックスを履いているため、なにげに絶対領域持ちでもある。
駆逐艦ではむしろ大きいほうが異端扱いされる傾向にある事から空母勢のようにネタ扱いされる機会は少ない。どちらかと言うと純粋に不憫がる(例え第十七駆逐隊としてメンバーを並べただけであっても)提督の方が多いようだ。
そんなことより遥かに話題を集めたのが、中破時のグラフィックである。
露出度もさることながら姿勢や独特の引きつった表情も相まって半端ない犯罪臭をかもし出しており、登場と共にハイエースネタを一時独占したほど二次元全体にその名を轟かせた。
一部の提督からは「拉致風」なる渾名まで頂戴している。
谷風の性格だよ?出撃ぃ!
勝気で明るく元気、どちらかというと涼風に近い江戸っ子気質で、放置時には「どっかに夜戦でも行こうよ~?」と、どこかの誰かみたいなことを言う。
口癖で「かぁー!!」と唸る癖があり、涼風以上に“べらんめぇ口調”が要所で出ている。
補給時など「かぁー! これで勝つる!」とブロント語のようになってさえいる。
しかし、彼女は大阪生まれで生涯を呉鎮守府所属で過ごしている。
つまり、龍驤とは逆に似非江戸っ子なのだ。
多分涼風相手に赤い野球チームの話をして怒られるに違いない。
2014年夏イベント『AL作戦/MI作戦』にて実装された磯風のセリフで、荒っぽい口調に反して面倒見がよく昼食におにぎりを作ってくれる事が判明した。
実は谷風自身も、提督のおさわりに対して「なーにー? よしよしされたいの?」と呆れ気味に放つセリフを持ってもおり、意外に母性は強い方なのかもしれない。身内に世話焼き姉さん女房の浦風がいるので、その影響か?
また入渠時のセリフで風呂好きなのことも分かる。江戸っ子らしく熱い目が好みなんだろうか?
一方、MI作戦の元ネタとなるミッドウェー海戦ではとんでもない戦績を残してもおり、飛龍の乗員救出に向かった際、制空権を奪われた状態で敵から集中攻撃されたにもかかわらず、至近弾1発を除く敵の砲弾137弾を避け切っている。
この史実から、素早さにはそれなりの自信を持っている。
こー見えて、ゲーム中の性能はバランス型なんだよ?
上記の通り素早さを誇ってはいるものの、システム的にそれが反映されにくいゲームである事から、実際のステータスは初期の幸運値が若干高い程度の、陽炎型としては平均的なレベルに収まってしまっている。
対潜値は浜風・野分らと並んで陽炎型では2位につけているが、現時点での対潜値は、対潜装備固有の数値が優先される形骸化された値なので、それほどの強みにはなっていないのが寂しい。
初期装備に「12.7cm連装砲」と「九四式爆雷投射機」、改造後は「九四式爆雷投射機」と「ッ九三式水中聴音機」と、姉の浜風同様に潜水艦に有効な装備を持ってくるため、成長の方向性としては一貫しているのだが・・・
余談かい?提督!
冒頭の曖昧さ回避にいた『シドニアの騎士』の谷風長道であるが、彼がアニメ化によってテレビ出演した時期と、谷風が実装されたタイミングが偶然にも一致した事から、名前繋がりでよくクロスオーバーネタが作られた。
一方、公式の制作物としては、長らく第十七駆逐隊でただ一人、季節限定グラフィックの描き下ろし対象から外れて続けていた不遇な艦娘であった。
この状況は、2015年12月8日にクリスマス限定グラフィックの対象となった事でようやく脱している。しかもこの時は秋までとはうって変わって、第十七駆逐隊唯一の抜擢となっている。
クリスマス仕様となった谷風は、セーラー服に代わってサンタ服を着用し、薄緑色のマフラーと黄色の手袋で防寒するようになる。頭はサンタ帽ではなくトナカイを模した角と白い耳あてを付けており、「トナカゼ」の非公式愛称が贈られている。
また、右手の武装をスコップに持ち替え、その補充のつもりなのか鼻が砲身、口が錨、腕が魚雷で構成された雪だるまを傍に置くようになる。
そして何より、本人が一回り大きくなり、目付きも鋭くなって磯風に近い精悍な雰囲気に変貌する。もうこれで拉致風とは呼ばせない・・・と思いきや、予測変換には無情にも「谷風 クリスマス」と共に「谷風 中破」の文字が最後まで並び続けた・・・
なお、限定ボイスであれば2015年2月の節分の段階で追加収録があった。その時にはどうやら浜風に豆まきの照準を合わせてエライ目に遭っていた模様。
こいつは粋な関連イラストだね!
提督に関連タグが届いてるね!
第十七駆逐隊 浜風(艦隊これくしょん) 浦風(艦隊これくしょん) 磯風 雪風(艦隊これくしょん)
陽炎型駆逐艦「谷風」
陽炎型駆逐艦の14番艦であり、1941年4月に竣工。
南雲機動部隊の一員として、空母を護衛してハワイ海戦やミッドウェー海戦に参加。
先述の通り、米軍に撃沈された飛龍の乗員救助に向かった際に1発の至近弾を除き137発もの敵弾を全て回避している。それどころか、谷風は単艦で敵機を4機も返り討ちにしている。
けれども、この妨害によって到着が遅れた事もあって飛龍を脱出した生存者を発見する事はできなかった。
1943年7月5日のクラ湾夜戦では、かつてあのサボ島沖海戦のきっかけの砲撃を放ち、古鷹、吹雪、叢雲を沈めた米軽巡洋艦「ヘレナ」を、旗艦の秋月型5番艦「新月」の炎上に紛れて、白露型10番艦涼風との雷撃で沈めた。
最後は、マリアナ沖海戦に備えて艦隊の停泊する1944年6月のタウイタウイ泊地で、島風、磯風、早霜と共に潜水艦を警戒していた際にガトー級潜水艦ハーダーの攻撃を受け沈没した。
ハーダーは他に雷も撃沈しており、この時期の日本海軍と米潜水艦との力関係をよく表すエピソードであった。
但し、ハーダーは後の1944年8月に第22号海防艦によって撃沈されている。