犬神とは、狐憑き、狐持ちなどとともに、西日本に最も広く分布する犬霊の憑き物(つきもの)。
犬神 に関するイラストを紹介してください。
呪術としての犬神
犬を首だけ出して土に埋め、その犬から届かぬギリギリのところに食料を置く。
そして犬を飢えさせ、死ぬ間際に首を落とす。そうすると、犬の首は飛んで食料に食いつくという。
そうやって作られた犬の首を媒介として行う呪術が犬神の術である。
また犬神は、一種の式神のようなものである。
術者の意を受けてどこかから物を取ってきたり、あるいは何者かに害をなす。類似に飯綱の術(こちらは管狐を使役する)がある。
飯綱の術にもいえるが、このようなものを宿す家系を「憑きもの筋」といい、古くは差別の対象となっていた。
このような憑き物たちは女性に受け継がれていくと言われ、憑きもの筋の女性との結婚が忌避されていた時代もあった。