概要
悲劇と絶望の西洋浪漫サスペンスホラー。
2012年12月31日に初公開となった。
全八章構成だが、四章までは実質序章と言っても良い。
ドラマCD化もされた。2014年12月28日発売。
「彼らの魂に永劫の苦しみを」
ゲームシステム
吉里吉里製のノベルゲーム。
エンディング数は八つ。他、デッドエンドが多数存在する。
ストーリー
「あなた」は気づけば、古ぼけた屋敷にいた。
目の前には、「あなた」を旦那さまと慕う、翡翠の目をした女中がいる。
しかし「あなた」には記憶がなく、自分が何者なのか分からない。
そんな「あなた」に、女中は屋敷で起きた数々の悲劇を見せるという。
そこに、「あなた」の痕跡があるかもしれない……。
最初の扉は1603年。
豊かな薔薇が咲き誇る、美しい時代に、仲睦まじいローズ兄妹がいた。
彼らには一切の不安も、不幸の陰りもないように見えたのだが……。
二番目の扉は1707年。
その時代、屋敷は荒廃していた。その屋敷に住み着いた獣は、平穏な世界を望むものの
やがて獣本来の暴力性を抑えられなくなり、虐殺に走ることとなる。
三番目の扉は1869年。
この時代、文明の発達により人々は急いた生活を送っていた。
鉄道事業に身を乗り出す資産家の青年は、
金と権力を追うあまり自分の妻をないがしろにしていく。
四番目の扉は1099年。
女中はこれが最後の扉だと告げる。
その時代にいるのは、自らを「呪われている」と告げる青年と、
魔女の烙印を押された白い髪の娘≪ジゼル≫だった。
「あなた」は時代と場所を超えた四つの悲劇を目撃する。
これらを物語として終えてしまうのか、あるいはその先を求めるのかは……
「あなた」次第だ。
しかし、どこかの誰かはこう言うだろう。
「他人の悲劇だから耐えてこられたんだよ」
登場キャラクター
メインキャラクター
※CVはドラマCD。
館の女中
CV:瀬戸麻沙美
「あなた」を導く年齢不詳の女中。巨乳。
彼女の手を取り館の扉を開いていくことで、物語は進んでいく。
「そう……どんなことがあっても、わたくしの手を離さないで」
ミシェル
CV:櫻井孝宏
いわくつきの館に住み続ける男。
感情表現に乏しいが、ある人物と接することで人らしさを取り戻していく。
「垂れ幕に触らないで下さい。窓もです」
白い髪の娘
CV:能登麻美子
時代を超えて何度も館を訪れる謎の娘。
心優しい少女だが、彼女の運命は悲劇に満ちている。
「薔薇は……白かったんです。私が触れるまでは……」
ネリー
CV:阿澄佳奈
ローズ家長女。
わがままで明るい少女。兄のメルを王子様扱いしている。
「お姫さまをちゃぁんとエスコートしてね」
メル
ローズ家長男。
穏やかな性格をしており妹の面倒を良く見ている。
「君の好きなこと。何でもいいんだけどさ」
ポーリーン
貿易商を恋人に持つ女。
恋人の死を信じられずに、男の姿を追い求め旅に出る。
「だって、私が証明しない限りあの人はいないままよ」
貿易商の男
船乗りの男。故人。
ポーリーンの誠実な恋人だった。
「もちろん――ポーリーン。時間の許す限り、一緒に」
マリーア
館に勤めるメイド。ざっくばらんで明るい性格をしている。
白い髪の娘の良き味方。
「そそ、聖母マリア様ってね。……今の、笑うとこ!」
ヤコポ
鉄道事業に身を乗り出す事業家。
権力と金しか信じられなくなった男。ツンデレ馬鹿野郎。
「何度言えば分かるのだ。愚図め、その耳は飾り物か?」
【ネタバレの人】
人気投票でも二位を獲得したキャラクターだが、その性質上記載することが出来ない。
サブキャラクター
ハビ
ポーリーンが出会う村の少年。色々あり擦れている。
ヘイデン
ローズ家兄妹の祖父。礼儀作法にうるさいが良いお爺ちゃん。
トマゾ
ヤコポのファミリーの一員。金遣いが荒い。
風景画の男
喋る風景画。言動が軽いが、序盤の和ませ役。
エメ
とても可愛らしい女性。
ディディエ
ボランジェ家長兄。騎士の道を志す。
ジョルジュ
ボランジェ家次兄。画家の道を志す。
イメオン
ミシェルの友人だった青年。
本編には登場せず、プレビュー本掲載のアセント・デリに詳細が書かれている。