定義
LSD(エル エス ディー)は、幻覚剤の一種、差動装置の一種、トレーニングの一種などを指す、様々な語に対応する頭字語 (cf.Wikipedia)。
曖昧さ回避
- 幻覚剤 (cf.Wikipedia)(麻薬)の一種である「リゼルグ酸ジエチルアミド」のこと。
- 自動車の差動装置 (cf.Wikipedia) である "limited-slip differential(リミテッドスリップ ディファレンシャル)" のこと。
- 量子力学における「局所スピン密度(local spin density;ローカル スピン デンスィテー)」のこと。分子の交換相互作用によるエネルギーを求めるときに用いられる。cf.「局所密度近似」
- 長距離をゆっくり走る持久走のトレーニング法である「ロング・スロー・ディスタンス (cf.Wikipedia|long slow distance)」のこと。
- まんがタイムきららMAXに連載された、long slow distance を題材とする漫画。→ LSD〜ろんぐすろーでぃすたんす〜
- 1998年10月22日に発売された佐藤理によるプレイステーション用ゲームソフト。→ LSD(ゲーム)
外部リンク
差動装置の「LSD」
英語 "limited-slip differential(リミテッドスリップ ディファレンシャル)" の頭字語。
駆動輪に空転が発生すると路面に駆動力が伝わらなくなってしまうデフギアの欠点を防ぐ装置。デフロックでデフの差動を止めると旋回性能が低下するため、必要な時にのみ差動を制限する。
コーナーリング時に内輪の荷重 (cf.Wikipedia) が抜けて空転しても駆動力を伝えられるようになる。また滑りやすい路面で片輪が空転しても自動的に差動を制限し、デフロックのような極端な操縦性の変化が起きにくい。
「トルク感応式」「回転感応式」「アクティブ制御式」の3種類がある。
関連タグ
自動車 差動装置 (cf.Wikipedia) 駆動 デフ コーナーリング
幻覚剤の「LSD」
「リゼルグ酸ジエチルアミド」を意味するドイツ語 "Lysergsäurediäthylamid" の頭字語。
歴史
1938年、スイスのAGサンド社(現・ノバルティス)研究室で麦角アルカロイドの研究中、アルバート・ホフマンによって合成され、循環器及び呼吸器の薬として期待されたが、効果が認められず、研究は一旦中止された。
1943年、研究を再開したホフマンは皮膚から吸収されたLSDによって幻覚を見、追試験によって効果が認められた。
1950年代には、LSDをアルコール依存症や鬱病などの治療に利用するための研究が盛んだった。
1960年代にはLSDの幻覚作用についての見分が民間に広まってヒッピー文化などと結びつき、アート関係者の間でブームとなった。
しかし、服用時の事故が多発したため、世界的に規制が厳しくなり、AGサンド社は1966年4月にLSD販売を中止することを宣言し、製品の回収を始めた。
日本では1970年より「麻薬及び向精神薬取締法」による取締りの対象となっている。
バッドトリップ
LSDの服用はバッドトリップ (cf.Wikipedia) を引き起こす。恐怖を呼び起こすような幻覚や憂鬱を招くことがあり、パニックを起こして事件・事故に繋がる危険がある。
また、服用者の2割程度にLSDが抜けているのに服用時同様の状況が起こる現象(フラッシュバック)が起きることもある。
余談
ザ・ビートルズの楽曲『ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ』は、そのサイケデリックなメロディと歌詞、そしてタイトルの頭文字をつなげると「LSD」になることから、LSDの幻覚から着想を得たのではないかという説がある。作詞作曲者のジョン・レノン自身はこれを否定し、ただの偶然としていた。
関連タグ
外部リンク
- 「LSD (薬物)」 ウィキペディア
- 「【衝撃】LSDを使用すると脳内では何が起きているのか?」 VAIENCE(YouTubeチャンネル)、2024年5月16日投稿。※薬物のLSDに関する動画。