煉獄とは、カトリック教会の教義で、この世のいのちの終わりと天国との間に多くの人が経ると教えられる清めの期間。
概要
キリスト教、カトリック教会の教義で天国に行けないが地獄に墜ちる程でもない小罪を犯したものがその罪を炎によって清めながら天国に入れるのを待つ場。
天国は「最高の、そして最終的な幸福の状態」、地獄は「神から永遠に離れ、永遠の責め苦を受ける状態」と定義されているが、「天国の本質が神との一致にあるとすれば、それは当然のことだが、人間は必ずしも終始一貫、神に沿って生きているとはいえず、罪を犯すこともあり、そのため死後に神と一致しようとする際には、自分の内にある神と異質なものは清められることになる。これが煉獄である」と説明されている。
『カトリック教会のカテキズム』では、「神の恵みと神との親しい交わりとを保ったまま死んで、永遠の救いは保証されているものの、天国の喜びにあずかるために必要な聖性を得るように浄化(清め)の苦しみを受ける人々の状態」と説明する。
正教会やプロテスタントなどキリスト教の他の教派では、煉獄の存在を認めていない。
ダンテの神曲の中で主人公ダンテが訪れる場所の一つとして記されている