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イスラエルの編集履歴

2016-08-20 10:59:40 バージョン

イスラエル

いすらえる

中東に位置するユダヤ人の国家。

イスラエルとは

  1. 旧約聖書において、神と争い勝利した『唯一の人間』ヤコブの神からえた『称号』。彼の子孫がイスラエルの民(ユダヤ人)となった。
  2. 古代パレスチナにユダヤ人が築いた国家。最終的にローマ帝国に併合される。
  3. 1948年に成立した中東地域の国家

pixivでは主に3の意味で使われ、ミリタリー系のイラストが多い。この記事でも3について記述する。


現代のイスラエル

西アジア、地中海東岸のパレスチナに位置しする国家。人口は約820万(2014年)、面積は約2.2万km2、GDPは2906億ドル(2013年)。国民の70%がユダヤ人(25%がアラブ人、残りの5%はドゥルーズ派やチェルケス人など少数民族)でありユダヤ人国家として知られている。


歴史

現在あるイスラエル国は、ユダヤ人の間で起こった「シオニズム運動」(イスラエルの地、パレスチナに故郷を再建しようと考える運動)の高まりに端を発し紆余曲折の末1948年に独立宣言をした民主主義国家である。


しかしパレスチナの地にはすでに多数のアラブ人(パレスチナ人)が在住しており入植したユダヤ人とアラブ人双方が衝突する。1922年()よりパレスチナは英国委任統治領であったが1948年にイギリスが撤退し同年5月にイスラエルが独立を宣言すると周辺アラブ諸国との第一次中東戦争が勃発、これに勝利したイスラエルはその建国を確立させた。

詳細はwikipediaや世界史・パレスチナ問題に関する多数の資料サイトがあるのでそちらを見て頂きたい。

これらの経緯から未だに周辺諸国との紛争が続いている。


先述の通りイスラエルは「ユダヤ人国家」であるが、先住のアラブ人でもイスラエル国籍を持つ人(アラブ系イスラエル人)は多い。これを快く思わないユダヤ系イスラエル人も多く、差別を受けている。また、イスラエルは建国後ヨーロッパ・アジア・アフリカから多くのユダヤ人が移民してきたためユダヤ人と一口に言ってもアシュケナジム系ユダヤ人(主にロシア・東欧世界)、スファラディム系ユダヤ人(地中海世界出身)、ミズラヒム系ユダヤ人(アジア・アフリカ出身)など多種多様であり、同じユダヤ人であってもコミュニティ間の対立なども見られる。


首都はエルサレムとイスラエル政府は宣言しているが、パレスチナ問題から国連は否定し、多くの国もエルサレムを首都だと認めず、テルアビブを首都であるとしている。そのためクネセット(国会)や省庁(国防省を除く)はエルサレムにあるが、各国大使館はテルアビブに集中している。


軍事

周辺アラブ諸国と敵対し、また数度に及ぶ戦争の経験から強力な軍事力を持つ。また自国の高い技術力を活用し国産兵器を多く開発している。数度に及ぶ戦争と勝利や独自の兵器開発からミリタリーの印象が強いのか、pixivではイスラエル関連タグは兵器ミリタリーのイラストがほとんどとなっている。


国民皆兵制度のため男女とも兵役の義務があり、男子は36ヶ月、女子は21~24ヶ月の期間、イスラエル国防軍にて兵役に就く。ただし徴兵はユダヤ教徒が対象でありアラブ系国民(ドゥルーズ派・チェルケス人を除く)は志願制となっており徴兵の対象となっていない。

このため国民の成人のほとんどが予備役となり、総動員発令時には60万弱の兵力に達することになる。


主な戦歴(括弧内の呼称はイスラエル側のもの)
第一次中東戦争(独立戦争)1948~49年 イスラエルの勝利
第二次中東戦争(シナイ作戦)1956~57年イスラエルの軍事的勝利・エジプトの政治的勝利
第三次中東戦争(六日戦争)1967年イスラエルの勝利
第四次中東戦争(ヨム・キプール戦争)1973年イスラエルの軍事的勝利・エジプトの政治的勝利
バビロン作戦1981年イラクの原子炉破壊に成功
レバノン内戦介入(ガリラヤの平和作戦)1982年イスラエルの戦略的敗北
レバノン侵攻(第二次レバノン戦争)2006年イスラエル・ヒズボラ双方が勝利宣言・停戦
ガザ地区侵攻(キャスト・レッド作戦)2008~09年ガザ封鎖の継続
ガザ地区侵攻(プロテクティブ・エッジ作戦)2014年停戦

