解説
サバンナRX-7の改良されたスポーツカーであり、改良点としては「エンジンの大排気量化」、「足回りの強化」、「ブレーキの変更」など。
また、この形式にはカブリオレ(オープンカー)であるFC3Cが存在する。前機種のSA22Cおよび後継機種であるFD3Sにはこの形式はないため、唯一のものとなる。またこの車は専用部品の塊となっている。
変更点の詳細
前機種のSA22Cからの変更点としては、ボディーはFCプラットフォームに変更された。後部のサスペンションは4リンク+ワットリンクから、コントロール機構付きのマルチリンク式となった。
エンジンは1800㏄クラスの12Aから2000ccクラス(税制上の最大値)の熱交換器付きターボ13B型になった。前部ブレーキには国産車初の対向4ピストンのアルミキャリパーを採用した点である。
1989年4月にマイナーチェンジが行われた。内容はエアフロをフラップ式からメジャリングコア式に、後部のランプを角型から丸型の3灯にする変更、サスペンションを修正、ドアミラーが黒だったのを車体と同色にしたり、前後のバンパーおよびボディのモール形状、アルミホイール、前席シート、インパネセンター、計器類のデザイン等の修正が行われた。出力もタービンの改良により、一割ほど向上している。
グレード
グレードは廉価版であるGT、通常版のGT-R(ここまではボンネットが鉄板なので錆びる)、ビスカス式LSDとアルミボンネットを装備したGT-X、サンルーフ、オートクルーズ等豪華装備の GT-Limited、さらには本革で作られたシートを装備した最上級車種であるGT-Limited・スペシャルエディションが用意された。
なお後に廉価版はマイナーチェンジ(バブルの始まりかけだからね)に伴って廃止されている。
特殊仕様
「∞」(アンフィニ)シリーズと呼ばれる2人乗り特殊仕様車がRX-7のすべての車種に渡り発売されていたとされる。これは他の車種とは異なりプレミアムガソリン仕様であり、高出力化されている。また、1991年には、マツダ・787B(プロトタイプレーシングカー、当然ロータリーエンジン搭載)のル・マン24時間レース総合優勝を記念した最後の特別仕様車「ウィニングリミテッド」が発売された。
この車種には設定されていたカブリオレ・FC3C型はロータリーエンジン生誕20周年を記念して1987年8月に発売されたオープンカー仕様のグレードで、電動ソフトトップを装備する。このオープンカー生産の技術は後のユーノス・ロードスターに活かされた。
1991年にはフルモデルチェンジされFD3S型となるが、カブリオレ仕様はなぜかこの車種の仕様のまま生産され、1992年10月にサバンナRX-7の14年間とRX-7カブリオレ5年間を締め括るモデルとして、台数限定のファイナルバージョンが発売され、終了となった。
余談
開発コードはP747であった。
海外においては初代に続き13B自然吸気エンジン仕様車(日本と違い外国では排気規制が異なるため)が13Bターボエンジン搭載車とともに販売された。
前機種と同様ポルシェ・944との類似性がやはり話題となり、初代に引き続き「プアマンズ・ポルシェ」の呼称が使用されていたが、性能面では大きく向上していたため、そう呼ぶものは少なくなったとされる。
また車の味付けとしては見事なまでのツンデレであったとされる。
関連項目
RX-7(サバンナ SA22C FC3S FC3C FD3S) ロータリーエンジン スポーツカー オープンカー