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カローラの編集履歴

2019-11-02 22:10:35 バージョン

カローラ

かろーら

トヨタ自動車が1966年より製造・販売している乗用車のブランド(商標)、および車名である。

概要

カローラは、トヨタが1966年から製造・販売を続けている、いわゆる大衆車。


トヨタの「80点主義」を象徴する存在であった...と言われているが、正確には「80点+α主義」思想に基づき、クラスを超える豪華装備と先進的なメカニズムをふんだんに投入するのがカローラのコンセプトである。例えば、マクファーソン・ストラット式の前輪独立懸架、後退灯、それまでトラック専用と思われていたフロア式マニュアルトランスミッションなどなどを日本車としては初めて搭載したのは初代カローラであった。


歴史

高度経済成長期、やがて全国民に自動車が普及すると見込んだトヨタは、最も台数が見込めるであろう「標準的な車」を作ることで、業界の覇権を握ろうと目論んだ。まずできたのがパブリカであったが、質実剛健さを追求した結果、内装は当時の軽自動車を下回る質素さとなってしまい、クルマに「便利さ」だけではなく「夢」を求める大衆には受けず、思ったほど売れなかった。そこで、逆に豪華装備や先進技術をふんだんに盛り込んだカローラが作られた。


ライバルであった日産自動車サニーの排気量が1000ccであったのに対し、カローラは1100ccに設定し「プラス100ccの余裕」という有名なキャッチコピーで日産に対する優位性をアピール。サニーよりも2.2万円高い価格設定ながら飛ぶように売れてしまった。


これに対し、日産もサニーをモデルチェンジした折には「隣の車が小さく見えます」というコピーで対抗した。それぞれの車名のイニシャルを取って「CS戦争」と名付けられたこの販売競争は、終始トヨタがリードした。


もともと日本国内向けに開発されたカローラだったが、1968年から対米輸出を開始。初代クラウンの対米輸出が失敗した10年前とは打って変わり、その高品質・高信頼性から好評で迎えられた。のちには米国、オーストラリア、ブラジル、タイ、中国など世界各地で現地生産が行われている。長らくエンジン前置きの後輪駆動に前輪マクファーソンストラット+後輪車軸式のサスペンションという保守的な構成であったカローラも、5代目のE10型からは前輪駆動と四輪独立懸架に移行した。


日本国内でのカローラの隆盛は年間新車販売台数30万8台(1990年)を記録した6代目E9型でクライマックスを迎える。次のE10型は、高品質で知られる歴代カローラの中でも特に異常なまでの耐久性で知られ、生産中止から20年以上を経た2010年代後半になっても現役の個体が多数走っている(バンは2002年まで生産された)。


長く国民車の座に君臨したカローラも、1995年の8代目 E11型で陰りを迎える。同車は全体に過剰品質であった先代の反省から大幅なコストダウンを図られ、カローラらしからぬ質素さから「分かりやすい豪華さ」「お値打ち感」を重視するユーザーからそっぽを向かれてしまったのである。以降、E12/13型では豪華装備と先進技術満載のコンセプトへと回帰が図られるが、大衆のセダン離れもあり、カローラは国民車の座に返り咲くことはなかった。


それでも長らく「日本で一番売れている車」であったが、この結果には多数の派生車種を含めていることから信憑性という面では疑問がある。実は軽自動車を含めると、売上はずっと前からワゴンRに抜かれていた。近年ではプリウスに登録車ナンバーワンの座も奪われている。


一方世界では中国・英国・ベルギー・メキシコ・ブラジル・タイ・トルコなど各地で現地生産を行っており、往年の日本のような「国民車」的な扱いを受けている国も少なくない。やはり派生車を含めてではあるが、2017年現在も世界で最も売れる車種として君臨している。西欧や米国のような先進国でも好評であるが、特に新興国ではトヨタならではの高品質・高信頼性が絶大な支持を受けているようだ。


2019年9月17日に販売開始された12代目カローラは再びプラットフォームを海外仕様と統一。遂に小型車規格からの決別とミドルクラスへの移行に踏み切り、セダンとワゴンタイプでは初めて3ナンバー仕様となった。ただし12代目においてもボディサイズは海外版と異なり、海外版のプラットフォームと同一としながらも可能な限りダウンサイジングが図られ、プリウスよりも僅かに小さいサイズに納めている。


バリエーション

一番ボディバリエーションの多かったAE100系ではカローラ/スプリンターの各々にセダンクーペ(レビン/トレノ)、ステーションワゴン/ライトバン、4ドアハードトップ(セレス/マリノ)と4タイプ、さらにはカローラにはハッチバック(FX)も用意されていたが、E140系ではセダン(アクシオ)とステーションワゴン(フィールダー)のみ。ハッチバックに関してはネッツ店扱いのオーリス/トヨタ店およびトヨペット店扱いのブレイドという形で残っていたことはあるが・・・(特にオーリス及びその先代に相当するアレックスに関しては、ネッツ店、特に旧オート店が抱えるスプリンターあたりの需要を補完する役目があったと思われる。ところが、スプリンター系やビスタだけでなくチェイサー/クレスタあたりのユーザーにまで対応するよう求められた時期もあった)。

さらに、ブレイドに関しては、オーリスのボディ(見た目は多少アレンジしてはいるが)に2400cc/3500ccエンジンを搭載しており、もはや「メーカー純正スワップチューンド」のような様相を呈していた。よくよく考えれば、メーカー純正状態で3.5L・280psでFFのカローラだなんて恐ろしくて仕方がない。


ところで2018年6月末にハッチバックのカローラスポーツが登場したが、その当時は12代目の先行モデル的色合いが強いものであった。ちなみにヨーロッパでも発売されている(これに伴いオーリスは廃止)一方、アメリカではカローラハッチバックとして発売されている。


