雲田はるこの漫画「昭和元禄落語心中」の登場人物。
CV:石田彰
概要
世間からは「昭和最後の名人」、席亭の主人連中からは在所に因んで「向島の師匠」と呼ばれ、八代目八雲として有楽亭の名を今に受け継ぐ孤高の落語家。
寄席の前で松田に食い下がる与太郎をカタギではない事を一目で見抜くが、話を重ねるに連れてその風変わりな内面に面白さを覚え、道楽半分に内弟子としてその身を預かる。
前座名は「菊比古」(きくひこ)。
「おまいさん」「あすこ」などの下町言葉を常用する戦前の風雅を色濃く漂わせ、生家が芸事を生業としていたために一通りの歌舞音曲にも深く通じる一方、スリーピースなどの洋装も自在に着こなす。芸事の家に男として生まれた上に足を悪くした二重の悲運からなし崩しに七代目の下へ弟子に出され、さらにそこで出会った後の助六が見せる天賦の才に惚れつつも嫉妬を隠せないなど、外観の精悍さに反して苦悩に満ちた半生を送った事実から極めて気難しく複雑な性格を持つ。