概要
昔話のひとつ。
体と茶釜が一体化した狸と善良な若者との友情を描くお話である。
物語
ある日、罠にかかっていたところを善良な若者に助けられた狸は、その恩返しとして茶釜に化ける。
自分を売って金にしてほしいと言うのだが、結局は思わぬ出来事に巻き込まれて若者の元へ帰っていく。
狸は見世物小屋を開いて芸をする提案をしたため、若者はその話に乗って見世物小屋を開くと、見事なまでも大繁盛となった。
こうして若者は、大金持ちになったのだった。
逸話
一部伝承では、狸は若者が大金持ちになった後、病にかかって死んでしまい、それを悲しんだ若者が茶釜の状態になった狸の亡骸を和尚に頼んで供養してもらうという内容が追加されている。かちかち山とは違って殺される描写が無い為、今でもその結末が描かれている絵本が出ている。