実のところあんまり勝ててないとか言ってはいけない。


イスラエル諜報特務庁(モサド)も知名度の高い諜報機関であり様々なフィクションのネタにもされている。イスラエルにはモサドの他イスラエル総保安庁(シャバック)、イスラエル政治調査センター(ママッド)、イスラエル警察捜査諜報局、イスラエル参謀本部諜報局(アマーン)、イスラエル空軍諜報部がありそれぞれが協力する形で情報コミュニティを形成している。


経済・産業

国としては小さいが科学水準が非常に高い。特にIT技術のレベルは高くIBMマイクロソフトINTELを筆頭にイスラエルに海外拠点を置く企業も多いほか、医療技術の開発も盛んで海外企業と提携しているイスラエル企業も少なくない。大学・研究所の代表としてはテクニオン工科大学やヴァイツマン研究所が挙げられ、双方とも多くの科学者・技術者を輩出している。

イスラエルの輸出額543億ドル(2013年)のうち医療関連(薬品・医療機器)36.4%(198億ドル)がトップ、次いでハイテク製品が20%(110億ドル)、天然資源が8.9%(48.4億ドル)、貴金属が8.1%(43.8億ドル)となっている。


また農業技術のレベルも高く、国土の60%が乾燥地帯であるにも関わらず食料自給率は90%以上である。これは先述の通り農耕可能面積が少ない上に周辺諸国と常に緊張状態であることから食料生産が課題となり、その中で小さな面積・少ない降雨量でも大量の食料が生産できるよう技術開発が進んだためである。地中海気候のイスラエルの代表的農産物であるトマトの10aあたりの収穫量は日本では約6トンの一方でイスラエルは約50トンにも及ぶ。また2011年の農業総産出額を比較してみると日本の産出額約819億ドルに対しイスラエルは産出額48.8億ドルであり、農業従事者一人当たりの生産額を比較するとイスラエルのそれは日本の2倍以上である(イスラエルが7.4万ドル、日本は3.4万ドル)。


イスラエルの兵器輸出額は10.74億ドル(2014年)で世界第7位となっており、アメリカヨーロッパの他にも中南米や東南アジア、インドにも輸出している。


しかしながら、一般的に裕福と思われているユダヤ人のイメージとは程遠く、全国民の2割に当たる約170万人以上は貧困状態にあり、そのほとんどが日々の食事すらままならない状態が続いている。悲しい事にOECD加盟国中で貧困率は最悪であり、毎年多くのイスラエル人がアメリカやドイツへ移住する事態となっている。以前より所得格差が大きい事は分かっていたが、どの時点でその差がついてしまったかについては全く知られていない。


日本との関係

政治・外交

一見あまり接点のない両国だが、1902年の日露戦争ではのちにイスラエル建国に大きく影響を与えるシオニストが日本軍の捕虜となったり、1918年のシベリア出兵でユダヤ陰謀論が日本に輸入されたり1938年には文部省(当時)による留学生プロジェクトがあったりと、その歴史は古い。1948年にイスラエルが独立すると日本国政府は1952年にそれを承認、1952年に在日イスラエル公使館、1955年にテルアビブに在イスラエル日本公使館が設立される(両公使館は1963年に大使館に昇格)。


1972年には日本赤軍によるテルアビブ国際空港乱射事件が起き、日本政府が公式に謝罪・賠償を行っている。


日本政府はイスラエルやパレスチナ問題に深く介入しない中立的立場を取ってきたが、1973年のオイルショックによりその方針の変更を強いられることになり、1970年代からはイスラエル・パレスチナ双方に歩み寄る形での積極的中立路線へと入る。


現在の日本国政府もこの路線を継続しておりパレスチナへの支援を行うと同時にイスラエルとの経済提携を推進している。2014年5月にはネタニヤフ首相が来日し、2015年には安倍首相がイスラエルを訪問しているがこのとき安倍首相はパレスチナも同時に訪問しておりパレスチナ自治政府大統領マフムード・アッバースと会談している。