兄弟車種

近年、コスト削減の動きの中でプラットフォームを共用する動きが広がっているが···近年のモデル(E120系以降)と共用するクルマ(カローラ/スプリンターシリーズ、オーリスアレックス以外)を例に挙げると···

  1. カローラ店

セリカRAV4/ヴァンガード

  1. ネッツ店

ウィッシュWill VSビスタアベンシスヴォルツ

  1. トヨペット店/トヨタ店

ブレイドアリオン/プレミオアイシスOpaマークX Zio

  1. トヨタブランド複数併売

プリウスSAIプリウスα

  1. レクサス

CTHSNX

  1. ダイハツ

メビウス

※備考1:アリオン、プレミオ、アベンシス、カルディナはカリーナ/コロナ系統にあたる。

プリウス、プリウスα、CT200h、メビウスはプリウス系統にあたる。

※備考2:ヴォルツはスプリンターカリブ後継。ブレイド、マークXジオのベース車はオーリス。


なお、前出のプラットフォームがミドルサイズの車種を主眼に置いて開発されているため、カローラ自身もいつの間にかミドルセダンの下限値に当たるサイズにまで膨れ上がっていた。これを受けて、11代目カローラでは国内仕様車がヴィッツと同じプラットフォームに乗り換えることとなり、ダウンサイジング化が図られた。

しかし、このことにより11代目カローラはアクシオとフィールダーだけがヴィッツの兄弟車となったのである。ちょっとややこしいが日本仕様おいては(海外仕様はそのまま)

また、11代目カローラには教習車バージョンが存在する(2018年2月から発売)が、トヨペット店で取り扱う(東京都の一部は2019年4月以降トヨタモビリティ東京で扱う。また、その東京都では2019年3月までは東京トヨタでも扱っていた)ため、「トヨタ教習車」と言う名称で発売されている。


進むハイブリッド化

近年ではスクラップインセンティブの影響で、とりわけ日本ではプリウスSAIHSなど同社製ハイブリッドカーがバカ売れする一方でカローラは存在感を失い、ついにキングの座をプリウスに譲り渡してしまった。また、特にプラットフォームを共用する新型プレミアム(?)ハッチバック、CTのデビューにトドメを刺されてブレイドも生産中止となってしまった。


2013年8月にフィールダーとアクシオにハイブリッド仕様車を設定した。フィールダーに関してはホンダフィットシャトルへの対抗策として追加された一方、アクシオに関しては日本では以前より勢いを失っていたセダンのテコ入れと、アクアやプリウスが存在する状況ではあるにもかかわらず、カローラというブランドに絶対の信頼をおいている高齢者層に配慮したものと思われる。

トヨタは2017年にヴィッツにもハイブリッド仕様車を追加したが、それもまた同様の狙いがあると思われる。

また、プリウスは世界戦略車のため、50系になると「著しく大型化が進んだ」上に空力優先のスタイリング故に「非常に後方視界が悪い」(アクアも若干その傾向がある)という日本の道路/駐車場事情において決して無視できない弱点がある。それらへの対処という意味でもオーソドックスなスタイルかつ国内に最適化されたサイズであるアクシオやフィールダー、道路環境の似通う欧州戦略車であるヴィッツへの追加設定にはそれなりの必要性がある、と言う見方もあった。


なお、元々安価で低燃費な部類であるCセグメント以下の車両をHV化すると一般に「値段は跳ね上がり、燃費は伸びにくい」事態に陥りがちである。

カローラの場合だとエコノミー目的「のみ」でHVを選ぶのは「手放すまで20万、30万kmは乗る」というような人でないと効果は期待できない。

(ガソリン価格が¥150/L前後で推移すると仮定した場合、10年10万km程度ではHVを選んでも赤字(差額>節約できたガソリン代)となってしまう可能性が高い。)

よって実際にはパフォーマンス面(たとえば走りの質感や静粛性など)も考慮し、総合的に自分に合うかどうかを検討する必要があるだろう。


モータースポーツ

こう見えても結構モータースポーツで活躍した車種である。


2代目は発足当初の世界ラリー選手権(WRC)に参戦しているが、どちらかというとセリカのサポート役的存在だった。ただしトヨタのWRC初勝利は、このカローラだった。しかもDOHCエンジン搭載の、いわゆるレビンではなく、OHVエンジン搭載のいわゆるレビンJだったというから恐れ入る。


5代目の途中に追加された(初代)FXは、いわゆるグループAのカテゴリのレースで活躍しており、そのカテゴリが採用された全日本ツーリングカー選手権では、1度だけだが前輪駆動でありながら優勝したことがある。


8代目では欧州専売のハッチバックをベースにしたものがWRCに参戦し、1999年にスバルインプレッサ・三菱ランサーエボリューションを破ってマニュファクチャラーズチャンピオンとなっている。


10代目カローラアクシオはSUPER GTのGT300クラスに参戦してエヴァンゲリヲンとコラボした他、富士で優勝を飾っている。


車名

「花冠」を意味する英語のコローラ(Corolla)に由来する。花弁(花びら)の集合を意味する。クラウン(Crown=王冠)、カムリ(Camry=冠)、コロナ(Corona=太陽冠)などと由来および頭文字の「C」を揃えたネーミングである。


関連タグ

TOYOTA 自動車

AE86

カローラシリーズが重要なキャラクターとなる作品・キャラクター

頭文字D

小沢健二・・・【カローラⅡにのって】という曲を発表

初音ミク(ワールドイズマイン)···北米仕様車のCMに出演→ 北米トヨタ販売公式



銀魂 341話にて「カローラじゃないカツーラだ」という名称の、桂の守護霊として登場

している。

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