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概要

メガドライブは、1988年に発売された、セガの家庭用ゲーム機である。欧米では「ジェネシス」の名でSNESスーパーファミコン)を上回るほど売れ、次世代のセガサターン発売後も長く主力のゲーム機として販売され続けた。

看板キャラクターのソニック・ザ・ヘッジホッグがはじめて家庭用ゲームに登場した他、マイケル・ジャクソンがゲームに登場している。

ハードウェア

68000の衝撃

メインCPUはモトローラMC68000。サブCPUはザイログZ80。筐体には「16-bit」の金文字が燦然と輝いているが、これはメインCPUの68000が外部バス16bitのCPUであったため。それまではアーケードゲーム機やX68000Macintoshなど高性能なパソコンにのみ採用されていた68000がゲーム機に搭載されたことは衝撃的であり、アーケードゲーム機からの移植作が多く発売された。なお、68000は内部的に32bit設計になっており、メガドライブも実は32bitマシンと言ったほうが実態に近い。性能的には同時期のPC-9801に採用されていた80286とほぼ同等である。

内蔵DRAMはMC68000用に64KBとZ80用に8KB、VRAMは64KBを搭載した。

グラフィックとサウンド

グラフィックはSEGAオリジナルのVDPを搭載、NTSC/PAL信号対応、解像度ノーマル時320x224

(マークIII互換で256x192)、最大64色同時発色。(うち3色は共通背景色)。ラスタスクロール対応。

 同時発色数を犠牲にしたのはマークIIIとの互換性をとるためであったが、上位互換のため画面のソフトウェア回転や擬似3Dなどが高速にできるようになった。(例:ソニック・ザ・ヘッジホッグ2)

 サウンドはヤマハYM2612OPN2(ステレオ)+テキサスインスツルメンツSN76489DCSG。YM2610カスタムという記述は間違いなので注意。(リズム音源は持っていない。その代わりYM2612側にPCMを持っている。)

 YM2612は、6CH目を潰して8ビットリニア(実際は少しリニア性に欠ける)PCMを鳴らすことができる。音質はお世辞にもいいという訳ではないが、独特のドラムスは一部のファンから人気がある。またROMの大容量化に伴い、ボイスなどのサンプリングも多用された。(例:コミックスゾーン)

 ソフトウェアはROMカートリッジの形式で供給され、上部スロットに差し込んで起動する。(外部拡張端子を使用するものに関しては別記)

外部拡張端子

 メガドライブには、外部拡張端子を備え持っている。

 メガCDというCD-ROMドライブの場合は、メガドライブ本体横部のカードエッジをメガCDのコネクタに「すべり込ませる」ことでドッキング、本体にはRAMカートリッジを挿して電源を入れるとメガCDのシステムが起動する仕組みである。

 メガCDはCD-ROMからゲームを呼び出し、大容量低コストのゲームを楽しむために作られたシステムである。

 このメガCD、ただCD-ROMを繋げただけではない。汎用の6MbitRAMのほか、8chのPCM音源を搭載し、CD-DAをBGMとして流しっぱなしにできる程度のスペックを持つ。

 また、多少荒いながらも、画面を回転させることもできる。

 メガドライブは他にも、背面にももうひとつ拡張端子を備え持っており、そこにはメガモデム、つまり電話回線を用いて他のメガドライブやセガ・エンタープライゼス社のサーバーと通信を行うためのモデムを装着することができる。

ゲーム図書館

 このころからダウンロードゲームの概念が広まり、「ゲーム図書館」というROMカートリッジとメガモデムを装着することでゲームのダウンロードプレイができるようになった。まだこの頃は有料でのダウンロードだったが、当時のユーザーの中に格安な値段でゲームが手に入ることに喜びを感じた者は少なからずいるだろう。

毒電波

 この「ゲーム図書館」の中で異色を放っていたのが「16t」というゲームだが、内容は「敵を16tの分銅を投げる事で捻り潰す」というたいへんアナーキーな作品である。まさに毒電波

 「このゲームは、どくでんぱによって つくられている」の冒頭文は当時のユーザーに衝撃を与えた。

Welcome to the next stage... 32X

 メガドライブ上部のROMカートリッジスロットに差し込んで、同梱の中継ケーブルを接続して使う事で現在のシステムをパワーアップする夢のデバイスもあった。それがスーパー32Xである。

 メインCPUとして32ビット RISCCPUのSH-2を2個搭載している他、ステレオPWM出力を利用することでクリアなサンプリングサウンドが利用できる。

 メインRAM2Mbit、VRAM2Mbit、同時発色数については最大32768色と安価に豪華なシステムを構築できるうえ、メガCDのシステムも同時に使える利点がある。

 この御三方が揃った超排気量マシンは「メガ・タワー」と呼ばれ、合体ロボのような夢と希望を馬鹿力で叶えるシステムであった。

 スーパー32X発売後、すぐ登場したセガサターンが不振だったこともありやがてセガハードは廃れてしまうが、一部のマニア達によって再び見直されつつある。

現在でも中古ハード市場やオークションにはセガハード達が流通しているので、是非とも探して欲しい。

記事のあるゲームの一覧

※Pixiv百科事典にゲーム単体の記事があるもののみ掲載(五十音順)。シリーズ記事の1項目のみのものは割愛。

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