文化

イスラエルでも日本のアニメやマンガは人気で2009年からは日本のコミケに相当するCAMI(Convention of Anime and Manga in Israel)と呼ばれるアニメ・マンガイベントがほぼ毎年開催されている。ちなみに2009年の第一回CAMIではファンメイドのデスノートの演劇ややおいについての解説講座、ひきこもりについての心理学講座などが開かれた。


日本では2012年に国交樹立60周年を記念して駐日イスラエル大使館がゆるキャラのデザインを募集し、翌年に公式ゆるキャラのシャロウムちゃんを発表した。


経済

先述の通りイスラエルではハイテク・医療技術の開発が盛んであり、イスラエルと提携している日本企業も少なくない。

イスラエルの対日輸出額は14.1億ドル(2013年)でそのうちの半分以上、8.1億ドルが機械類、次いで医療関連が3.8億ドル(27%)がある。日本からの輸入額は10.7億ドルで自動車などの輸送機器の4.8億ドル(45%)が最大。イスラエルの自動車市場シェアも47%(2014年)が日本製となっており、エルサレムでも多くの日本車を見ることができる。2位以下は機械類2.5億ドル(23%)、2億ドル(18.5%)となっている。


イスラエルとその他の外国の関係

アメリカ

アメリカ合衆国はイスラエルの情報に頼っており、国連決議でもイスラエルを擁護する傾向がある。

又、アメリカの主流派であるプロテスタント右派がイスラエルの建国に関与している為、イスラエルロビーの力が大きい。

事実、ブッシュ一族はイスラエルに使ってイラク戦争を実行させた。

どちらかと言うと共和党の方がイスラエルとの関係が良い。


中国

イスラエルは例年、アメリカの情報に頼っていたが、ここ最近はアメリカの衰退に伴い中国にも接近している。

事実、中国主導のAIIBの創設メンバーとして入っている。

その為、AIIBを介して中国政府から金を巻き上げてシオニスト入植地を建設している。

更にイスラエルは上海協力機構に申請しようとしており、中国との接近もより一層、進んでいる。


ロシア

イスラエルとロシアの関係はここ最近は、堅調でロシアとイスラエルの飛行機便が多く設定されている。

ただ、中東情勢では対立している面も存在しており、ロシアはシリアのアサド政権やイランを支援しているのに対し、シオニスト政権イスラエルはサウジアラビアエジプトトルコ等を支援している状態である。

更にロシアは中国やイランと共にパレスチナ独立賛成派に対してイスラエルはアメリカやカナダと一緒に独立反対派である。


イラン

イランはイスラエルの事をシオニスト政権イスラエルと呼称しており、国として認めていない。

更にイスラエルの入国スタンプがあると入国禁止にされてしまう危険性もある。

他にもイラン人選手が相手がイスラエルの場合は、イスラエルの存在を認めさせない為、試合を放棄する。


韓国

イスラエルと韓国の仲は北の国と異なり関係は良好。

又、イスラエルと韓国はFTAを締結しようとしており、同時にAIIBの創設メンバー国の一員でもある。


欧州各国

イスラエルは欧州各国とは一部の国を除き、比較的良好。

特にドイツ英国ウクライナはその傾向が強く、英国はイスラエルの建国に関わっている。

更にドイツではイスラエルの最大ロビーとして存在している。

尚、イスラエルがUEFAの国に入っているのはアジアリーグだとイランやシリアなどの一部の中東の国が試合を拒否する為、移籍している事が挙げられる。


北朝鮮

イスラエルと北朝鮮の関係は悪く、イスラエルの不法入国を北の国は取り締まっているほどである。

更にイスラエルと北朝鮮の国交は結んでおらず、北朝鮮はイスラエルの敵国であるイランを支援している。


ビザについて

ご存知の通り、イスラエルと中東のイスラム圏では仲が悪い為、イスラエルの入国スタンプやビザを持っているとイランシリアリビア等に入国することが出来ない。

その為、イラン等の国に行くためには別紙でイスラエルの入国スタンプを捺印する必要がある。

例外としてはヨルダントルコ等が該当する。


反対にイラン等の入国スタンプを持っているとイスラエルに入国する事も出来ない。


関連タグ

中東 イスラエル ユダヤ人 パレスチナ

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