4ストローク機関の吸排気弁機構の形式の一つ。バルブ機構をシリンダヘッド上に備えた形式を言う。日本語では頭上弁式と表記される。
詳細は「wikipedia:OHV」を参照。
構造
カムシャフトがシリンダの横に位置し、プッシュロッドとよばれる長い棒を介してロッカーアームを押し上げバルブを開閉させる。「プッシュロッドエンジン」と呼ばれる事もある。
最初のOHVエンジンはデビッド・ダンバー・ビュイックにより開発された。
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OHV方式の採用例
四輪車
日本では、1960年代から1980年代に製造された乗用車によく採用された。同一車種に複数のグレードを設定する場合、上位グレードにはOHCエンジンを、下位グレードにOHVエンジンを採用し差別化を計ることが多かったが、モデルチェンジを行って存続したものは1980年代に入ってOHVの採用をやめた。
1990年代以降、日本製の日本国内向け小型自動車用ガソリンエンジンにOHVはほとんど採用されなくなり、現在はロータリーエンジンを除いて、すべてOHC/DOHCエンジンに置き換えられた。
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二輪車
ハーレーダビッドソン社が1936年以来、伝統的にOHV形式の空冷V型2気筒エンジンを搭載し続けている。他社のクルーザー型オートバイではヤマハ発動機、カワサキも、エンジン高を抑えるためにOHVを採用している。
ホンダのスーパーカブは発売開始時にはOHVであったが、1964年のモデルチェンジでSOHCに変更されている。
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航空機用エンジン
航空機用レシプロエンジンにおいて、高回転域の性能はあまり求められず、中低回転数域での高いトルクが求められ、OHVが採用された例が多い。
プロペラは先端が音速に達すると衝撃波により効率が低下するため、回転数を一定以下に保つ必要があり、減速機を用いているからである。エンジンの最高回転数が高いと減速機も大掛かりなものとなり、効率が悪い。
また、星型エンジンではOHCによるバルブ駆動はほとんど不可能である。
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汎用エンジン
OHVは、同じ排気量のOHCエンジンと比べて構造が単純なため整備しやすく(とはいえSVほどではないが)、軽量・コンパクトという利点があり、4サイクルエンジンによる自家発電機、ポンプ、農耕用等の汎用エンジンといった自動車以外の用途では主役の座を維持している。
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