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ロータリーエンジン

ろーたりーえんじん

ヴァンケルエンジンの日本における名称。レシプロエンジンのピストンの代わりにローターを用い、回転運動を直接発生させるエンジン。日本国内ではしばしばREと略記される。
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「ロータリーエンジン」と呼ばれるエンジンは二種類存在する。

  • ヴァンケルエンジンの別名
  • 本体が回転するエンジン
前者について主として解説する。

ヴァンケルエンジン

燃料の爆発をピストンの往復運動として取り出し、クランクで回転運動に変換するレシプロエンジンと異なり、燃料の爆発をレシプロエンジンのピストンの代わりにおにぎり型のローター(回転子)を用いて直接回転として取り出すのが特徴である。
このため、レシプロエンジンとは全く異なるエンジンであるとされるが、熱力学上では同一とされている。

特徴

このエンジンに関してはレシプロエンジンに比べ、以下の特徴がある

メリット

  • 弁がなく、比較的構造が単純で回転を直接伝えるためエネルギーのロスが少ない
  • エンジン自体がコンパクトで出力の割に軽量。
  • エンジンの動作音や振動が少ない(電気モーターのようなフィールとたとえられることもある)
  • 構造が単純なため分解組立が容易(ただし、ロータリーに精通した技術者が少ないという問題はある)。
  • 高回転での運転に適する。高速運転時の出力は大きく、高回転時のトルクが滑らか
  • 比較的燃料の質を選ばない。オクタン価の低い燃料でも問題なく動作可能
  • 排気が高温になりにくいため窒素酸化物が少ない


デメリット

  • 低回転時に安定性及び燃費が良くない
  • 不完全燃焼を起こしやすく、排気がきれいではない
  • 動作時に燃料へのエンジンオイルの混入が多く、オイルの消耗が激しい
  • 混入したエンジンオイルの燃え残りが排気を汚す
  • 排気に関して騒音が大きく、さらに排気を冷却する装置も必要となる
  • こまめな整備が必要となる


歴史

ドイツの技術者フェリクス・ヴァンケルがロータリーポンプ(油回転真空ポンプ)をもとに1957年に発明したエンジンである。ゆえに英語ではヴァンケルエンジンと言う。

日本においては、このエンジンを開発者とNSU(西ドイツの自動車メーカー。のちにアウディに買収される)が自動車用に開発したものを東洋工業(現・マツダ)がライセンスを結び、改良して使用できるものとしたため、マツダが命名した「ロータリーエンジン」が一般的である。

利用

自動車ガソリンエンジンとして用いられたが、実際にはこの用途にはあまり適していない。理由は「高速回転にしか向かない」「排ガスがそれほどクリーンではない」点である。開発自体は「ロータリーに手を出さなかったのはBMWだけ」と言われるほど多くの自動車会社により行われたが、結局は発売されないということが多く起こった。結局は1970年代のオイルショックや排ガス規制のため、西側のほとんどの会社が手を引いた。マツダもラインアップを大幅縮小せざるを得なかった。

このエンジンを使った車はマツダとNSUの他にはソビエト連邦の車(ヴォルガチャイカ)に多く、またSUZUKIも二輪車に搭載して販売したこともある。このほかシトロエンメルセデス・ベンツも少数販売したが、各社のヴァンケルエンジンは結局のところ未完成の試作品の域を脱しておらず、量産とともにトラブルが続出。結局ロータリーエンジンをまともな商品として仕上げることができたのはマツダだけであった。

ロータリーエンジンは、本来ガソリンよりもガス燃料との相性が良く(燃料を噴射する部屋と燃焼する部屋が異なるためレシプロエンジンで問題になるバックファイアを起こしにくく、石油燃料と違って排ガスに気を遣わなくても良い)、過去にLPG仕様に改造されたロータリー車が販売されていた。特に、水素燃料エンジンとしてはロータリーエンジンはレシプロエンジンより適しているとされ、マツダでは水素ロータリー車の研究が進められている。

自動車の他には、軽量小型で振動が少ないことから航空機に搭載されたり、モーターボートや模型飛行機に搭載したものが販売されている。

さらに、小規模発電用の発電機として注目されている。軽量小型であることから発電専用エンジンとして自動車に乗せたハイブリッドカーとしたり、このエンジンを外燃機関にして「熱からエネルギーを取り出す装置」として利用する研究が行われている。

関連タグ

MAZDA
コスモスポーツ Spirit-R RX-7(サバンナSA22CFC3SFD3S) RX-8 ファミリア
13B-MSP

参照

wikipedia同項目
ニコニコ大百科同項目

本体が回転するエンジン

レシプロエンジンの一種であり、主として航空機に用いられた。星形配置されたエンジンを回転させることにより、「空冷の効率が増し」、「部品が軽量化が可能」というメリットがあった。
しかし、これは飛行機が低速である間のみであり、高速飛行を行うようになると「回転しているため遠心力でオイルをまき散らす」、「変な慣性が付き、構想飛行時に飛ばすことが面倒になる」という耐え難いデメリットが生まれた。結局はシリンダーの構造の見直し等によりこのエンジンは航空機に採用されなくなった。
自動車バイクタイヤの中にエンジンを搭載したものも少数作られ、それに用いられたエンジンもこう呼ばれる。

参照

wikipediaロータリーエンジン_(初期航空機)

関連項目

エンジン レシプロ ロータリー

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