概要
東方Projectに登場する伊吹萃香が『東方茨歌仙』に登場した際の姿を描いた作品に用いられるタグ。萃香は同作八話冒頭の宴会シーンや第九話の「黒い霧」に関連したエピソードなどに登場した他、第二十話にも登場した。
第八話では満月の夜の博麗神社の宴会で射命丸文と呑み交わしている様子が描かれ、第九話では冬の訪れにあわせて「 木枯らしごっこ 」をしていた。ただしこの「 木枯らしごっこ 」についてはその実際の手口と同話におけるエピソードも絡んで博麗霊夢からはげんこつと鼻先をいじられながらのお説教を頂戴する事態となっている。
第十六話では華吹雪を纏って博麗神社屋根上に現れた。
星熊勇儀から茨木華扇の話を聞いたようで、華扇に接触しようとした模様であるが、華扇の何らかの意図を汲み、その場を立ち去っている。
しかし第二十話では「 変装 」した姿で博麗神社の酉の市に小さな呑み処を開店。
ここで華扇と接触し、酉の市にあわせて華扇に向けた「 熊手 」を用意した。
ここでも萃香なりに華扇の意図と目論見を想像しその行動を予想しているが、華扇においてはその想像とは異なるものであったようだ。
容姿
第八話から第十六話にかけては『東方萃夢想』で初登場した際の衣装とほぼ同様のものであるが、第二十話に登場した際には全く異なる衣装を披露した。
『萃夢想』などでの装いについては「伊吹萃香」記事の「容姿」項目を参照。
- 第二十話登場時
髪は後ろ髪をアップにまとめ、「 1つのお団子 」にしている。また丸眼鏡様のサングラスをもっており、サングラスは実際に掛けたり角にひっかけたりしている。
なお、『東方茨歌仙』第四巻における設定資料によれば、前髪には別案もあった。
服装としては、胸元にさらしをまき、半袖浴衣のような一枚羽織りを着ている。
設定資料ではそのコンセプトについて「 じんべえのようなゆかたのような…? 」との記載がみられる。この羽織の下半身部分は膝上ほどまでのキュロットのようなものになっている。
腰に大きなベルトをつけており、その正面には大きな鎖が掛けられ、その鎖はそれぞれの両手首のリングに繋がっている。リングは大きめのフリル様に広がった布のようなものの上に装着している。この布は萃香が普段着用しているものと同種のもののようである。一方で普段装着している分銅は描かれていない。
この他高下駄のような履き物を履いているが、本編中には登場しない他、萃香が常時携帯している伊吹瓢は登場時は店内においてある様子でこちらも第二十話には登場しない。
なお、まるで夏の縁日の露天商ような装いであるが、この時期の暦は霜月である。
一部を除いたキャラクターたちがマフラーや手袋といった防寒の装いをしている中、上記のように萃香は襟元が開き腕や足の露出のある非常に涼しげな格好をしているのである。
萃香は同話中では店外での様子が描かれることは無いためこの衣装は店内仕様とも思えるものであるが、小さな屋台風の店先に防寒設備や強力な暖房器具がある様子でもないため、単に萃香の強靭な体力が大気の寒さに勝っていることによるものなのかもしれない。あるいは常時嗜んでいるお酒の力なのだろうか。
いずれにせよ、さすがは鬼。
なお、本人はこの変装に自信があった様子であるが、その立派な角をはじめあまりにも「 見ての通り 」(霊夢)であることは言うまでもない。
衣装のアレンジと茨歌仙萃香
東方Projectの作品では、その新作において以前の作品で登場したキャラクターが再登場する際には初登場した際の衣装とは異なる様々な衣装を着た様子が描かれることもあり、その傾向は書籍作品でより顕著である。
『茨歌仙』においても再登場したキャラクターたちの多くが初登場時とは異なる衣装を披露している。
しかし萃香は第十六話までは『東方萃夢想』で初登場した際の衣装とほぼ同様のものであり、アレンジが加えられることの多い同作においては珍しい例のひとつであった。このことは単行本第二巻における作者(あずまあや)によるあとがきにおいても言及されている。
そして先述のようにその後の第二十話にて「 変装 」という趣旨ではあるが本作独自の装いによって登場し、萃香もまた新たな衣装によって描かれたのである。
Pixivでは
pixivにおける「茨歌仙萃香」は、2014年10月現在上記の第二十話に登場した際の装いによる萃香を描いた作品に用いられている。また、萃香が『茨歌仙』に新たな装いで登場することがあれば、「茨歌仙萃香」はさらなる広がりを見せる事ともなり得るものである。