株式会社SCEIより2004年12月12日に発売された家庭用携帯ゲーム機で、略称は「PSP」。
4.3インチの液晶とアナログパッドを搭載し、メモリースティック PRO DuoやUSB接続によるデータのやり取り、音楽・動画・静止画の再生、システムソフトウェアアップデートによる機能の追加などを特徴とする。
仕様
- PSP-1000
初代PSP。重量は約280g (バッテリーを含む)。
発売当初は□ボタンや十字キーの操作性が悪い、UMDドライブの噛み合いが悪く大きな力をかけるとUMDディスクカバーが開いてしまう不具合があった。
ディスクカバーが開き、UMDが飛び出す現象は大いにネタにされ、Flashコンテンツまで作られたほど。
この一件でソニーのゲーム機の初期型には一際ユーザーから警戒されてしまう事態となってしまう(後継のVITAでも不具合が多発する事態が発生してしまったが)。
- PSP-2000
2007年9月20日発売。PSP-1000から軽量・薄型化されて重量は約189g。
別売りの専用ケーブルを使うことでプログレッシブ対応テレビへの画面出力が可能。ワンセグチューナー、Skype対応。
メインメモリが拡張されてゲームのロード時間の短縮が可能になった。
前述のUMDドライブの不具合への対応なのか、UMDドライブはロックスイッチが廃止され、手動開閉式になる。
- PSP-3000
2008年10月16日発売。液晶画面のコントラスト・応答速度・輝度などが上昇。
マイク内蔵によりヘッドホンが無くてもSkypeが可能。
ゲームのテレビ出力機能が非プログレッシブのテレビにも対応。(ほとんどのテレビで画面出力が可能)
- PSP go
2009年11月1日発売。スライド式のデザインで3000シリーズよりも非常にコンパクトとなった。重量は約158g。
既存のPSPシリーズと大きく異なり、UMDが廃止され、ゲームソフト等のコンテンツはインターネット経由で提供される。
16GBのフラッシュメモリを搭載しており、ソフト等はここに保存しておくことになる。
Bluetooth採用。PS3があればPS3用コントローラーも使用可能。
また、ゲーム全体の途中保存(メモリースティックDuoM2とは別の領域に)が可能。いわゆる中断セーブのような機能である。
前述の「UMD資産が使えない」、「初期価格が非常に高い(26,800円)」こともあって失敗という結果に終わり、2011年4月20日に従来のPSPの生産は続けたままPSP goの出荷終了が発表、本機種は在庫分のみの販売となっている。
2014年6月中にPSPの出荷が終了する事が発表されている。
UMD
携帯ゲーム機で初めて光ディスクを採用し、なおかつ独自メディアであるこのUMD(ユニバーサル・メディア・ディスク)はゲームだけではなく映像メディアや音楽メディアとしても使用できる事を目的として開発された。映像作品はUMD-VIDEOとしてリリースされた事がある。
MD(ミニディスク)と似てはいるが、仕様は異なり互換性はない。また、コピー防止も視野に入れているのかCD-RやDVD-Rのような書き込みできるディスクは存在せず、プレスは全てソニーが管理していた。
だが、DVDプレーヤーの小型化(ポータブル化)によってUMD-VIDEOの価値があまりなく、ネットでの映像や音楽配信の進歩・半導体メディアの安価で大容量化でのポータブル機器での光ディスクメディアの優位性が低くなった事・UMDが扱えるのは結局PSPのみで終わった為、携帯ゲーム機としては光ディスクメディアを採用したのはPSPが最初で最後になってしまった。
皮肉な事に遡る事8年前の1996年、ROMカートリッジに拘り光ディスクメディアに乗り遅れて覇権を奪われた任天堂とは真逆の展開が起きた事になった。
そもそもソニーの読みが記録メディア事情の読みが甘かった所とPSPの皮算用な計画が最もな誤算であったのも事実である。
関連タグ
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プレイステーション・ヴィータ - 後継機。