甘々と稲妻は、父子家庭で教師をしている犬塚公平と、その娘のつむぎ、公平の生徒である飯田小鳥が共に料理をする作品である。著者は雨隠ギド氏。出版は講談社。
大抵は公平、つむぎ、小鳥の3名が、ことりの母である飯田恵から教わった方法で料理を行うが、たまに公平の友人の八木と、小鳥の友人の小鹿しのぶが手伝いに加わることも。
登場人物
犬塚 公平
高校の数学教師。
本編開始の半年前に妻を亡くしたため、現在一人娘の「つむぎ」と二人暮らし。食が細いうえに料理への関心が薄く、奥さんが料理担当を担っていたためか初めは料理がまったくできなかった。
また、娘をとても大切にしており、娘がギャル語を使用したり、将来彼氏を連れてくるかも知れないことに不安を覚えたりと、溺愛している模様。
小鳥と料理をすることになって以来、料理の楽しさ・食べる楽しさに目覚め、長らく娘とちゃんとした食事をしていなかったこともあり、料理の腕をあげていく。
犬塚 つむぎ
公平の一人娘。幼稚園児。幼稚園で覚えてくるのか、時々ギャル語を使う。
天真爛漫な性格で人懐っこく、表情豊か。だがあまり表には出さないものの、母がいなくなったことを寂しがっており、母との思い出の料理を作るとひどく落ち込むなどの一面も覗かせる。
偶然出会った小鳥をとても慕っており、「ことりちゃん」と呼んでいる。
飯田 小鳥
小学3年生のときに両親が離婚しているため、現在母子家庭。当時すでに両親が上手くいっていないことを感じており、自分が頑張ればなんとかなるかもという思いから、父が好きだった生姜焼きを作ろうとして大怪我を負ってしまった経験がある。これが原因で両親の仲が余計にこじれ、小鳥もトラウマから包丁を握れなくなってしまっている(現在はトラウマを克服しようと奮闘中)
ひょんなことから、犬塚親子とともに料理をすることになる。
母の影響もあって料理の知識は豊富で、味覚にも秀でている。そして見た目に反して、なかなかのグルメで大食い。ただ前述の通りトラウマから料理をしたことがなく、腕は素人同然。
中学時代はメガネだったが、ラーメンの湯気で曇ってしまうという理由からコンタクトレンズに変えた。
公平のことは好意的に見ているものの、それが父親に向けるような愛情なのか、恋愛感情なのかは分からない、とのこと。
小鹿 しのぶ
ツインテールと八重歯が特徴の、小鳥の友人で少なくとも中学からの仲。
兄弟が多いためか男の子ような喋り方をするが、小さい子どもの相手も上手い。料理も慣れているためたまに料理会に参加したときにはアレンジを加えていた。
本人いわく、「せっかちだし手出したくなっちゃう」性格。だが小鳥を大切に思っており、料理会もあくまで「手伝い」の立場でいる。
八木 祐介
公平の高校時代からの友人。彼も時々料理会に参加している。
公平が仕事の関係でつむぎの面倒を見られないときは、頼まれて代わりに彼女の相手をしている。
喫煙者で目つきが悪いが、カフェバーを経営していることもあってか料理上手で、面倒見もいい。
ゲームセンターに連れていったり、菓子をたくさん買い与えたりなど、彼もつむぎには甘い様子。
犬塚親子と小鳥の料理会にしのぶが初めて参加することになった際、つむぎに誘われて会に参加したがその理由が「『恵』でやるというから気になった」というもので、食べるほうも好きらしい。(『恵』は小鳥の母の店の名前)
酒も好きなようで、飲酒する(しようとしている)描写が度々見られる。
小ネタ
登場人物には動物の名前が入っている。
犬塚、飯田小鳥、小鹿しのぶ、八木(読みがやぎ=山羊)