経歴
デビュー当初は笑いとペーソスを得意としていたギャグ漫画家、のち鬼才漫画家。
1970年代になると、ある特徴を持った作品を描くようになり「罪と罰」「人間の業」「物事の善悪」を写実的に描写した凄まじい作品を何故か子供が読む少年誌で立て続けに発表する様になる。
『少年サンデー』には金のためなら平気で殺人を犯す金の亡者を描いた「銭ゲバ」や架空の殺人体験を綴った「告白」を、『少年ジャンプ』には「ばらの坂道」「海人ゴンズイ」を、『少年マガジン』には飢餓という極限状態の世の中を舞台にした「アシュラ」を連載、第1話からカニバリズムを描き各自治体で有害図書指定を受けるなど大きな社会問題にまで発展した。作中に何度も何度も挿入されるセリフ「生まれてこないほうがよかったのに!」は当時の読者に強烈な印象を植え付けた。