TCG(トレーディングカードゲーム)において一部を除きほとんどの素材が紙であり、使用や
運搬時に傷や折れ目がついてしまうと「傷物」となり価値が低下する。
それを防ぐ為にカードスリーブが装着される。
スリーブの使用はプレイヤーの任意ではあるが、カードの劣化を防止・軽減するため使用する
ユーザーが多い。
デザインとしてはカードイラスト・テキストが読めるように無色透明ないし、片面が
色付きのものも存在する。また、カードが日焼けしないようにUV加工された物も存在する。
ユーザーによってはカードをより強固に保護するため、一枚のカードに対し
「二重(ダブル)スリーブ」「三重(トリプル)スリーブ」
若しくはそれ以上に重層のスリーブを施すことも珍しくない
(ただし、あまりに層を重ねすぎると気泡などが入り「マークド・スリーブ」と見なされる事もある)。
一方、TCGのタイトルによってはルールで
「タイトル純正品スリーブ以外の使用禁止」
「多重スリーブの使用禁止」
「マークド・カード対策として背面不透明スリーブの使用義務」
「イラストスリーブの使用禁止」
などスリーブについて各種のレギュレーションが設けられているため公認大会などで使用する際はルールの確認が必要となる。
カードスリーブが商品として出回り始めた当初は無地(透明)や単純な模様のものが
主であったが、後に様々な
・イラスト(ドラゴン、戦士、魔法使いなど一般的なファンタジーの題材やアニメ、
ゲームもしくはいわゆる美少女(萌え)系などのキャラクター)
・各種の商品(永谷園のお茶漬け海苔の袋など)外装袋を模した絵柄
・「ムンクの叫び」などの美術品などが描かれたイラストスリーブ
などが多数販売されるようになった。これらのイラストスリーブは単層のスリーブにイラストが描かれたフィルムをコーティングしてあるため、使用に伴いイラストのフィルムが剥離することが多い。このため、イラストスリーブの伸長に伴い、スリーブ自体を捲れ、擦れ若しくは傷から保護するためイラストスリーブにさらに外側に透明のスリーブを施し、
いわば「スリーブをスリーブで保護」して使用する
場合も多く、最近ではこの用途に特化された下記の通常規格以上に
大型の透明スリーブも販売されている。
トレーディングカードアーケードゲームでは、非電源ゲームのカードと比べて
カードの取り扱いが激しいため、また筐体での読み込みを妨げない必要性があることから、
保護の目的に特化した透明なハードスリーブが使われることが多い。ハードスリーブの上からさらにローダに入れることも多い。