フライングパンケーキ
そらとぶほっとけーき
ヴォート謹製の空飛ぶ(結局飛ばなかったけど)ドン亀。
概要
海上戦闘の主力が航空機に移りつつあった時代、「STOL(短距離離着陸)性能を強化すれば偵察機積むのがやっとな普通の巡洋艦でも戦闘機積めるんじゃね?」と云う無茶な発想によって生み出された試作機。恐らく日本軍なら「艦上機」ではなく、「艦載機」に分類しただろう。
幅広の翼は低速でも失速せずに飛ぶことができる→だったら機体の全長一杯まで翼にすればよくね?と考えた結果、主翼が存在しない円盤状の胴体から尾翼とコクピットが飛び出したウミガメの如き奇怪な構造になってしまった。
一見すると主翼が無い円盤だが、見方を変えれば胴体そのものが翼と化した所詮リフティングボディとも云える。こんなものが飛びそうに見えるかどうかで、航空力学を理解しているか否かが判別できるとも。
上述の通り非常に野心的なコンセプトであったが、アメリカ軍が何食わぬ顔で空母を量産した事やジェット機の登場などにより検討モデルのV173が飛んだだけで終わった。